高速バスの停車を願う
2014/05/10記
 下の写真は説明するまでも無いが高速バスのバス停である。
 
 電車を停めるためにはホームや改札、待合室などハード面に膨大な投資が必要であり、新駅の場合は全国の料金表を改正したりシステムの変更などソフト面の負担も大きい。巖根駅のように既存駅で快速を停めるため幅2mのホームを92mづつ2箇所延ばすだけでも6億円の費用が必要だとJRから言われてしまう。
 それにひきかえバスは、所管官庁の認可が必要とはいえ、バス停の設置と料金の設定だけだから鉄道に比べると圧倒的に少ない費用で新たな停留所を設置できる。
 
 先月23日に中野畑沢線の新宿〜金田西間の4車線化が完了した。高速道路と交差する部分が暫定形状であったり、金田西区画整理区域内で内陸側の歩道が無いなど、完成したわけではないが、車道部分の4車線化が終わったことにより、バスの利便性は向上したものと思う。
 いつも高速バスを利用する時に思うのは、目の前を通過しながら近所にバス停が無い不便さであり、これは岩根に住む多くの住民が感じている事のようで、地域の住民から同様の意見を聞く。JR内房線の快速停止を求めるとともに、高速バスの問題も解決しなければならないと思うのである。
 停車回数が増えては高速バスの速達性が失われるので、多くの停車は求めないが、せめて木更津東京線の木更津駅以南と同様には停まれないものかと思い、日東交通蒲lに営業距離を教えていただいたところ、下表のような情報を入手した。
停留所名 区間距離 累計距離 東京駅からの距離
東雲車庫 0.0 -6.1
東京駅八重洲口 6.1 6.1 0.0
木更津金田バスターミナル 40.3 46.4 40.3
木更津駅西口 6.9 53.3 47.2
潮見 0.7 54.0 47.9
高速桜井 1.2 55.2 49.1
東口入口 1.2 56.4 50.3
君津製鐵所 1.0 57.4 51.3
 
 東京駅から木更津駅まで47.2kmしかなく、JRで京葉線経由の営業距離74.3kmより27.1kmも短い事には改めて驚かされたが、それより木更津駅を出てから君津製鐵所までは約1km間隔でバス停が設置されながら、木更津〜金田間は約7kmも停留所が無い事に怒りに近い感覚が湧き上がった。
 これであれば、吾妻(陸上自衛隊入口)、江川(海上自衛隊前)、久津間(巖根駅入口)、瓜倉(又は金田西)の4箇所を追加しても不自然では無いだろうと個人的には思うのだが、せめて岩根地区内に1箇所は停車するように願うものである。
 
 バスの停車と乗降の時間が加わることによって、現在59分と成っている東京〜木更津間の所要時間が1時間を越えてしまうことで遅くなったという悪い印象が生じるといったデメリットも無視できない。従って、その事に対する改善策を考えた。
 現在、中野畑沢線に設置されている多くの信号機は、前にも苦情を書いたように感知式ではなく、横からの出入りが無くても赤に変わるといった、地域でも大変不評な代物である。まずこれを感知式に変えるだけで車の流れもスムーズになり、木更津〜金田間の所要時間は3分程度短縮されるものと思われ、バス停での時間ロスを埋め合わせることが出来るようになる。
 可能であれば、その先までシステムを改良し、高度なバスロケーションシステムを採用することで全てのバスの現在位置を把握するとともに、交差点にバスが近づいたら青信号に変わるようにすれば、今より遥かに快適に走行される事になり、数箇所の停止でもお釣りが戻ってくる結果になると思う。
 実はこのような制度は既に公共車両優先システム(PTPS)として多くの路線で実用化しており、高速バスによる活性化を進める本市で利用しない手は無いと思うのである。
 
 高度システムを導入しながら、地域にやさしい、便利な公共交通をと願うだけでなく、地域としても取り組みを進めるべきかと考えながら、出来ればバス会社が自発的に取り組んでもらえないものかと願いつつ、このような記載をしている次第である。