アンケートに答える
2015/03/25記
 3月22日付けで『オスプレイ来るな いらない住民の会(会長吉田勇悟)』よりアンケートのお願いが届いた。これは統一地方選挙に立候補している県議会議員候補者と市議会議員候補者に対し『オスプレイの木更津基地整備拠点化に関するアンケート』としてお願いしているもののようで、4月2日までに回答をしてほしいと有った。
 この会が中心となり12月議会に陳情が出され審議を行ったことは前にも書いたが、漠然とした不安と憶測を元に木更津が危険になるので反対するという姿勢を取っていると私には感じられる。国から情報の提供が行われるのは望ましいことと思う事など、考えの一致する点も多いのであるが、アンケートが2択の形式であるために考えが伝わりにくい点もありHPで解説を行いながら公開する形で答えようと思う。
 
1.市長及び木更津市が公開の説明会を開くことについて
 情報が整わない段階で市が行うことには意味を見いだしませんので賛成ではないが、防衛省がチヌークとの比較資料を持参して市民、特に近隣住民に対して説明を行うことは望ましいと考える。基本的には公開で行うことは理想だが、職業的な反対運動者が会場に入って発言を続けることは、地域住民の知りたいことを妨害する事に繋がるものと危惧するものであり、その点では公開の制限が起きることもやむを得ないと思う。
 
2.整備拠点が木更津に来ることと沖縄の負担軽減について
 過去に沖縄への旅を数多くしてきて現状を見てきた私にとっては沖縄の基地縮小は必要事項であると確信している。米軍と自衛隊のオスプレイの整備場が必要な中で、それを沖縄以外に設けることは負担軽減と考えて良いと思う。
 
3.防災や緊急医療に使えるオスプレイについて意見を
 航続距離の長い垂直離発着機は、安全性と環境面の問題がクリアされた状況では理想的な機種と考える。特に小笠原のように自然環境保護の立場から飛行場の建設がはばかられる離島にとっては有意義な存在になるであろう。
 
4.オスプレイの騒音について
 私のように木更津基地の近傍に済んでいる者にとっては、現在運用されているチヌークの騒音や振動を日常的に感じている。木更津上空を飛ぶ旅客機の騒音より遙かに大きい日常と、未配備のオスプレイを比較することは現実的でない。従ってこれは防衛省からデータの開示がされるべきものであり、情報のない中で2択は馴染まないと考える。
 
5.安全性について
 海上ルートでも万が一落下した場合にはアサリや海苔等に深刻な影響が出ることは漁協関係者である私には当然の話である。従ってルートの問題より事故率の方が論点だと思う。オスプレイよりチヌークの方が事故率が高いと聞く。さらに、木更津における運行回数はチヌークの方が圧倒的に多い事を考えるとオスプレイより現状のヘリ部隊の方が危険性は高い。同様に毎日頭上を通過している旅客機の危険性も明確であるし、2車線化になって交通量の増えた中野畑沢線の大型車両による事故も危険と考えている。これらを同列に考えると2択は意味がない。
 
6.オスプレイの問題は自治体ではどうにもならないか
 地方自治体の意見を飛び越えて国が何でも出来るなら、辺野古における問題などは発生していないと思う。つまり国策であっても地方自治体の意見を無視することは民主国家である日本では不可能であり、その点では自治体で何らかのアクションを行うことは容易であると考える。
 
7.その他の意見
 航空祭にオスプレイを招待し、その騒音の実態を住民が直接感じる事が問題を理解する早道になると考える。過去に米軍艦載機の離発着にともなう騒音問題で集団移転を行った江川や久津間の住民にとって、基地は難しい存在であり、抽象的な不安論より現実の問題点を明らかにした話が進むことを望む。