君津市長選挙に思う
2018/10/15記
 昨夜、君津市長の選挙が行われ、千葉県で唯一、2番目の女性首長が誕生した(県庁では2001年〜2009年の堂本知事が居て過去に県内の女性市長としては2008年〜2011年の横山白井市長が居る)。今回は非常に接戦になるという予想通り、下表のように当選された石井宏子氏と渡辺吉郎氏の差は1,348票に過ぎなかった。
 
候補者氏名 得票数 得票率 占有率
石井ひろ子 元県議 16,084 44.01% 22.25%
渡辺きちろう 自公推薦 14,736 40.33% 20.38%
安藤けいじ 元市議 5,345 14.63% 7.39%
有効投票数 36,165 98.97% 50.03%
無効・持ち帰り 378 1.03% 0.52%
投票者総数 36,543 100.00% 50.55%
棄権票数 35,749 49.45%
有権者総数 72,292 100.00%
 
 厳しい選挙と言われながら、投票総数は前回の38,676票から2,133票ほど減っている。投票率も53.41%から50.55%に減少しており、単に有権者が減少したという事ではないようだ。
 それでも4年前の木更津市長選挙の投票率である41.94%や3年前の袖ヶ浦市長選挙の48.30%よりは高く、2年前の富津市長選挙の59.50%より低い値であるので、この周辺では自らの市長を決める選挙に投票行為で参加しない人々が4割を超える比率で存在しているのである。
 
 当選された石井宏子市長には様々な広域行政を供に行う隣接市として、その行政運営には期待したいと思し、特に同世代の市長の誕生は若い感性で君津市を元気にして貰いたいと願うが、若干不安な点は今回の選挙で自民系の大多数と公明党を中心に過半数の市議が渡辺候補を支援した選挙戦を戦っており、議会運営では少数与党でスタートせざるを得ないことである。
 袖ヶ浦市長に当選された出口市長が議会に提案した副市長や教育庁の人事が否決された事例のように、隣接市の姿勢が混乱することなく、出来ればラグビーのノーサイドのように、戦いの後では互いに良い市政を目指して、供に進むような展開を期待したい。
 特に石井市長においては得票数の過半数に達していないという事実を謙虚に受け止め、議会を軽視した市政運営が行われないことを願うばかりである。因みに千葉県初の女性市長であった横山久雅子元白井市長は専決処分に関して不信任決議が行われ失職したという、望ましくない前例がある事を添えておく。
 
 今回の選挙で、残念であったのは(一社)かずさ青年会議所が企画して選挙中の10日に開催されたネット討論会に全ての陣営が参加しなかったことである。
 
 青年会議所のOBが石井陣営の幹部に居るからと言う理由で渡辺陣営の選対が参加を嫌ったという噂も聞くが、審議は定かではない。ただ、今後も行われるであろう多くの選挙に対して、立候補する者は、施策や情報を開示する責務と考えて積極的に出席されることを願うばかりである。
 
 ※10/16に一部加筆修正した。