感染の拡大に思う
2020/06/29記
 昨日は日曜日であり、公的機関が休みになるため傾向として感染者数が少な目に出る日でありながら全国では113人の新規感染者が明らかになり、東京では全体の過半数となる60人が明らかになるなど緊急事態宣言解除後の最大値を記録した。
 千葉県内でも新たに3人が確認されたが、内訳は市川市2人と流山市1人と東京に近接して「千葉都民」が多く居住している地域での感染であり、房総半島での新規感染者は2ヶ月間ほど発生していない状況が続いている。しかし木更津市もアクアラインバスを利用して都心に通う人が多い以上、感染のリスクは高いと考えた方がよいだろう。
 千葉県の昨日までの累計感染者数は957人となり、現在の感染ペースが続けば来月前半に千人を超えることが推察される。国内の感染者数はクルーズ船を含めると1万9303人なので千葉県が千人を超える前に2万人を越えることになるだろう。増えることを望んでいるわけではないが、大台に載ることで国民の感染対策に向けた意識が高まることを期待したい。
 
 最近の感染者は先週の県境を越えて移動が解禁された影響が出ているものと思われ、平日になる今日から今週末にかけて、全国各地で感染者が確認され、また数値も緊急事態宣言解除後として大きな値を示してしまうだろうと悲観的に考えている。
 この事が観光を再開しようとしている状況に水を差す事態になるのではと気にしている。感染の拡大は防止したいが、各地でホテルや旅館の廃業が伝えられ、報道に流れない中で居酒屋やバーなど閉店が続いている現状を変えなければと思うのであり、その為にはただ閉じこもるだけでは駄目だと思うのだ。
 航空会社や鉄道等の交通機関も大きなダメージを受けており、観光需要も大きい銚子電鉄のようなローカル鉄道の多くが存続の危機を迎えているとも聞く。3年後に見る日本地図がどの様に変わってしまうのかと考えるだけで辛くなるのである。
 
 世界では感染拡大のペースが加速され、1日当たりで20万人近い新規感染者が発生している。日本での退院を含めた累計感染者の10倍に迫る人々が毎日感染し、毎日5千人に近い型が亡くなっている。ジョンズホプキンス大学の集計で累計感染者1千万人と累計死亡者50万人を越えたのが昨日の事であった。
 世界の状況を先週も記載したが、一週間で約121万人も増加しており、増加率にすると113.8%で特にブラジルとインドでは下表に示すように値が飛び抜けて高い。
国名 28日 21日 1週増加率
1 米国 2,510,323 2,255,119 111.3%
2 ブラジル 1,313,667 1,032,913 127.2%
3 ロシア 633,542 576,162 110.0%
4 インド 528,859 410,451 128.8%
5 英国 311,739 304,580 102.4%
6 ペルー 275,989 251,338 109.8%
7 チリ 267,766 236,748 113.1%
8 スペイン 248,469 245,938 101.0%
9 イタリア 240,136 238,275 100.8%
10 イラン 222,669 202,584 109.9%
その他 3,451,484 3,040,229 113.5%
合計 10,004,643 8,794,337 113.8%
 
 上位10ヶ国の顔ぶれは一緒であるがチリは先週の9位から7位にランクアップしている。西ヨーロッパの感染者数の増加が鈍る中で南米の状況が危機的になっている状況が見えてくる。
 また感染者の1/4を占めるアメリカ合衆国では大統領選挙に向けて感染対策が行われていると思えない集会が続いている。国内の都知事選挙では距離を保ちマスクを付けている映像が流されているが、選挙活動がクラスターを生まない状況を願っている。
 近隣市でも9月27日に富津市長選挙が有り、10月11日には袖ケ浦市議会議員選挙が行われる。色々とやりにくい事だろうと知人達の苦労に思いを馳せるのである。
 
 選挙だけでなく各種の総会やイベントも中止されるものが多い中、先週末には木更津市観光協会は総会を実施し、明後日には全国市議会議長会基地協議会の役員会議が東京都で実施される。
 開催者は批判される事も覚悟しながら、適切に対策を取りリスクを抑える中で敢えて必要だと考えて開催に望んでいると評価している。明後日は緊急事態宣言後の「初東京」であるが木更津にリスクを持ち込まないことを意識しながら会議に臨むつもりである。
 
 世界では収まる気配が見えない感染症の中ではあるが、日本国内では各自が自主的な防御を行いながら行動していく事が重要であると思う。対策をしながらも不幸にして感染してしまった人達には確実に医療の手を差し伸べ重症化せずに退院の日を迎えられるようにする体制整備が求められ、そのために献身的な仕事を進める医療関係者や消防従事者等に感謝の気持ちを捧げるべきである。その様なことを思いながら、徐々にステージが変わりつつある感染下の社会を過ごしているのである。