来月の状況を憂う
2020/09/26記
 シルバーウィークといわれる秋分の日を含む4連休では全国的に多くの人が移動し観光地や繁華街には混雑していたようだ。人が動くことによって感染が拡大するという専門家もいる中で、政府は昨日の感染症対策分科会に経済対策の諸施策を拡大することを報告し了承を得たと報道があった。
 来月からは旅行のGoToトラベルに続き、飲食店を通じて第一次産業を支援するGoToイート、コンサートや演劇などの支援を目指すGoToイベント、さらには商店街の活性化を目指すGoTo商店街等の消費喚起策が次々と実行される予定である。制限されていた東京都発着の旅行にも支援がされ、観光でなければ世界各国との出入国も可能となる。
 GoToトラベルが始まったときもアクセルとブレーキを同時に踏んでいると言われたものであるが、来月からはアクセルの踏み方が一層深くなり、倒産の危機にある各産業を少しでも救おうとしている姿勢は理解できないわけでもないが、来月になって新規感染者数が急上昇してブレーキを踏み始めたとき、何とか低空飛行を続けてきた者も墜落の憂き目にあうのではと恐れている。
 
 木更津市では9月16日から昨日までの9日間に新規感染者は確認されなかったが、房総半島全体では若干の減速を示してはいるものの、アクセルを踏んでも大丈夫だろうかと心配になる。
 
市名 感染者数 町村名 感染者数
1 館山市 6→6 1 九十九里町 2→2
2 木更津市 49→49 2 芝山町 2→2
3 茂原市 16→16 3 横芝光町 7→10 +3
4 東金市 6→8 +2 4 一宮町 3→3
5 勝浦市 7→7 5 睦沢町 0→0
6 市原市 99→116 +17 6 長生村 0→0
7 鴨川市 1→1 7 白子町 1→1
8 君津市 17→17 8 長柄町 0→0
9 富津市 3→3 9 長南町 1→1
10 袖ケ浦市 16→16 10 大多喜町 3→3
11 南房総市 2→2 11 御宿町 0→0
12 山武市 15→16 +1 12 鋸南町 0→0
13 いすみ市 7→7
14 大網白里市 6→6
市計 250→270 +20 町村計 19→22 +3
房総半島合計 269→292 +23
 
 今回もグラフに表すと、木更津を置き去りにして房総半島の感染が増えているように思うが、その大多数は市原市における増加であり、南房総は沈静化していると考えることもできる。
 
 
 房総半島では感染対策を前提に、来月3日から民間団体による「房総いいねスタンプラリー」が11月23日までの期間に渡り開催され、木更津市では重ねるように9日から10月18日まで第13回木更津BALも開催される。アクアコインのチャージポイントの上乗せも行われ、経済活性化にアクセルを踏み込んでいることは政府も木更津市も大きな違いはないのかも知れない。
 
 感染の波は国により異なり、インドでは第1派が収まることなく地方でも拡大が続いているし、アメリカも累計感染者数が700万人、累計死亡者数が20万人を越えるなど世界最高の座を譲る気配がない。落ち着きを見せていた欧州でもスペインやフランスでは第2派の大きな波に飲み込まれている。一方、台湾・ベトナム・タイなどのようにSARS等で痛い目に遭っている国では第2派の徴候が見えてこない国もあり、グローバルであった世界は個別の状況で推移しているかのようだ。
 
 アクセルとブレーキを交互に踏みながらコロナとの共存を進めていく覚悟をしなければならない状況にあることは自覚している。アビガンの承認申請も出されたと聞くし医療現場が対処方針を確立すればインフルエンザ程度の脅威になるということも解るが、このアクセルの影響はどうなるのだろうかと頭の片隅で憂いながら今回の記載を行う次第である。