世界一億を越える
2021/01/28記
 一昨年に世界の累計感染者数が一億人を越えたとジョンホプキンス大学の集計結果から明らかになった。日本国内でも緊急事態宣言発令後もなかなか減少しない感染者数と増加する重症者に頭を痛める報道が続いているが、世界全体では遙かに酷い状況になっていることを改めて考える。
 
 昨日の段階で感染者数が多い上位10ヶ国と日本及び世界全体の死者数と感染者数及び感染者のに占める死亡者の比率を整理してみた者が下表である。欧州の各国では死亡率が高いが日本も最近の急増を受け、それなりの比率になっていることが解る。
 第一派の頃は日本人を含むアジア人は感染しづらいし、感染しても死亡に至りにくいと言われていたが、そう安堵しても居られない状況にある事も明かである。
No 国名 死者数[A] 感染者数 [B] A/B
1 米国 425,216 25,439,575 1.67%
2 インド 153,724 10,689,527 1.44%
3 ブラジル 218,878 8,933,356 2.45%
4 ロシア 69,391 3,716,228 1.87%
5 英国 100,359 3,700,268 2.71%
6 フランス 74,250 3,138,498 2.37%
7 スペイン 56,794 2,629,817 2.16%
8 イタリア 86,422 2,485,956 3.48%
9 トルコ 25,344 2,442,350 1.04%
10 ドイツ 53,619 2,164,043 2.48%
 日本 5,301 373,868 1.42%
世界合計 2,157,790 100,286,643 2.15%
 
 世界が一億を越えた頃、房総半島でも2千人を越えてしまった。23日から昨日までの4日間での増加数は97人であり、自治体別では木更津市の感染者が23人で最も多い。
市名 感染者数 町村名 感染者数
1 館山市 42→43 +1 1 九十九里町 19→21 +2
2 木更津市 329→352 +23 2 芝山町 24→25 +1
3 茂原市 107→116 +9 3 横芝光町 30→31 +1
4 東金市 95→101 +6 4 一宮町 7→7
5 勝浦市 24→27 +3 5 睦沢町 4→5 +1
6 市原市 627→649 +22 6 長生村 12→15 +3
7 鴨川市 45→46 +1 7 白子町 10→11 +1
8 君津市 107→114 +7 8 長柄町 2→2
9 富津市 31→31 9 長南町 10→10
10 袖ケ浦市 147→151 +4 10 大多喜町 6→6
11 南房総市 40→40 11 御宿町 8→8
12 山武市 76→80 +4 12 鋸南町 19→19
13 いすみ市 36→41 +5
14 大網白里市 70→73 +3
市計 1776→1864 +88 町村計 151→160 +9
房総半島合計 1927→2024 +97
 
 グラフでは若干増加傾向が緩んできたように見られるが昨年の11月頃までのような緩さではなくまだまだ安堵にはほど遠い状況である事には変わらない。
 
 
 上記のグラフで房総全体部分を一日当たり新規感染者数に整理してみたものが次のグラフである。
 
 これは、例えば23日から昨日までの4日間で97人増加で有れば一日当たりは97/4=24.25人/日となる。昨年のGW頃には1以下で推移していたものが7月末頃に2を越えて、12月中旬以降は10を越え続けている。最大は1月14日と15日の2日間で158人が増加しているので79.0人/日となっている。それ以降も40前後を行き来している状況である。
 
 木更津市の感染が多かったため、木更津市ではグラフの勾配はまだ上昇傾向のままである。4百人に達する日も時間の問題かと思うと、緊急事態が続いていることを自覚せざるを得ない。
 
 
 この木更津市のデータを年代別の面グラフで作成したものが下表である。昨年末に若者が急拡大し、今回のクラスターで高齢者が急拡大している事が解る。
 
 
 数日間は調べても出てこない状況が続けば感染状況の事など気にしなくて済むように成るのであるが、今の実態は本人が調べて欲しいと言っても医者が必要ないと思った場合はPCR検査センターを受けることが出来ない。その様な場合でも自ら民間施設を自己資金で受けた結果として陽性が解った患者もいるのである。
 市町村圏が設置したかずさ四市のPCR検査センターは週に2回開設し、最大一日20献体を調べるという予定であったが、12月以降はそれでは間に合わなくなり、週に3回開設した日も生じたが今では25献体まで調べるように制度を変えたと聴いている。
 それでも症状が軽い多くの風邪症状の方や、無症状保有者は感染を知らないまま市中で生活を送り、悪意がないまま感染を拡大している事であろう。その状況を抑えない限り上記のグラフが水平に向かうことは無いだろう。
 多くの人々を定期的に検査して、陽性の場合は速やかに隔離することが最良の策であると思うが、次善の策として感染しないような体質の人を増やすことで感染拡大を防止する事になるワクチン接種が求められている。
 
 1回の解凍で1170回分の接種が可能になるワクチンを効率的に行うためには、近年市内では行っていない集団接種を執らざるを得なく成るであろう。大がかりなプロジェクトを医師会とともに木更津市は進めて行かねばならない。
 来月中旬から実質的に3月定例議会が開始される。多くの議員はコロナ対策を知りたいと思うが、個別の質問で只でさえ多忙な担当課に負荷を与えないように、各議員の配慮が求められる状況だと思いながら、それでも情報を共有できるように全員協議会か委員会での説明を求めなければと考えながら、最近の状況を見ながら考えているのである。