マンボウが始まる
2021/04/05記
 本日から宮城県仙台市・大阪府大阪市・兵庫県尼崎市・西宮市・芦屋市及び神戸市の6市でまん延防止等重点措置に基づく集中対策が開始された。首都圏に先立ち2月末で緊急事態宣言が解除された地域でのリバウンドで医療現場の逼迫が顕著になり各知事が要請して始まったものであるが、緊急事態宣言の解除が3週間遅れた首都圏では今月末頃に見る風景と考えるべきだろう。
 
 ちなみにまん延防止等重点措置を略して「まん防」と呼称するのは房総半島で刺身として食べられているマンボウを想像してのんびりした雰囲気になるので如何なものかという議論が出て、公式には重点措置と言うべきのようだ。
 魚類のマンボウはフグの仲間で、3億個の卵を生むが親になるまで生き残るのは僅かだという説もある。泳ぐ姿はのんびりしており小さいうちは食べられてしまうように感じるが、成魚はとても大きく12年前に泳いだときには感動したものだ。
 
 魚類の話はさておき、首都圏でも阪神圏と同じ様な速度で第4波が来ると想定すると大型連休の開始前になり、再び移動の自粛を伴うと旅行業界の疲弊は厳しくなるだろう。バブルが弾けた後に鬼怒川温泉郷等で大型ホテルの破綻が続いたが、今年の連休後にも観光地の風景が変わってしまうのではと危惧している。
 観光は衣食住に比べれば優先度が低く扱われる事が多い事は生存を優先するとやむを得ないが、多くは地域の文化や風景と言った、その地域を象徴する個性である。コロナのまん延で灰色の風景が続いているが、それが明けたときに行くべき明るい土地への交通機関や宿泊施設が失われていくことを傍観しているだけというのも心が痛い。
 
 千葉県内の感染者累計が昨日3万人を越える125人の新規感染者が明らかになるなかで、市原市や木更津市での確認がなく、いすみ市の3人だけに収まった事に驚かされた。しかしながら先月27日から昨日までの8日間で今まで感染者が少なかったいすみ市や長南町での顕著な増加があり、房総全体ではその前の8日間より多い104人の増加となっていた。
市名 感染者数 町村名 感染者数
1 館山市 59→59 1 九十九里町 34→34
2 木更津市 453→458 +5 2 芝山町 32→32
3 茂原市 173→179 +6 3 横芝光町 34→36 +2
4 東金市 160→162 +2 4 一宮町 10→13 +3
5 勝浦市 29→37 +8 5 睦沢町 11→11
6 市原市 877→908 +31 6 長生村 22→22
7 鴨川市 59→59 7 白子町 13→13
8 君津市 148→149 +1 8 長柄町 2→2
9 富津市 59→59 9 長南町 22→37 +15
10 袖ケ浦市 180→184 +4 10 大多喜町 8→8
11 南房総市 70→71 +1 11 御宿町 9→14 +5
12 山武市 157→159 +2 12 鋸南町 26→26
13 いすみ市 49→67 +18
14 大網白里市 110→111 +1
市計 2583→2662 +79 町村計 223→248 +25
房総半島合計 2806→2910 +104
 
 この8日間では一日当たりで13.00人の増加であり、今までと傾向に大きな変化がない。従って累積のグラフにすると下図の通り一直線に増加している事が解る。
 
 
 木更津市の部分では、また落ち着きを取り戻しているように見られるが、緊急事態宣言解除の影響が今週から出始ると思われるので今後の値の推移が心配である。
 
 
 緊急事態宣言が明けて2週間が経過したが、今はまん延防止等特別措置に入る3週間前なのかと考えると気が重い。ワクチン接種で感染が減り、医療の負担が減ることでインフルエンザと同じ程度の危機感になり、社会が平穏を取り戻して欲しいと願いながら今回の記載としたい。