個別接種が始まる | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
2021/05/20記 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
昨日、木更津市内の7医療機関に17箱、3,315バイアルのファイザー製ワクチンが届けられた。1バイアルとはワクチンが入っている瓶のような容器のことで、今までは従来の注射器を使用していたので1バイアルから5回しか取れなかったものが注射器内に残る液体が少ない形状の注射器も届いたことで6回の接種が可能となった。これにより3,315×6=19,890回の接種を行える「弾」が用意できたことになる。これが各医療機関に届けられることでいよいよ個別接種が始まる事になる。 なお、今回届いたワクチンを使用する前段となる昨日の17時現在の状況を木更津市役所のHPより引用すると次の通りであった。 既に6,177回の接種が済んでいるように見られるが、医療従事者の5,115回は千葉県による接種なので、木更津市が行っている接種は569+493=1,062回に過ぎない。このうち240回は15日と16日に実施した集団接種も含んでいるので高齢者施設による高齢者への接種が進んでいないことが明かである。 実は一昨日までに3箱、585バイアルだけしか木更津市には届いて居らず、注射器も従来のものであったため2,925回分の接種しかできない状況であった。従って2回目分も事前に確保しておくと1,462人分しか接種できないという判断であったようだ。 そのため先月26日から高齢者施設で開始されたワクチン接種も遅々として進まなかったと聴くが、19日に17箱のワクチンが届くことが明らかになってからは2回目分を残す必要が無くなって接種が進んでいるものだと想定したが顕著な進展は視られない。 ワクチンの活用状況を計算すると1,062/2,925=0.363で、たった36.3%しか使用できていなかったことは一刻も早い接種によって感染の抑制を行うという視点からはとても残念である。 なお、接種状況について木更津市の接種計画に示す各区分毎の対象数や前回に引用した5月11日の接種回数と比較して表にすると次の通りである。 |
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N0,2とNo,3のカテゴリーが優先して接種する「高齢者」に属しており、市は国に対して7月中に接種完了すると報告している。 市の接種計画に示す対象数は推計値も含まれており、摂取率の目標としては全員に義務接種を行う制度ではなく固辞するものも居ると思われることから100%を目指す高齢者施設従事者を除き、集団免疫を持つと言われる70%で考えている。 そのため39,816×0.7+2,041=29,912人を7月末までに2回接種する事が目標となり、その内訳は集団接種の13,200回に対して個別接種は46,750回(合計59,950回)実施されるものと見込んでいる。個別接種の割合が78.0%に達する計画なので55の医療機関の健闘が期待されるところであり、市民にも集団接種の予約が出来ないと嘆くより、近くの掛かり付け医に相談することを私は推奨している次第である。 なお、集団接種については予約方法が変わり、次回は6月4日から7日までの4日分、480人の枠を5月25日の9時から受け付けることになった。これは枠をまとめることで予約を取りやすいようにするためと聴いているが、今から5日間で個別接種が簡単で早いという気配が浸透することで予約殺到が無くなることを願っている。 また、医療機関への負担を抑えるため、個別接種の予約状況については随時把握することにはしていないようである。接種の開始も今日から始まっている所があるようにも聴こえてくるが情報が不足しており、全体像は見えてこない。 55箇所を把握する市の担当も大変なことだと思うが、医療機関の余力がどの程度有るのかは市民の関心が高い所だと思うので、接種の実績と合わせせめて週単位では状況報告して欲しいものだと考えている。 集団接種については木更津市が15日(土)に開始したことに続き、16日には君津市で、18日には袖ケ浦市で開始され、富津市でも来月6日に開始される予定と伺っている。全国的に接種が始まったが木更津市と同様に市民のごく一部に接種されただけなので感染を抑制する効果を見せるには至っていない。 房総半島でも11日から昨日までの8日間で103人の新規感染者が明らかになった。最近は一日当たりの増加数が一桁になっていたが、今回は12.88人と再び二桁に戻ってしまった。 |
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グラフの状況は特に大きな変化はない。 木更津市では17日から19日までの3日間で9人の感染が明らかになっている。同居家族によるものが5件で不明が3件と、まだ経路を追える状況にあるが、感染が増加しないことを願う。 木更津市での世代別増加傾向を見ると、高齢者では抑制されているものの10代や20代という若い世代の増加が目に着くようになっている。変異株の影響もあるだろうが、若い世代が行動を抑制していない事も影響しているように感じられる。 オリンピックの開幕まで2ヶ月余りに近づき、国内でのキャンプを取り止める国も増えておりようだ。政府によると昨日までに交流事業を含めて45自治体がホストタウンとしての受入を断念したようだ。そのうち32は相手国の辞退という発表なので13は国内の自治体が受入取りやめを決めたことになる。 ナイジェリア連邦共和国のホストタウンである木更津市は判断を示していない。個人的には感染リスクの高いものは中止するとしても、可能な範囲でホストタウンとしての役目を果たすよう努力することが今後のコロナ後の交流に繋がることとなるので期待したい。 世界を見渡せば毎日40万人近い新規感染者を出していたインドが30万人程度に減少した結果、全世界の感染者数も微減しているが、水際対策が成功していた台湾でも変異株の進入を赦してしまったように中国大陸に変異株が進入すると人口の多さもあって爆発的に増加することも考えられる。 感染者の中で変異が続くことで、今度は何処の国から危険な種が発見されるか解らないと云うリスクも抱えている。天然痘を世界から駆逐したように、先進国だけに留まらず、世界中でワクチン接種が進み、今回のウイルスを駆逐するとともに、世界の英知を集めてワクチン開発速度の向上と、世界中で量産する体制を強化する事で次のパンデミックに備えることが必要になるだろう。 現在は目前の木更津市における個別接種の増加を気にしながら、この長い戦いが明ける日はいつ頃になるのだろうかと考えつつ今回の記載を終えたい。 |