オリパラが近づく | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
2021/06/01記 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
6月に入った。東京オリンピックの開会式は7月23日の金曜日に予定されているので今日から52日後であるが、本日は世界の先陣を切ってオーストラリアのソフトボールチームやスタッフ29人が事前キャンプのために成田空港に到着し、バスで群馬県太田市に到着した模様である。 報道によると全員がワクチンを接種してきたという事であるが、それでも球場とホテルの間を往復するだけで市民とのふれあいが行われるようなイベントは全て中止という話である。金山の古城を歩き太田焼きそばを食べることくらいは有ると思うが、個人的には群馬県で2ヶ月近いキャンプを張っているのだから練習が休みの日には草津温泉や宝川温泉のように日本を感じる場所に行き高崎の少林寺で達磨を購入し桐生で八木節を踊るような経験を積ませてあげたいものだと思うが、それも叶わないようでは選手団を通じて群馬県のPRを行う目的が達成できず勿体ない話である。 先月1日には茨城県笠間市のスケートパークも見てきたが、この最新の施設を評価したアメリカスケートボード協会がキャンプを張る予定と聞いていた。このようにオリンピックに合わせて巨額の投資で施設を整えた自治体も多いだろう。 木更津市で事前キャンプを行う予定のナイジェリアはどの競技に何人が出場し、木更津市を含む周辺自治体でどの様な練習を行うのかが未だに明らかになっていない。ナイジェリアも木更津も中止を決めていないことしか明かではないのである。そろそろ具体的になってきているものと思うので今月10日に平野議員が行う一般質問に対する答弁が楽しみである。 ともあれ最初の選手団が入国したことで、一気にオリンピック・パラリンピックが迫ってきたことを実感する事態になってきた。ボランティアにワクチンが行き届かない事に起因するような辞退も続いているようだし、感染症が収束しない事で逼迫が続く医療現場からオリンピックへの支援を行うことが難しいことなども聞こえてくる。国民の多くは中止が妥当と思っているが、政府とオリンピック委員会は実施を決めている。 仮に無観客試合が続いた場合は記録会のように成るが、それでも選手生命が短い中で最高の成績を「オリンピック」で残すことを目指している多くの選手の夢に応えてあげたい気持ちは理解できる。スポーツバーで一喜一憂しながらグラスを空けるような楽しみは諦め、国内開催でありながら大人しく自宅のテレビで観戦するようなオリパラが行われようとしているのだろう。 本来なら昨日で終わるはずの緊急事態宣言が今月20日まで延長されているが、オリンピックの頃に感染拡大が起きないよう、開催直前まで再延期される可能性も聞く。大阪や東京の危機は乗り越えたように見えるが、今月末で解除すると来月の開会式頃に第5波のピークが来てしまうように思われるので、悩ましい状況は続いているのだろう。 それまでに感染を少しでも抑えるために国は自衛隊を使って大規模接種を始めたのだが、24日から30日で67,316人に接種した一方でキャンセルした者も7,401人にのぼったようである。ワクチン接種の予約が取れないという希少価値が高くなっているような気配がある中で一割近くの人がキャンセルするという状況をどの様に考えるべきだろうか。 因みに木更津市でも最初の週には出なかった集団接種のキャンセルが、最近では毎日1〜2人程度は出ているようだ。高齢者なので体調が悪くなる者が出ることは仕方ないので、百人に一人程度の割合は常識の範疇であると思う。その場合は高齢者施設入居者で未接種の方を連れてきて接種することでワクチンの無駄を回避していると聞く。 木更津市における集団接種は昨日までに8日間開催され965人が接種を受けているが、医療機関での個別接種も順調に進んでいるようである。市のHPから昨日17時での状況を読みとり、それを5月26日の状況と比較したものが下表である。表下段の「'」が付いている数値は2回目の接種を終えているものである。 |
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木更津市によって2回目の接種を終えている者は5日前の57人から529人に増加し、対象人口の0.45%に増えた。県による医療機関従事者の接種を除いた接種回数が6,136回なので集団接種はその15.7%となり、医療機関が84.3%を担ってくれている。 また、5日間に3,022回の増加なので、一日当たり約6百回の接種が行われた事になる。11万8千人に2回接種すると23万6千回の接種が必要なので、今のペースでは393日必要となる。年内に終わらせるので有れば、この倍近いペースが必要である。そのためには何を解決する必要があるのか、現場の声に耳を傾ける事が重要であろう。 房総半島の感染状況は26日からの5日間で59人の新規感染者で、一日当たりでは11.80人、人口10万人当たり一週間感染者数に換算すると7.39人となりステージUの状況が続いている。 |
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房総全体の累計感染者グラフの勾配は見事に変化していない。 木更津市でも大きな変化を見せていない。この状況がずっと続くのではと勘違いさせるような安定感である。 オリンピックの開催まで52日なので、この状況が続くので有れば房総半島で6百人程度が新たに感染し、木更津市の累計感染者数は80人程度増加した620人前後となっている事であろう。 現在の接種ペースでも3万回以上の接種が見込めるので、木更津市内の高齢者でワクチンを打たないと決めた者が多ければ55歳から64歳の接種が始まっているかも知れない。それでも高齢者以外の多くの数はワクチンを接種していないままオリンピックの開幕を迎えることになるので、観客の条件にワクチン接種済みと成った場合はアクアラインの対岸で行われるオリンピックを見に行けない者が大多数になるだろう。 前の東京オリンピックは生後8ヶ月だったから見に行けなかった。今回は多くのチケットを申し込みながら入手できたのはサッカーの予選だけであった。多分その権利を行使することは難しそうだと考えている。日本国内で次のオリンピックが何時になるか解らないが、多分厳しいものだと感じている。 せめて娘にはオリンピックの記憶を残してあげたいと思うのであるが、開催期間中にバスで1時間で着ける東京に行くことが憚られる状況になるように思われ、近くても遠いオリンピックになる事も覚悟している。 徒歩で数分の距離にある江川陸上運動場でナイジェリア選手団が走り込みを行う事になる希望は残っている。この距離まで近くて遠いオリンピックになってしまうのだろうかと不安を感じている。 唯一の希望は高齢の我が両親がその頃までに2回目の接種を終えている事である。仮にそれまでに何処かのルートで私や妻・娘が感染してきても家庭内感染のリスクが下がり、万が一感染しても重症化しないなら心穏やかにテレビを見ることが出来るだろう。 たった52日後の事も見通せない日々を送っている事を痛感しながら今回の記事としたい。 |