緊急事態全面解除 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
2021/09/28記 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
先月中の爆発的な感染拡大が嘘のように収束しつつある。感染対策は確かに進んだと思うが人流が極端に減ったわけでもなく、ワクチン接種率が上がったとはいえ集団免疫を獲得するレベルでもない。学者の中にはコロナウイルスのコピーミスによる自壊が始まったという説も唱えられている。 百年前に多くの命を奪ったスペイン風邪はワクチンも無い時代に流行しながら数年で下火になった。その後のインフルエンザの流行でもスペイン風邪ほど命を奪う流行にはなっていない。同じ様な現象が生じているのかも知れないと思うが、感染症の専門家による分析を待つしかない。 何れにしろ8月20日に全国で25,867人も確認された新規感染者数は昨日には95.6%も下がった1,147人まで下がり、政府は全国19都道府県に発令していた緊急事態宣言と8県に適用していた蔓延防止等重点措置を今月末で一気に前面解除することを発表した。東京都は急な行動規制の緩和は再度の流行に繋がる危険性が高いとして3週間は酒類の提供を20時までとするよう要請するようだが、蔓延防止等重点措置への移行は望まなかったようだ。埼玉県・千葉県・神奈川県の対応は発表されていないが、単純に東京都足並みを揃えるような事がないように願っている。 |
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上表に示すように昨日の新規感染者数は沖縄県をのぞけば各県とも人口10万人あたりで2人以下となり、一週間に換算すると沖縄県の19.3人以外は全てステージUの状況に戻った。 各県とも病床使用率が低下傾向である上に抗体カクテル療法を始めとした治療法も増え始め、年内には普通の風邪のように扱えそうな状況である。世界でのワクチン接種が進んでいないのでインバウンド需要の回復や外国人材の活用などは遅れると思うが、着実に日常は戻り始めていると感じている。 木更津市でも昨日の新規感染者数は1人で人口10万人当たり一週間感染者数は7.4に下がった。最初の感染者から昨日までの推移をグラフにしたものが下図であるが、年末年始の第3波と比べても第5波の大きさが際立っている。 同様に最初の感染確認以降の年代別感染者数の推移を図化したものが下の2枚で、上のグラフは若い世代ほど下に並べ、下のグラフは若い世代ほど上にして並べたものである。この図を見比べると第5波でも高齢者の感染は少なく、若年層の拡大が止まったことが今回の収束の要因であることもよく解る。 房総半島でも19日から昨日までの8日間に確認された新規感染者は124人で一日当たりで15.5人、人口10万人当たり一週間感染者数では9.70人となり、ステージVからの脱却を達成した。 |
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いすみ市と8町村では1週間以上新規感染者が出ていない状況であり、爆発的な増加も見られない。そのため人口10万人当たり一週間感染者換算値で最も高い市原市でも13.71人でステージUに入っており、安房郡市は僅か2.95人まで下がってきた。 7月末から拡大した感染も今月中旬には落ち着きを取り戻している状況は地区別感染者の推移のグラフからも読みとれる。 木更津市のワクチン接種状況については下表の通りである。 |
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市の総人口に占める1回目のワクチン接種者が6割を越え、2回の接種を終えたものも過半数となった。9月の新規感染者162人の63.6%を占める103人も感染者を出している30歳未満の世代でも半数を超えるものが1回は接種を終えることが出来た。 6日間で8,710回の接種が行われたので、1日当たりの接種回数は1,452回となり先週より増加している。1回目の接種者が2回目に比べ千回以上少ないが、これはワクチン不足による新規接種の遅れが原因だろう。 先日見たテレビでイギリスの対応が報告されていた。イギリスでは7月17日の新規感染者54,674人であり、昨日の日本の感染者数と比べると48倍も出ていた。人口が日本の53%しかないことを考えると約90倍の感染者数であるし、日本のピークに比べても数では2.1倍、人口を加味すると約4倍という高い値である。 しかしイギリス政府はロックダウンを解除して経済の再開を決定する。理由はワクチン接種率の上昇に伴い感染者が増えても入院するものが減り、医療崩壊の危機が去ったと判断されたからである。そこで示されたデータに「入院率」を加えたものが下表である。 |
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2回の接種を終えても基礎疾患のある高齢者では重症化するものも有り、不幸にして亡くなられた方も確認されているが、それでも未接種の状況と比べ明らかにリスクは低下している。 ウイルスが自壊して危険な状況が無くなったと判断されるまで、次々と新しい変異による感染の波が訪れるだろう。それでも毎年のインフルエンザ程度のリスク管理に至ることが出来れば日常的な経済を取り返し、人と人が出会うことで孤独による精神へのダメージを回避するべきだと考える。 1日から緊急事態が解除され飲食店の多くが再開し酒の提供を始めるものと思う。接種したくても予約が取れないものが多いことは知っているが、病院の負荷を増やさないように感染リスクが高いような混雑となる人気店にはワクチン接種が終わるまで訪問を遠慮し、人の少ない店の経済を回すようにしてもらいたい。 私も来月10日に2回目の接種を終え、抗体が増えるまでは不特定多数との接触が予想される場所は避け、感染対策を講じている店を選んで酒を楽しみたいと考えている。 今回の緊急事態宣言解除がぬか喜びに成らないことを願いながら今回の記載を終える。 |