オミクロン株騒動
2021/11/29記
 千葉県では今月28日の日曜日に新たな感染者が発表されず、月曜日に溜めたものを一気に発表するのかと想像していたが県内で2人に留まっていた。日本国内でも82人であり、寒さで換気が滞ることで感染が拡大すると言われていた北東北(青森・岩手・秋田)でも感染者の発表はなかった。
 
 日本国内は極めて落ち着いているものの、南アフリカで確認された変異の大きいオミクロン株によって世界はパニックを迎えつつあるようだ。世界同時に株価の低迷が進み、ロックダウンに伴う経済活動の停滞がガソリン等の需要を押し下げると考えた人達により上昇が続いていた原油価格も一気に下げたようである。
 岸田総理も水際対策を徹底するため、鎖国政策を行うかのように外国人の入国を原則として停め、新たな株の危険度を判断する時間を稼ごうとしているようだ。感染症対策的には正しいのだろうが世界第3位の経済大国が海外との往来を停める事態になり、元々コロナ対策で国境の壁が一層高くなった世界第2位の経済大国である中国とともに世界の景気に冷や水を掛けているようだ。
 
 感染力がとても強くて近くにいるだけで感染するとか、これまで多くの努力で接種してきたワクチンが意味を成さなくなるような報道も続いているが、早くリスクを明確にして、騒動を沈静化して欲しいと思うし、この騒動が新たなワクチン開発と接種に利用するためのプロパガンダで有ったらどうしたものかと斜めに見ている。
 百年前に大流行したスペイン風邪(インフルエンザ)は多くの犠牲者を出しながら4年程度で終息を迎えることが出来た。技術が進んだ現在でも終息を早めることは容易ではないようだと今回のオミクロン株騒動の中で感じている。
 
 世界が恐怖に震える中、房総半島では22日から昨日までの6日間で増加した新規感染者は僅か4人であり、またしてもその全てが木更津市であった。16日間で増えた8人が全て木更津である。これは一体どうしたことなのかと聞きたい内容である。
市名 感染者数 町村名 感染者数
1 館山市 367→367 1 九十九里町 108→108
2 木更津市 1704→1708 +4 2 芝山町 67→67
3 茂原市 785→785 3 横芝光町 188→189
4 東金市 650→650 4 一宮町 113→113
5 勝浦市 114→114 5 睦沢町 38→38
6 市原市 3335→3335 6 長生村 131→131
7 鴨川市 199→199 7 白子町 67→67
8 君津市 774→774 8 長柄町 51→51
9 富津市 384→384 9 長南町 76→76
10 袖ケ浦市 634→634 10 大多喜町 36→36
11 南房総市 257→257 11 御宿町 49→49
12 山武市 509→509 12 鋸南町 62→62
13 いすみ市 297→297
14 大網白里市 466→466
市計 10475→10479 +4 町村計 987→987
房総半島合計 11462→11466 +4
 
 オミクロン株の危機感が始まったばかりで接種意欲の向上に結びついていないことが理由だと想像されるが、木更津市内のワクチン接種回数はしわめて低調である。
11月28日時点
区分 人数 1回数 2回数 合計 1回率 2回率
12-29歳 23,461 18,515 17,754 36,269 78.9% 75.7%
30-49歳 35,545 29,776 28,863 58,639 83.8% 81.2%
50-59歳 17,933 15,418 15,145 30,563 86.0% 84.5%
60-64歳 7,199 6,583 6,528 13,111 91.4% 90.7%
65歳以上 39,816 35,616 35,347 70,963 89.5% 88.8%
市の総人口 136,034 105,908 103,637 209,545 77.9% 76.2%
11月21日時点
区分 人数 1回数 2回数 合計 1回率 2回率
12-29歳 23,461 18,420 17,398 35,818 78.5% 74.2%
30-49歳 35,545 29,715 28,438 58,153 83.6% 80.0%
50-59歳 17,933 15,379 14,989 30,368 85.8% 83.6%
60-64歳 7,199 6,566 6,501 13,067 91.2% 90.3%
65歳以上 39,816 35,583 35,267 70,850 89.4% 88.6%
市の総人口 136,034 105,663 102,593 208,256 77.7% 75.4%
7日間の増加数
区分 人数 1回数 2回数 合計 1回率 2回率
12-29歳 23,461 95 356 451 0.4% 1.5%
30-49歳 35,545 61 425 486 0.2% 1.2%
50-59歳 17,933 39 156 195 0.2% 0.9%
60-64歳 7,199 17 27 44 0.2% 0.4%
65歳以上 39,816 33 80 113 0.1% 0.2%
市の総人口 136,034 245 1,044 1,289 0.2% 0.8%
 一週間の増加数は僅か1,289回であり、1日当たりで184回という数値になった。集団接種の受付終了と同時に、個別接種に協力していただいた多くの医療機関が既に接種を行っていないのだろうと想像できる。1回目の接種数が7日間で245回しかないので3週間後の2回目接種者数もこの値であろう。毎週急激な勢いで減っていることが数字からは明かであり、市民の8割が2回接種を終える日は年内に来るとは思えなくなってきた。
 
 今回の新型株の毒性が伝えられないまま不安感だけが先走っている。弱毒性で感染しても鼻水が出る程度の、今までのコロナウイルス程度の危険性の株が、他の強毒性の株に置き換わるような事態となって、始めて感染リスクが収まったと感じることだろう。今回のオミクロン株がそうであって欲しいと願うのであるが、結論を得るのはもう暫く掛かりそうである。