安倍氏国葬を思う
2022/09/26記
 報道が「国論を二分にして開催される」という安倍元総理の国葬が明日行われる。私はその頃には保育園の行事の手伝いに出かけて汗を流している予定なので、生放送を見ることも喪に服すこともないが、高齢化と人口減少で勢いが低下しつつあった日本の国政を支え続けた政治家として心の中で弔慰を示すつもりだ。
 
 マスコミだけでなく野党も「国葬反対」として争点にしているが、周辺の方々に話を聞くと国葬だろうが内閣自民党合同葬だろうが、どちらでも構わないという声が多いように感じる。税金を云々する意見も聞くが警備費や接遇費は国費で負担されるので多くて2億円の攻防をしているようで争点としては弱い。私もこだわりはないので内閣と自民党の合同葬でも良かったし、岸田総理は国民の意見を聞くと思ったが、結局国葬のまま実施されるようだ。
 
 日本国内で「国葬」が議論になっている中で、英国では国民が悲しみに暮れた女王の国葬が行われ、安倍氏の国葬が比較されるようで困惑する。そもそも国家元首である天皇陛下がお隠れに成られた場合は「大喪の礼」という国葬を越えたかのように感じる儀式が行われるので、国家元首以外でも国葬を行っても問題ないとは思うが、国論を整理するなら元首でなければ国葬が出来ないとでも明確にするべきかも知れない。
 
 この様な「国葬」というシンボルが争点に祭り上げられ、21日の朝には焼身自殺騒動まで発生した。背景に何があるのかは知らないので一般論として云えば、「国葬」に命を懸けるほどの問題だと染めてしまった反対派の行動には怖さや危うさも感じられている。この結果、明日の本番に何かあっては成らないと考え警備が強化され警備費が増加されるだろうから、結果的に反対派の本意ではないだろうが多くの税金が投入されることになるだろう。
 
 国葬を前にして新型コロナウイルスの第7波は減少を続けてきたが、20日頃から人口10万人当たり一週間感染者数は約230前後で安定してきた。これはピークに比べれば少ない値であるが、今年の3月から4月にかけての第6波が猛威を振るっていた頃と変わらない程度で、決して低いものではない。
 
 
 それでも感染してコロナ病床を使用するものは少なくなり、22日の本会議で示された君津中央病院の病床使用状況は9月9日以降は10人以下で推移しているようである。
 
 
 20日から25日までの7日間における291人の新規感染者の年齢性別分布は下図の通りで、10歳未満が最多となっている。
 
 その10歳未満も前の週が65人であった所が50人まで減っているので、学校や保育の現場で危機感が上がったわけでは無いだろうと推察している。
 
 房総半島では7日間に2,639人の感染が明らかになった。
市名 感染者数 町村名 感染者数
1 館山市 4680→4782 +102 1 九十九里町 1540→1564 +24
2 木更津市 19008→19299 +291 2 芝山町 748→759 +11
3 茂原市 10756→10876 +120 3 横芝光町 2865→2947 +82
4 東金市 7325→7489 +164 4 一宮町 1756→1806 +50
5 勝浦市 1764→1784 +20 5 睦沢町 677→683 +6
6 市原市 36435→36955 +520 6 長生村 1585→1597 +12
7 鴨川市 3488→3548 +60 7 白子町 1092→1114 +22
8 君津市 10115→10397 +282 8 長柄町 678→692 +14
9 富津市 4982→5105 +123 9 長南町 862→882 +20
10 袖ケ浦市 9564→9844 +280 10 大多喜町 755→760 +5
11 南房総市 3245→3301 +56 11 御宿町 524→530 +6
12 山武市 5629→5787 +158 12 鋸南町 543→552 +9
13 いすみ市 3606→3673 +67
14 大網白里市 5917→6052 +135
市計 125484→127862 +2378 町村計 13625→13886 +261
房総半島合計 140139→142778 +2639
 
 地域別の人口10万人当たり一週間感染者数は減少している所が多いものの、木更津市が7日間で291人の増加に対し、君津市では281人、袖ケ浦市でも280人と感染者が多かった「近隣三市」のカテゴリーは大きく増加しており、安房郡市も若干増加した。
 
 
 学校の一斉休校やアベノマスクなど、百年に一度となったパンデミックに対する感染症対策では混乱を生じた安倍政権であり、狙撃犯の統一協会に対する恨みが国民的な共感を呼び、統一協会との関係が死後も語られるなど、決して全てが素晴らしかったわけではないとは思うが、明日は長年に渡り国政の場という激務を担っていただいたことに感謝を念じたいと思う次第である。
 
 ※ 以下は9/28加筆 上記の感染情報のデータ整理は木更津市で感染が確認された直後の2020年3月23日から形式を変えながら続けてきたが、26日以降は全件把握を取り止めたことにより千葉県から情報がもたらせなくなった。木更津市の状況がどうなっているのか、第8波の徴候はあるか、などが推察されなくなるがデータがないことには仕方がない。
 従ってこのシリーズのその後は、県が何かのアクションを起こすまで出来なくなるものと理解していただきたい。