今年も感染は続く
2023/01/06記
 新型コロナウイルスが流行して3回目の新年を迎えた。忘年会や新年会は依然として少ないが、箱根駅伝の応援に集まった群衆の姿を見ていると感染症との共生が進み、予防はするが感染したら仕方ないという姿勢に移っているように感じる。
 
 中国でもゼロコロナ政策による自由を奪われることに反対する運動が広がった結果、政府は政策転換を行ったが急激に感染拡大が生じ、医療現場が崩壊していながら中国政府の発表する感染者数が実態を反映していないと国連からも指摘を受けている。日本も中国からの渡航者には水際対策を厳しくしたようだが、確かに巨大な人口の中で感染が拡大することによる新たな変異株が今年の脅威になる可能は拭えない。逆に楽観的に考えると感染力はあるが極めて毒性が薄い株が現れて、それによりパンデミックが終演するというシナリオも有り得るだろう。
 
 それはともかく、本日は金曜日なので、年末休みだった先週の金曜日の分と合わせ市内の感染者数が発表になった。先月23日の発表までは顕著な増加傾向を示していた第8波がどの様な状況になったのかを心配していたところ、年末年始の検査数が少なくなったことも反映し、下図のように人口10万人当たり一週間感染者数は一気に減少に向かっていた。
  
 ただし、減少したとは言っても値は460人であり、蔓延防止等特別措置が適用されていた第6波が昨年2月14日に記録したピーク値の462人とほぼ同等であり、決して少ない値ではないことも念頭に置くべきである。
 
 
 今回の12月30日から1月5日までの新規感染者数は621人と発表されているので、今月に入ってからの5日間では5/7倍して推計した値が444人となる。このわずか5日間で昨年6月の340人を抜いて、月別で上位13位にランクされている状況であることも考えるとグラフが減少傾向を示していると言っても油断は大敵である。
 参考に、月別の感染者数は下図の通りであり、先月の状況が如何に酷い状況だったのか一目瞭然である。
 
 なお、上表の2020年11月はそれ以前の値を含んだ累計値で、今月は昨日までの5日間の値であり、昨年9月以降は一週間分の値を按分して求めた推計値である。
 
 このまま第8波が収束に向かってくれることを願うが、同時にインフルエンザの拡大も顕著であり、国内では双方に罹患している事例も見つかったと聞く。これから寒さのピークを迎え換気も疎かになる季節である。春までは増減が繰り返されて推移することを覚悟して、今年も感染と付き合わなければ成らないことだろう。
 
 感染が明確に下火になっていない状況で、個人的な悩みは選挙に向けた集まり事などをどの程度行うべきかということである。感染が始まった当初は訪問することすら躊躇されたが、最近では長時間換気の悪い場所で一緒にいるのでなければ問題ないという認識が広がっているようには感じている。それでも重症化リスクの高い高齢者は集まることを回避する傾向が残っており、私もその方が賢明だと思う。これから悩みながら100日後に迫った告示の日を迎えることになるだろう。何はともあれ、今年も感染が続いているという現実を直視しながら今回の記事とする。