16人の質問で思う
2023/06/17記
 昨日まで開催されていた本会議では前に書いたように16人の議員が質問に立った。新人議員のうち質問に立った松井晃治・齊藤秀樹・安藤順子の3人からは緊張していることが聞いている私にまで伝わってきて、改選後の議会だなと実感した。
 議会が終わり新人の議員に話を聞くと「単に状況を確認している質問と市政を変えたいという質問の違いを感じた」と核心を突く意見を言っていた。議員になるだけの意識を持っていると感心した。
 
 議会質問を行うことで市議会便りに顔写真と文章が掲載され活動している様に市民に伝えられるメリットが有るので質問を行うためだけの質問と、議員として市民生活がより良くなるために何をすべきかと考えての質問の違いは市議会便りから読みとることは容易ではない。多くの方に傍聴に来ていただき、聞き比べていただければ解ってくると思うけど、通して傍聴される方は極めて稀である。インターネット配信も行っているが視聴に時間を割いてくれる方も少ないだろう。
 
 質問も背景の支持者が見えてくるように社会的弱者に寄り添う質問者や労働者の環境を守ろうとする質問者、第一次産業を守ろうとする質問者など多様であった。8年前の統一選挙から議員定数を28人から24人に削減した木更津市議会であるが、多様な視点を確保するためには多くの議員が居た方が良いことを感じる。
 
 先月から感染症の扱いが変わったことにより市議会でも質問時間を通常に戻し、一人60分を確保するようにしたが、議員の中には感染症対策として50分の質問の後に10分間の換気休憩を設ければトイレにも行けるし次の質問者の準備も行えるので良いのではという意見もあった。根拠の一つとして50分の頃にも時間を余らせる者の少なからず居たことを挙げている。では60分に戻った今回の質問時間はどうなのか整理したものが下図である。
 
 
 
 左端のは最初の一括質問で、私が最も長い唯一の20分越えであるが、16人の平均時間は12分39秒(近藤計測:以下同様)であった。次のは市長や教育長を含む執行部の答弁時間で平均時間は11分47秒、は再質問の一問一答に要した時間で平均は22分30秒であった。永原・座親・大野の各議員のように一問一答によって問題の本質を突き詰めていく議員も多く、中には一括質問と一括答弁を行わず最初から一問一答で始めることも選択させて欲しいという議員の声も聞こえる。今期に設置した議会改革特別委員会ではその様な話題も議論されるかもしれない。
 上図の右端のが60分の権利を残した時間で平均は13分4秒であった。11人は50分以内に終えており、その意味では50分を標準にすれば、それを越えた5人も枠に収めるように質問を構築するだろう。私だって質問を減らして準備することは可能である。
 
 要は時間の長さではなく、自分以外の23人の議員と市長・副市長・教育長及び幹部職員に対して問題点を理解してもらい、その解決のために人的資源や予算を投じることを同意してもらう場として一般質問を行うという考えだと思う。17年目の質問を行った自分自身がそこからぶれていないことを確認しながら、今回質問を見送った新人議員の質問が鋭くなることを期待して今回の記事を終えたい。