千葉で地震が続く
2024/03/02記
 先月末から千葉県東方沖で小さな地震が続き、震源が千葉県南部のものまで含めると2月27日から3月2日の18時までに最大震度1以上が観測された地震は下表に示すように27回となった。
 
No 日付 発生時刻 発生場所 最大震度 マグニチュード
1 2月27日 21:44 千葉県東方沖 2 4.3
2 2月28日 12:06 千葉県東方沖 1 3.7
3 20:14 千葉県東方沖 1 3.4
4 2月29日 4:15 千葉県東方沖 1 3.0
5 8:40 千葉県東方沖 1 3.3
6 8:42 千葉県東方沖 2 4.2
7 8:45 千葉県東方沖 2 4.2
8 11:13 千葉県東方沖 3 4.7
9 11:25 千葉県東方沖 1 3.3
10 12:30 千葉県東方沖 3 4.6
11 16:19 千葉県東方沖 1 3.2
12 16:27 千葉県東方沖 3 4.8
13 18:35 千葉県東方沖 4 4.9
14 3月1日 5:35 千葉県東方沖 2 3.1
15 5:38 千葉県南部 1 2.6
16 5:43 千葉県東方沖 4 5.2
17 14:53 千葉県東方沖 1 2.8
18 21:19 千葉県東方沖 2 3.0
19 22:41 千葉県南部 2 3.3
20 3月2日 1:49 千葉県南部 4 5.0
21 3:08 千葉県東方沖 2 3.3
22 3:33 千葉県南部 2 3.1
23 3:38 千葉県南部 3 3.8
24 3:50 千葉県南部 2 3.2
25 7:14 千葉県東方沖 2 3.2
26 9:44 千葉県南部 2 3.1
27 9:51 千葉県東方沖 1 2.7
 
 この事に関して気象庁は昨日、次のような情報を発表した。
 
 千葉県東方沖では、本年2月26日から震度1以上を観測する地震が多くなるなど地震活動がやや活発化する中、2月29日18時35分頃にM4.9(速報値)の地震(最大震度4)、3月1日05時43分頃にM5.2(速報値)の地震(最大震度4)が発生するなど、地震活動が継続しています。
 本日(1日)、地震調査研究推進本部地震調査委員会(臨時会小会議)が開催され詳細な検討がなされた結果、
 
 ・過去にも数年に一度程度の頻度でゆっくりすべりを伴う同様の地震活動が観測されている。これまでに、1996年、2002年、2007年、2011年、2014年、2018年に見られており、1週間から数か月間程度地震活動が継続することがある。また、2007年には最大震度5弱を観測している。
 
 ・過去の地震活動を踏まえると、今後も引き続き地震が発生し震度5弱程度の強い揺れが観測される可能性があるため、強い揺れに注意が必要である。
 
 東日本大震災で滑ったプレートは青森沖から茨城沖までで、その両側になる北海道や千葉県沖には歪みが溜まったままである。気象庁の発表にもあるが2018年6月にも群発地震は発生している。この時は最大震度1以上を観測した地震は20回だったから、今回はそれより回数が多いようだ。しかしながら大きな歪みが溜まり続けると、いつかはエネルギーを一度に放出し巨大地震になって被害を発生させるが、被害が出ない程度の小規模地震で歪みを少しづつ放出するようなスロースリップ現象は歓迎すべきだと私は考えている。
 そうは言っても次の危険性は太平洋ではなく南海トラフだといわれている。東南海・東海まで連動するような巨大地震に成った場合は関西や中京圏まで大きな津波被害が発生する可能性が高く、富士山噴火の引き金になると地震や津波を耐えた関東でも火山灰による深刻な被害が発生し、ただでさえサプライチェーンが破壊されたところに上乗せするような情報障害も発生し、人口減少化に喘ぐ日本には大きなダメージを与えることは確実である。
 
 阪神・東日本と経験し、自分の立つ足元が不安定なものであることを知っていたつもりであるが、元日に発生した能登半島地震では大雪に耐えられるように丈夫な柱を使っているはずの家屋も潰されており、改めて地震の恐ろしさを映像で感じていた。春になったら被災地で支援を展開している知人の応援に行きながら状況を見てきたいと感じている。
 被災地からは排泄の問題が聞こえてくる。君津市が現地に派遣したトレーラートイレも欲しいと思うが移動には牽引免許が必要だというネックもある。普通免許で運転できるトイレカーの開発も進んでいると聞くのでその全国展開が急がれる。
 また、また仮設住宅の展開の遅さも目に着く。国内だけでなく世界には難民が溢れている状況を前提に常時国際支援を続け、国内で災害が発生したときにはそちらを優先する施行が簡単な仮設住宅の産業化にも国策として取り組むべきだと前から思っている。特に日本最大のヘリコプター部隊を有し、陸海ともに輸送体制が組みやすい木更津市に生産拠点を設けて、房総の林業の活性化にも寄与できたら良いのにとも思っている。
 
 ともあれ気象庁の発表のように震度5程度には覚悟しながら、今後数日は過ごさねばと考えている次第である。