| 自維連立を考える | |
| 2025/10/23記 | |
| 一昨日に国会では総理大臣指名選挙があり、衆議院では最初の投票で自由民主党総裁である高市早苗氏が過半数を獲得して第104代総理大臣に指名され、その夜に組閣も行われ女性初、奈良県選挙区初の総理大臣による政治が始まった。7月20日投開票の参議院議員選挙で自民党と公明党が大敗し、それから石破おろしや自民党総裁選、公明党の連立離脱や与野党それぞれの多数派工作など主導権争いが続いて三か月が経過して次の段階に入ったということである。 一昨日に総辞職するまで石破内閣は続いていたので総裁選が告示され高市総裁が10月4日に決まっても国政の最高責任者は石破さんであった。個人的には10月10日に表明した「戦後80年に寄せて」という談話の中で大日本帝国政府が敗戦に至ることを把握しながら何故止めることが出来なかったのかという問題意識に言及したことは高く評価する。 1995年に発表された村山談話は高市総理にとっては了承できないもののようであるが、中国や韓国を始めアジアの人民が第二次世界大戦によって親族や親しい人を失った理由として日本の軍部が中心となったA級戦犯が悪いのであって日本国民が悪いわけではないというストーリーに沿った話として私は賛同している。 東京裁判は終戦の直前に8月8日に英仏米ロの国際軍事裁判憲章で設けられた「平和に対する罪」でA級戦犯に死刑が告知され、当時は皇太子であった現在の上皇様の15歳の誕生日に合わせるように1948年12月23に7名の刑が執行された。これに対して日本は1952年のサンフランシスコ講和条約に調印して独立を果たした後に東京裁判での個人的な責任を否定する「戦争犯罪による受刑者の赦免に関する決議」を国会の圧倒的多数で可決し、全ての戦争犯罪者は国のために働いたと認定している。この国内的な考えにも賛成である。 ドイツではヒットラーのナチス党が悪くドイツ国民は悪くないのでナチスの象徴であった鍵十字や敬礼の仕方が禁止されており反省しているように見える。日本では民主的に戦争に突き進んでいったので全国民が誤らねばならないように議論されている。 しかし、アジア。アフリカ諸国を植民地として徹底的に搾取し反対勢力が育たぬように具民化政策を行ってきたヨーロッパの国々は謝罪も反省もしていない。今のパレスチナ問題はイギリスの二枚舌外構がもたらした結果であるが後悔したり解決に汗を流すようには見えてこない。アメリカだって停戦を呼びかけてはいるもののユダヤ人の側に立っていることは明白で、イスラム教徒であるパレスチナ人の生活再建を考えているようには思えない。 だから日本も唯一の有色人種国家として独立のために戦ったのだから東京裁判史観に基づくことなく振舞うべきだという理論は理解できない事もないが、その一方で「私のお爺さんはなぜ死ななければならなかったのか」というアジアの民衆の立場に立つことも重要であると私は考えている。この考え方は自民党の中でも少数なようで基本的なスタンスは中道左派かもしれないと。 前段の話がとても長くなったが、自民党と維新の会が連立に合意した文章の中で、防衛費を伸ばして武器の強化を図りながら兵器を海外に輸出することで国内軍需産業を守ろうという姿勢が見えてくる。第二次世界大戦後は軽武装によって軍需費を抑制する中で経済成長を果たしてきたが、米国の独裁者が日本の防衛費を増額せよという言葉に新しい段階に入りそうだと感じている。 そもそも合意項目の多くが公明党と連立していた頃には考えられないような内容であったので自民党と維新の会による連立がどれほど変わってしまうのか、更には地方自体にどの様な影響を及ぼすのだろうかと気にする日々を送っている。 日本維新の会の前身である大阪維新の会は2010年4月1日に結成されたが多くは自民党の議員であった。遡れば2007年末から大阪府知事、2011年から大阪市長を務め2015年に引退した橋下徹弁護士が大阪での既得権益に切り込み教育委員会など多くの公的機関も敵に回しながら財政再建を果たし、自民党知事時代にできなかったことを果たしてきた実績を知っているから今でも大阪では勝ち続けているという背景を理解している。 私も1987年から2年間ほど大阪府や兵庫県を相手に仕事をしながら生活してきたので同和や在日を言い訳に仕事が進まない関西の問題を感じていたので、多くの府民が喝采し自民党府政には戻したくないと今でも思っているのだろうと推察している。 国政を担う自民党では多くの支持母体に気をつかい大ナタが振るえない状況に在ると推察される事象も多い。医療費の抑止を通じて社会保障量の改革を要求する維新に賛同するが病院の倒産に及んで住民の生命を守れなくなるようでは困る。その様な中で進めるべきは選挙制度の改革で、個人的には健全な与野党による政権交代を進めるために衆議院議員は全て小選挙区として、逆に参議院議員は多用な意見を反映するため県別の選挙区を廃止して全議席を全国区にするべきであると思っている。 今回は閣外協力ということで一蓮托生にならないという維新の会の選択は次の選挙を考えた行動と推察するが、大阪府で行った大規模な改革を与党となって国政でも実行して欲しいと思って連立を好意的に受け止めたいたのであるが、あのような合意文章だったのかと維新の会の立ち位置に落胆している。 それでも高市総理も自分が成し遂げた成果を残したいと思っているだろうから合意文書の外側で新しい動きが始まり、小さな政府に成るのか、地方自治体への無駄に細かい指導が無くなり交付金に頼ることが少なくて済むように成るのかとも期待もしている。 特に高市総理はアルバイトをしながら国立の神戸大学を卒業している。前にも書いたが維新との合意である私立高校の授業料を無償化する前に総理が在籍していた頃のようにアルバイトで賄える授業料に戻して欲しいと願うのだが、その様な意見は国会議員から聞こえてこない。 国税と地方税の見直しが行われ国政に影響されない地方自治が進むことを気にしながら今回の感想を記載した。 |