48.7月下旬の活動記録
 25日は午前中に江川熊野神社前の不法投棄処理に立ち会い、経過や今後の対応方針などを聞く。不法投棄の厳罰化を進めるべきだと強く思う。
 午後からは木更津市議会野球部と木更津市特定郵便局長会による練習試合に参加するため市営球場に向かう。同じ時間帯に高校野球の東千葉大会決勝が行われており、地元の木更津総合高校の動向が気になっていたが試合開始直前に2−0での勝利が解り、その場が大きく盛り上がる。
 木更津市営球場では、千葉マリンスタジアムとは比較にならない試合内容で進行するが、見事に9対9の引き分け試合となり、恨み無しの懇親会を行うことが出来た。
 
 26日は午前中に事務処理を行い、木更津駅東口まで出向いたついでに木更津市立博物館『金のすず』が夏休み期間に暫定開館していることを思い出し、太田山へ向かう。炎天下の公園には人影も少なく、博物館には私の他に見学者は居ない状況であった。展示スペースも一部だけで有り、新たなレイアウトを目指す姿勢も見られたが、やはり施設の老朽化は否めない。秋の完全オープンが気になるところである。
 夕方からは江川日枝神社の宵祭に参加する。境内の目前で行われた中野畑沢線の工事完了後の初めての祭であり、出来具合が気になったが丁寧な施工がされており収まりも良く満足する。数年後の道路開通が気になるがこの様に地域の子供が夏休みの想い出に残る行事は続けて行くべきである。
 祭礼終了後、社務所で役員の皆様と意見交換を行い、中締め後に引き上げようとすると役員の一人に呼び止められ、江川の社交場に行くことになったが、明日も早いので軽く10時前に切り上げさせていただいた。
 
 27日は、朝から江川熊野神社の祭礼である。朝8時の開始時に挨拶させて頂くことが出来て、その中で周辺に野球場やサッカー場の配置など運動公園拡張計画が有ることを説明させていただいたが、多の方が詳細を聞きたがっていた。地域には大きな関心事である。
 祭礼は前日の雨予報が快晴となり猛暑の中で進められた。午前中だけであるが、皆がバテ気味である。祭礼終了後、地域の長老に誘われ、
14時間ぶりに江川の社交場に行き、明るいうちから焼酎を飲みながら昔話を聞く。まだまだ知らないことが多く勉強になったが、汗で濡れた服のままエアコンの真下にいたので夏風邪を引いてしまった。
 
 28日は多少怠い体で明日からの旅行準備をすませ、昼から9月議会質問担当予定課に資料提出の事前打合せ等を行ってくる。その後、市内で所用を済ませ、夕方から君津に移動して友人と懇親会を開催する。しかし翌日のことも考え、夜10時には代行で帰宅する。
 
 29日は7:20に木更津駅西口に集合し、F未来会派で行政視察の開始となる。まずはバスで杉並区役所に移動し、『地域運営学校(学校運営協議会)』の行政視察を行う。これは現在木更津市でも採用している学校評議員制度を、より一層地域との目指して採用した制度であり、杉並区の説明者の言葉を借りれば「私立学校の理事会を目指す」ような組織である。しかし平成18年度から開始された制度も平成20年4月現在では43の区立小学校と23の区立中学校、合計66校の中で7校に留まっており、今後も年間3校程度の移行予定という事は、試行錯誤期間でもあるようだ。
 杉並区では個別に教師を研修育成する『師範館』の制度や、世間から注目を集める和田中学校の民間校長による『夜スペ』のように、有る意味では実験のように先駆的な取り組みを行える事に敬意を払う。本市の学校と地域の関わり方もさらに良くする努力は必要である。
 杉並区役所を出てJR阿佐ヶ谷駅に行き、東京経由の東北新幹線で盛岡に移動。さらに路線バスで2時間半を掛けて岩手県宮古市に移動してこの日は終了である。
 
 30日は9:00から宮古市役所で『まちづくり事業支援交付金制度』の視察を実施する。木更津では中心市街の活性化のための制度があるが、補助率が限られていることに対し、宮古市では50万円、3年間を上限に100%交付を行う事が特色である。平成18年から開始し、年間9〜11事業の助成を行っているが、予算的には合併交付金を使用した制度のため、それが切れる22年以降をどうするかが課題のようだ。
 この制度を実施したことで細々と活動していた団体にも力が付いて来たり、各団体間の連携が出来始めるなどの効果が生じたようで、住民からも異論等は出ていないようだ。さらに『地域創造基金』や『ふるさと宮古創生基金』を使った地域振興事業等に対する支援制度を別メニューとして用意している事など、勉強となる取り組みも多い。
 宮古市役所を出て貸切バスで南下を開始。釜石市で昼食を取った後、午後3時間に宮城県気仙沼市に到着し、この日2本目の視察に入る。
 
 気仙沼市役所では『第1種市街地再開発事業』の視察を行う。これは駅から市役所を経て港に向かう主要動路に面しながら老朽が進むエリアで、組合方式により敷地面積2,808uの中に鉄筋コンクリート8階建て延べ床面積6,740uの再開発ビルを造る事業である。
 本件の特色は保留床の大部分を福祉施設(デイサービス42名・ショートステイ20名・特別養護老人ホーム50名・合計4,167u)と市営住宅(30戸・合計1,383u)が占めることで、それ以外は権利者の店舗(160u)と権利者住宅(7戸・合計340u)と成っている。さらに都市計画道路の整備事業などが同時に行われ、一つの事業に多くのメニューが揃っている事である。
 最初に市役所で事業内容の説明を受け、その後現場視察を行った。再開発組合の資金計画は16億円で、その内約12億円が建設工事費であり、それ以外に補償費や設計費、借入金利子等が支出されている。気になる方は収入の方であり、それは下表のようである。なお、入手した資料に若干の差が有ったので私が想定値で補正したため精度は落ちる。 
項 目 金額(万円) 内訳額(単位:万円)
市街地再開発事業補助金 30,068 国負担 15,034
県負担 7,517
市負担 7,517
保留床処分金 127,550 福祉施設 国補助 26,375
施設負担 61,549
市営住宅 国負担 12,667
市負担 15,482
その他 11,477
道路整備負担金 2,869 県負担 2,869
合計 160,487 国負担額計 54,076
県負担額計 10,386
市負担額計 22,999
その他 73,026
 なお、市はこれ以外に市営住宅占有割合相当分の土地面積を事前に他の地権者から購入して組合員となって居るので、その分の事業費が別途支出している。市営住宅をこの様な形態で展開する必要性の議論は別にあるが、上手に多くの補助金を入手して市の負担も少なく、良い事業を行えた物だと参考になるし、感心する。何より現地で説明していただいた社会福祉法人キングス・ガーデン宮城の強い姿勢に、やはりまちづくりは人材の力だなと感慨を深める。
 この日は気仙沼に宿泊である。
 
 31日は行政視察もなく帰路に付くだけである。朝から気仙沼港を見に行くが観光客の見学デッキを設置している手法に感心する。その後、中尊寺や毛越寺という世界遺産指定を逃した施設を見学して一関でバスを降り、新幹線で帰宅した。三陸の最高気温は20度程度で涼しかったが帰りついた関東も涼しさが戻ってきており、過ごしやすい夜であったことが疲れを取り除く役に立った。
  

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2008年8月上旬の記録