62.12月中旬の活動記録
 9日の10時から総務常任委員会が開催されるので傍聴のため市役所に行く。議案は下記の通りである。
区分 No 内容 担当
委員会 1 一般会計補正予算(第3号) 財務部・総務部・企画部
2 附属機関設置条例の一部改正 総務部
3 市民会館の指定管理者の指定 企画部・総務部
4 テレワークセンターの指定管理者の指定 企画部
協議会 1 千葉県人事委員会勧告について 総務部
 総務委員会議案の主な内容や主要なやりとりは次の通り。
 No1の補正予算で一般職の地域手当の削減について職員組合との団体交渉の経緯を聞いたが、1月から11月までに8回の交渉が行われているという事で進んでいる気配を感じることが出来ない。沖縄県名護市では執行部と職員組合の間に議会が入って調整した例もあるから次年度予算間のタイムリミットに間に合わねば議会も使えという三上議員の問いに対し1月末までに決めないと次年度予算反映が厳しい旨の回答。
 No2は今回の私の議会質問の回答として出てきた次世代育成支援行動計画策定のための第3者機関15名を選べるようにする改正である。保育界3名、福祉界3名、教育界2名、商工界2名、学識経験2名、公募市民3名の15人で構成される機関には期待が大である。
 No3は今までと同じ管理者に利用料収益(前年約21百万)を与える変わりに光熱費(前年約18百万円)を負担させ、なおかつ管理料を年間67百万円から59百万円に下げるものである。なお、指定管理の応募中に申し込んだのは1団体だけだった。
 No4はテレワークセンターを同じ管理者に委託するもので、今までの委託料と比較して3年間で18百万円の減額となる約28百万円とするものである。現在20室のスペースは17室が埋まり年間の使用料も9百万円ぐらい見込めるので指定管理料を補うことは出来る。しかしアインスビルに払う共益費の年間14百万は完全な赤字である。
 協議会の案件は、県の人事委員会が民間企業と大差ないので変更する必要はなく、、また1日の就業時間を15分短縮するように勧告したものである。調査時点では金融危機は来ていないのだろうかと思うほど不況風が調査には入っていないのが個人的にはショックだった。
 
 昼飯を1Fの食堂で取っていると屋上喫茶に呼ばれコーヒーを飲む。その場でなかなか書きにくいことを話し、午後からの経済環境常任委員会の傍聴に向かう。議案は下記の通りである。
区分 No 内容 担当
委員会 1 一般会計補正予算(第3号) 財務部・環境部・経済部
2 市場特別会計補正予算(第1号) 財政部・経済部
3 公設卸売市場条例の一部改正 経済部
4 火葬場の指定管理者の指定 企画部・環境部
協議会 1 小櫃川河口干潟保全基金について 環境部
 No1とNo2の補正予算は大きな議論も無く採決。
 No3は公設卸売市場の手数料を弾力敵に使えるようにするための条例改正で、これも特に異論なく採決。
 No4の火葬場については、敷地内の草刈なども含めて委託するべきではないか、とか指定管理者の選定に担当課が入っていなくて良いのか等の議論が交わされた。
 協議会の保全基金は昨日陳情した案件でもあるし、斉藤議員が議会で追求した案件でもある。従って議論も色々と出る。個人的にも東京湾に唯一残された自然干潟を有効に使うべきだと思っているが、費用対効果に疑問があることや、漁業活動への影響のため自然環境保全地域やラムサール条約登録への動きを進める気運が起きていないことなど、問題も色々考えなければならない。
 夜は知人の御尊父の葬儀に参列し、その後自然Grの会議兼忘年会に出席する。来年の活動方針は地域との協働を考える方向を模索することになった。天気予報通り夕方から雨になり、すっかり寒くなってきた。
 
 9日の10時から建設常任委員会が開催される。本委員会に配属されて初めての陳情審議である。陳情者に失礼にならぬよう、それでいてこちらの考えを伝えるにはどうすべきか考えながら委員会に望む。
区分 No 内容 担当
協議会 1 財源の伴わない安易な地方移譲を止め、
安全安心な公共サービスを求める陳情
土木部
委員会
委員会 2 一般会計補正予算(第3号) 財政部・都市部・土木部
3 公共下水道事業特別会計補正予算(第2号) 財政部・都市部
4 市道路線の認定 土木部
 No1の陳情審議での考え方は「思うこと」に記すが、財源を確保することと国の組織を残すことを並列で語ることに異論が有る。
 No2とNo3の補正予算は大きな問題点もなく採決。
 No4の市道認定路線4本のうち、2本は昭和41年から45年にかけて木更津商工会議所が手がけた矢那のあけぼの団地の道路認定である。現地は未舗装であり、既存道路との接続部の排水溝も車両の安全な通行を考えた場合は改修せざるを得ない。市道認定と言うことは、税金を使って安全な状況まで整備することである。ちなみに必要な費用は2路線の合計延長215.9mで概算1,760万円らしい。隅切の基準や排水処理なども技術基準を満たしていない。技術者としては非情に悩ましい案件であるが、行政が行わない限り事業実施者が無いので有れば政治的判断も必要であろうと採決。
 
 昼食後、教育民生常任委員会を傍聴する。今議会では他の常任委員会が審議項目4なのに対し、審議項目15と協議会で3項目を協議する多忙さである。
区分 No 内容 担当
委員会 1 一般会計補正予算(第3号) 財務部・市民部・福祉部・教育部
2 国民健康保険特別会計補正予算(第2号) 財務部・市民部
3 後期高齢者特別会計補正予算(第2号) 財務部・総務部
4 介護保険特別会計補正予算(第2号) 財務部・福祉部
5 国民健康保険条例の一部改正 市民部
6 自転車駐車場の指定管理者の指定 企画部・市民部
7 福祉会館の指定管理者の指定 企画部・福祉部
8 福祉作業所の指定管理者の指定 企画部・福祉部
9 老人福祉センターの指定管理者の指定 企画部・福祉部
10 健康増進センターの指定管理者の指定 企画部・福祉部
11 学校給食センター設置管理条例の制定 教育部
12 学校適正規模検討審議会条例の制定 教育部
13 公民館設置運営条例の一部改正 教育部
14 市営体育施設の指定管理者の指定 企画部・教育部
15 少年自然の家の指定管理者の指定 企画部・教育部
協議会 1 高齢者保険福祉・介護保険計画について 福祉部
2 次世代育成支援対策審議会について 福祉部
3 江川総合運動公園拡張事業について 企画部・教育部
 No1の補正予算で、後期高齢者の健康診査率を過年度の基本検診と同様の53%としている事に対し、診療報酬を大幅に下げたので医師が積極的に取り組まなくなり比率が落ちるだろうと、医師でもある石井委員長から指摘があった。多業種のいる議会ならではの視点だと感心する。他にも要保護世帯の増加とか、児童手当支給対象件数の増加など、高齢化と経済不況を元に民生費の増加が続くことは頭が痛い。
 No2からNo4の特別会計の補正予算でも一般会計同様に福祉の増大を感じる数値が続く。近い将来に介護施設の増加が必要となり、特別会計への繰り出しも増えそうである。
 No5の条例改定では出産育児一時金を3万円増額し、葬祭費を2万円減額することになる。葬儀費については国民健康保険加入者は年間平均320名程度亡くなるので640万円の国民健康保険負担減となる。自治体には保険制度の抜本的改革が求められる話である。
 No6からNo10、及びNo14とNo15は指定管理者の案件である。今までの管理者が応募しなかった事例が2件出ている。運営に当たっては、採点で幾つかの項目に低い得点が有る事を、どのように行政が指導して行くのかが問われる問題である。
 No11は学校給食センターの設置条例である。議論は栄養士の配置や食材の調達について交わされた。肉と生野菜と豆腐については市内業者に限定して調達を行うという事である。
 No12は学校規模適正化委員会の設置条例で、学識経験者に私立学校経営者、教育委員会が必要と認めるものの事例として学校長など、公募委員2名を除いた委員が全て教育関係者で議論を進めるようだ。2年間で結論を出す方針のようだが、財政部局や都市計画に照らした考えを出す委員が居なくても良いのだろうかと疑問は残る。正規の委員でなくとも情報を充分に与えるなど、運営手法にも注視する必要がありそうだ。
 No13は電気代を使いすぎると意見があった公民館の陶芸活動について実費相当分を負担して貰うための条例改正である。
 15件の審査が終わり、委員会終了後協議会に移り3件の議題が協議された。No2の次世代育成対策審議会設置は総務委員会に付託されている案件であり、昨日の議論を元に解説があった。同様にNo3の江川総合運動公園拡張も11月28日の基地対策特別委員会で説明があった案件だ。素面は少し見やすくなっていた。これらの全てが終わるのに4時間強を費やしている。お疲れさまでした。
 
 11日は議会広報委員会で富津市議会議会広報委員会の行政視察を行いに出掛ける。
 出発は午後からで、先方には1時半頃到着。平野副議長兼広報委員会委員長を始めとする6名の委員の皆様が揃って出迎えていただいた。
 富津市は4年前に既存の広報紙が読まれていないのではないかという考えの元、読みやすい広報紙を目指して、議員が直接記事を書き、編集を行う型式で作成しており、全国から視察が来る先進地である。議会終了後、5回も広報委員会を開催するなど苦労は多いようである。行政用語を市民にも解る言葉に通訳する仕事だと言われる平野副議長の姿勢には頭が下がる。
 この夜は、それらの対応や方針を議論しながら広報委員会の忘年会を実施した。なかなか富津市の姿勢には進めない空気であった。
 
 12日は議会が休会日で、ゆっくりと雑作業を片付け、日没前から犬の散歩を行い、夜には日頃の家族の協力に感謝するため、東京ドイツ村のイルミネーションを見ながら夕食会とする。
 穏やかな陽気で夜も寒くなく、綺麗な風景を堪能できた、良い休暇になった。
 
 13日は午前中にHPの更新や書類整理を行い、夕方から江川区の役員会議に出席し、引き続き区の忘年会に出席する。同日にかずさアカデミアホールで音楽コンクール実行委員会の会議と忘年会が開催されているが、場所が離れすぎており先週の襖一枚の掛け持ちのような技が使えず欠席させて貰う。
 
 14日は高校の同級生で舞台女優をしている友人の公演に呼ばれて池袋まで行き、舞台観賞後は現地で集合した高校時代の友人とささやかな忘年会を行ってくる。
 残念ながら女優の友人は会場の片付けに忙しくて参加できず、男だけの忘年会となってしまった。
 
 15日は朝のうちに一仕事して、10時半からNPO法人『輝く未来の風』の方々と築地地区の見学に行く。本当は外から眺めるだけで良いと思ったのだが、市役所を通じて新日鐵に問い合わせをしたところ、立ち入りの許可が頂けたので中に入る事も出来た。目的は今議会で発表があったイオングループの風力発電構想に対し、イオンが1箇所の検討なら周辺にも可能性が無いだろうかという検討のためである。
 風力は調べないと解らないが、大型設備を海から僅かな運搬で設置でき、送電鉄塔も近いため、立地条件は良さそうである。市としては1基建設されると償還期間の17年間でおよそ4千万円の固定資産税を手に入れる事が出来るし、クリーン電力の街としても印象が良くなる。
 なお、風力は1基で2000kwの能力があり、例えば電力会社が取り組んでいる事例の一つである四国電力の
松山太陽光発電所の300kw等と比べても発電効率を考えると効率的である。太陽光は製造に要したエネルギーに対する比率(エネルギー収支比:ERT)では20倍程度を回収できることに対して、40倍程度と効率がよい(産業技術総合研究所資料による)。ただし太陽光は比較的場所を選ばないしシステムの小型化に適しているのでので家庭等への分散が良い。
 午後から経済部で農振地域の打合せを行い、夕方は建設常任委員会の情報交換会に出席する。翌日が人間ドックだから禁酒であるが、時間が経てばやはり議論は盛り上がるものである。
 
 16日は日帰り人間ドックを受診する。予想通りではあるが、体重を減らすことと、定期的に運動を行うこと、酒を控えめにする事を指摘される。
 しかしその足で友人の造り酒屋である飛鶴(森酒造店)に行き純米酒を購入してくる。酒蔵の前にある柿の木が晩秋の風情だった。
 
 17日は午前中に所用の後、夕方から経済部で農振の打合せと議会事務局で基地対策特別委員会の打合せを行う。夕方は青年会議所の友人と年末の軽い飲み会をする。
 
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2008年12月下旬の記録