69.2月下旬の活動記録
 20日から3月定例議会が開催される。いつも通り9時半に会派室に集まり、10時10分前に議場に入る。斜め後ろの高橋浩議員が座っていた9番席は名札もなく空席になっていた。
 市民歌斉唱、市長の挨拶の後、各常任委員会の行政視察報告等の諸報告が入り、その後水越市長による施政方針及び上程議案の説明、和田水道事業管理者及び多田総務部長による補足説明が行われた。上程議案は下記の29件である。
番号 内容(件名とは異なる) 関係部 担当委員会


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議案01 一般会計補正予算(第4号) 財務
議案02 国民健康保険特別会計補正予算(第3号) 市民
議案03 後期高齢者特別会計補正予算(第3号) 市民
議案04 老人保険特別会計補正予算(第2号) 市民
議案05 介護保険特別会計補正予算(第3号) 福祉
議案06 公設市場特別会計補正予算(第2号) 経済
議案07 公共下水道特別会計補正予算(第3号) 都市
議案08 駐車場事業特別会計補正予算(第1号) 都市
議案09 市道路線の認定 土木
議案10 県市町村総合事務組合規約の一部改正制定協議 総務
議案11 水道事業会計補正予算(第1号) 水道


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議案12 一般会計予算 財務 予算審議
議案13 国民健康保険特別会計予算 市民 予算審議
議案14 後期高齢者医療特別会計予算 市民 予算審議
議案15 老人保険特別会計予算 市民 予算審議
議案16 介護保険特別会計予算 福祉 予算審議
議案17 公設市場特別会計予算 経済 予算審議
議案18 公共下水道特別会計予算 都市 予算審議
議案19 駐車場事業特別会計予算 都市 予算審議
議案20 盤洲干潟保全基金条例の制定 環境 経済環境
議案21 職員の給与に関する条例の一部改正 総務 総務
議案22 特別職で非常勤の報酬等に関する条例の一部改正 総務 総務
議案23 地域手当の支給の特例に関する条例の一部改正 総務 総務
議案24 行政組織条例の一部改正 企画 総務
議案25 国民健康保険条例の一部改正 市民 教育民生
議案26 福祉会館の設置及び管理条例の一部改正 福祉 教育民生
議案27 交通遺児福祉基金等の条例の一部改正 福祉 教育民生
議案28 廃棄物の減量化・資源化・適正処理条例の一部改正 環境 経済環境
議案29 水道事業会計予算 水道 予算審議
 議案1号から11号までは委員会に付託されることなく24日の本会議で一括審議が行われることが議会日程の上で決定されているため、それらの案件に対しては23日中に項目整理を済ませねばならない。
 ただ本年度予算でも、市長の提案理由にあるように比較的大きな変更も生じている。一般会計予算で大きな変更点として説明されたもののうち、聞き取った所だけでも下表のような変更項目がある。

区分 項目 金額



歳出 土地開発公社経営健全化に伴う土地購入費 322,111千円
前年度生活保護費国庫負担金返還金 61,756千円
国民健康保険特別会計繰出金 181,238千円
生活保護事業費 100,000千円
公的資金繰上償還制度の繰上償還元金 411,803千円
歳入 法人市民税現年課税分の減額 240,000千円
地方消費税交付金の減額 50,000千円
財政調整基金繰入金の追加 215,724千円
 法人税が2億4千万円減少になり、生活保護が1億円増に成ることなども含め不景気の波が本市を洗っていることを実感する予算構成である。
 21年度関係議案である議案第20号以降も気になる点は多くある。例えば木更津市小櫃川河口干潟保全基金条例を廃止して、木更津市盤洲干潟保全基金を設置すことは、実際上の基金取り崩しであるし、『職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例』は一般職の職員の勤務時間を1週間当たり38時間45分に改定する等のため、条例の整備をするものであり、これによって残業時間が伸びて人件費が増加しては意味がない改訂となるため、その労働管理体制が気になる。ただ人件費については来年度より管理職以外でも職員の地域手当の支給を停止することになった。廃止では無いところに、市職員のモチベーション低下を防ぐ苦労がある。これらの21年度関係案件は委員会付託が行われるので、そこで再度取り上げることとしよう。
 議案の上程に次いで、高橋浩議員の辞職に伴う委員会等の再配分が行われる。議会運営委員会には三上議員が選任された。合併問題特別委員会には私が選任され、基地対策と併せて特別委員会を2個兼務する事となった。次いで議会を一時休会して総務常任委員会が開かれた。1名欠員の中で委員長等の互選が行われ、委員長に白坂議員、副委員長に鶴岡議員が決まった。この総務委員会の決定を休会後の議会で報告し、議会初日は終了した。
 会派室で打合せを行いながら昼食を取り、午後から友人の会社に行って打合せを行い、夕方からはアカデミアに行きかずさアカデミア音楽コンクール運営委員会に出席し、郵便物の作成作業などを行う。ここ2回は他の行事と重複して委員会を欠席していたが、今年度から運営室長に選任されていたことを白石委員長から伝えられる。受諾はしたが責任感の重さに苦慮するところである。
 
 21日は午前中に補正予算資料に目を通し、昼から巌根西公民館に行き地域福祉フォーラム事業である『巌根西地区まちづくりフォーラムパート2』に出席する。基調講演で山形県川西町のNPO法人きらりよしじまネットワークの高橋事務局長から人口2900人の吉島地区での取組を聞くが、地域の精神的文化的自立がここまで出来るのかという実例に驚かされる。市町村合併の広域行政の時代に当たっては必要な機能であり大変勉強になった。
 基調講演に次いで地域を支えるボランティア組織の内、子供会・防犯・福祉・区長という立場の方々によるパネルディスカッションが行われた。進行や運営は手際よく進み、逆に時間が短かったほどである。この様な場を通じて、あらためて巌根西地区の人材の豊富さと意識の高さを感じるところであり、何とか良い先進事例になりたいものだと思う。
 
 22日も日曜であるが予算書との格闘を続け、午後4時から西山区と万石区の合同懇親会に出席する。1年を通じてよく顔を合わせてきた人達であるが、この春で改選がある方々も多く慰労を兼ねた会合になる。地域の人が集まると出てくる話題はイオンの進出延期の件と来月末の選挙である。
知事選のコメントが求められるのが厳しい季節である。
 
 23日は翌日の本会議に向けた勉強のため市役所に行く。この日は質問通告の日なのであるが、3月議会は休憩としたので少し気が楽なような、残念なような気分である。その代わり翌日の本会議に対して質問を行うことを会議規則第51条に基づいて通告して帰ってきた。なお、一般質問の通告も終わり、今議会の日程は下記のようになった。  
日時 曜日 時間 項目 質問者 備考
2月20日 10:00 本会議 議案と請願、陳情の上程
2月24日 10:00 本会議 平成20年度分議案の審議
3月3日 10:00 代表質問 荻野一男 F未来
13:00 平野秀樹 正栄会
14:50 岡田義彦 公明党
3月4日 10:00 橋口武信 新栄会
13:00 個人質問 山形誠子 共産党
14:00 佐藤多美男 共産党
15:20 平野卓義 F未来
3月5日 10:00 白坂英義 新栄会
11:00 國吉俊夫 正栄会
13:00 大野俊幸 正栄会
14:00 高橋てる子 無会派
15:20 後藤 秀 F未来
3月6日 10:00 三上和俊 F未来
11:00 斉藤高根 F未来
13:00 本会議 議案の質疑
3月9日 10:00 委員会 総務常任委員会
13:00 経済環境常任委員会
3月10日 10:00 建設常任委員会
13:00 教育民生常任委員会
3月11日 10:00 予算審査特別委員会
3月12日 10:00
3月13日 10:00
3月23日 10:00 本会議 議案の審議
 改めて自分の名前が一覧にないのは寂しくも感じるところである。その代わり議会会議規則第51条に基づき、@財産売払収入に計上された、売却した財産の概要(総務部)、A生活路線バス維持対策費補助金の増額と負担金の減少理由(企画部)の2点を質問することを通告してきた。
 
 24日は10時から本会議が開催され、平成20年度関係議案の審議が行われる。私と鶴岡大治議員は議案第1号(一般会計補正予算)に対して質問することを事前に通告しているので、議長より優先的に発言を許される。最初は鶴岡議員より8月末に設定された地域活性化緊急安全対策交付金を当初予算の事業に補填することや、土地開発公社健全化のための用地取得を翌年度ではなく先行取得した理由を質疑した。土地開発公社については今回の先行取得を翌年度に回せば見せかけ上は前年並み予算が組めるのに何故先行するか解らず、私も質疑したいと思っていたが早い者勝ちである。前倒しいたのは理由があっての事だとは、実は通告した前日に知ってしまっていた。でも議事録に残す仕事もしなければ成らないし・・・
 鶴岡議員が3回に渡る質疑を終えて2番目の通告者である私の番が来た。今回の定例議会で唯一登壇する場であるが、単純な質問として、@財産売払収入に計上された、売却した財産の概要、A生活路線バス維持対策費補助金の増額と負担金の減少理由、の2点を質問した。
 @は3294万6856円を得るために8件の契約で9061.18uの土地を売却したことが報告された。単純に考えるとuあたり3,636円(坪約11,000円程度)で売却しており、その中には土地開発公社が70.01uの土地を約1743万円で購入し、木更津市が約2021万円で買い戻したものを213万円で売却する案件も入っている。この土地だけで約1808千円の差損が生じている。今後もこの様な状況は続くだろう。
 Aは当初予定の9路線での補助が増えた以外に畑沢線と君津循環線の2路線の補助が増えたことで約1337万円の増額に成りながら、アカデミア線に限っては予想より赤字幅が少なかったので負担金収入が減になったという事であった。これらの議論は予算審査でもされると考え第2質問を行わずに済ませた。他にも佐藤多美男議員と山形誠子議員が質問を行ったが、全ての平成20年度案件は全員賛成で議案が成立し、この日の本会議は終了し、翌週火曜日までの長い休会に入った。
 自宅に帰りがけに遠回りをして都市計画道路大久保真舟線の工事現場を見に行く。3月24日の開通までちょうど1ヶ月と成っているが現場の工事はかなり残工事が多く、時間に追われそうな状況と見た。例年の年度末はそのような世界に居たことを懐かしく思った。
 
 25日からの休会中は年度末の個人的な業務の整理を行いながら、平成19年度決算、平成20年度当初予算と6月、9月、12月と今回の補正予算、さらには平成21年度の当初予算書を個人的感覚で整理しながら表計算ソフトに全て入力するという時間の掛かる作業に取り掛かり始めた。幸いにも(?)天候が悪いため外出意欲も起きないので終日パソコンと向かい合う日々を28日まで4日間ほど黙々と続けるのであった。議会中の休会という時間は本当に有意義に使うことが出来ると自覚する。
 
 27日は予算書入力の合間に確定申告の提出に向かうと中里漁港で橋の架設工事が行われていた。県の工事であり、本年度木更津市は約3千万円の負担金を出している事を思い出す。大阪府の橋本知事は国の直轄工事に異論を唱えているが、木更津にとってはこの程度の額で港湾整備が進むなら有り難いと個人的には思うところである。ただ、この程度の工事を毎年直営で行わないと本市の技術者が第一線の現場感覚を失ってくるのではと、別の心配もするところである。
 
 28日の午前中も予算書と格闘していたが、午後には中央公民館で行われた公民館の集いに出席し分科会を聞いてくる。勉強になる部分も多くあったが、考え方が違う部分も有り、班別討論会になると参加者に不快感を与える議論を私が展開するのではという自覚があったため、穏便に中座した。
 帰宅してからの数時間の作業で予算書の入力を全て終了する。前回の12月議会の一般質問で、予算書を一般に公開するよう求めたがシステムの都合で無理だというやりとりがあった。そのような質問をした立場から考えると、作成を終えた以上
平成21年度予算書を公開することにするしかない。ただし、私の転記ミスも有ると考えられるので原本に必ず照らし合わせてもらいたい。なお、予算をエクセルデータとして整理して分析すると色々なものが見えて来て面白い。一例を思うことに記載する。
 
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2009年3月上旬の記録