17.6月中旬の活動記録
 11日から6月議会が開始される。会期は30日までの20日間である。因みに県議会は5月28日〜6月22日の会期で、先日傍聴に行った渡辺県議を含め質問者は20名である。同様に袖ケ浦市議会は今月6日〜28日の会期で質問者は本市より1名多い17名、君津市議会は今月2日〜18日の会期で質問者は7名、富津市議会は今月1日〜21日の会期で質問者は8名である。周辺よりおよそ1週間遅いスケジュールである。
 議会はいつものように市民歌斉唱で始まったが、次に4月6日の石井議員の逝去に伴う哀悼の儀として黙祷が捧げられた。黙祷後、一時休会して全国議長会から15年表彰を受けた平野秀樹議員・清水宗一議員・石井勝議員・野田芳久議員へ表彰状の伝達が行われた。なお、西勝義議員と住之江雄次議員も15年目であるが、表彰を辞退している。
 休会を終え、議案の上程前に@議席の指定、Aみなと木更津活性化特別委員会委員の選任(國吉俊夫議員)、B君津中央病院企業団議会議員の補欠選挙(平野秀樹議員)が行われる。ここまで3年1ヶ月に渡り保持してきた1番議員を小林紀之議員に譲り、2番議員となる。次いで16件の議案と2件の陳情が上程される。概要は下記の通りである。
番号 内容(件名とは異なる) 関係部 担当委
議案27 工事請負契約の締結(第3中学改築) 教育 教育民生
議案28 専決処分の承認 財務 総務
議案29 一般会計補正予算(第1号) 財務 全体
議案30 固定資産評価審査委員会委員の選任 総務 総務
議案31 駅前ホール設置管理条例の廃止 総務 総務
議案32 職員の育児休業等に関する条例の一部改正 総務 総務
議案33 個人情報保護条例の一部改正 総務 総務
議案34 市税条例の一部改正 財務 総務
議案35 国民健康保険税条例の一部改正 市民 教育民生
議案36 道路占有料徴収条例の一部改正 都市整備 建設
議案37 火災予防条例の一部改正 消防本部 総務
議案38 業務委託契約の締結(金田下水) 都市整備 建設
議案39 市道路線の廃止 都市整備 建設
議案40 市道路線の認定 都市整備 建設
議案41 市町村総合事務組合規約の一部改正の協議 総務 総務
議案42 後期高齢者医療広域連合規約の一部改正の協議 市民 教育民生
陳情09 国の教育予算拡充に関する陳情 教育民生
陳情10 義務教育国庫負担堅持に関する陳情 教育民生
 上程された陳情は2件であるが、他に下記の5件の陳情が寄せられており議場配布となった。なお、陳情者が議会に対して説明に来ないという事で委員会への付託もなく、採決も行われない。
番号 内容(件名とは異なる)
陳情04 行政サービス・人員の拡充を求める陳情
陳情05 外国人への地方参政権付与の法制化に反対する陳情
陳情06 人権侵害救済法の成立に反対する陳情
陳情07 選択的夫婦別姓制度の法制化に反対する陳情
陳情08 子ども手当の廃止を求める陳情
 今回の補正は約1億96百万円の追加で、注目を集める主な追加項目は鰍ゥずさアカデミアパークの借入金の損失補償費、駅前連絡所移設費、金田地区道路用地購入費、巌根駅西口広場測量委託費等であるが、詳細は付託された委員会での審議の中で記載する。
 本日上程された議案の中で第3中学校の工事請負契約は一刻も早く議決しないと工期がより厳しくなるので、初日であるこの日に採択される。その為、直ぐに大綱質疑が行われ、佐藤・大野・三上の3議員より質問が出された。そして教育民生常任委員会に付託を行い、議会は一時休会して委員会の審査を待つ。私は委員会に傍聴に行くが、山形議員がプールの早期再開を求めた程度で全員一致の可決となる。直ぐさま本会議が再会され、大村委員長より委員会審査報告が行われ、当該案件に付いて採決され、11:55に本会議は休会となった。因みに佐藤工業に与えられた工期は3月18日までの280日であり、これが守られないと本市は補助金の受給資格を失うという、次の政治的問題が内在されている厳しい条件である。
 
 昼休みの時間が近いのであるが、本会議終了と供に議員全員協議会が開催され、下記2案件が企画部より説明された。
No 内容 関係部
1 鰍ゥずさアカデミアパークの借入金の損失補償費 企画
2 羽田再拡張工事に伴う土砂運搬及び拡張後の飛行ルート 企画
 議員全員協議会は12:15に終了し、午後1時からの合併調査特別委員会開始までの間に急いで食事を取り、会派の打合せもする。
 午後1時からの合併調査特別委員会は7月の行政視察の件で、水沢市と江刺市等が合併して成立した岩手県奥州市と、かずさ四市が合併した場合に面積人口が同等になる福島県郡山市の2市を1泊2日で調査することを決めた。
 委員会終了後は、質問の件やその他の打合せで市役所内各所を回り夕方に帰宅した。
 
 12日は地元の岩根小学校の運動会が有り、来賓として出席する。梅雨入り間近であるが、天気も良く、子供達はこんがりと日に焼けるだろうと思った。同席した区長の中には6月補正で巌根駅西口等の調査予算が付いたことを知っている方も居り、快速電車停止協議会の中間報告会について調整を行う。
 
 13日は朝7時から行われる消防操法大会に臨席する。毎晩遅くまで訓練を重ねてきた39個の部に優劣がつく日で、練習以上の成果を出せる者や、緊張してつまらないミスを起こす者など、悲喜こもごもである。
 なお、この大会から使用している5-3(高倉・草敷)の車両は総務省から無償貸与を受けている車で、その装備のまとまりに市長や議員の一同が感心するが、価格の高さに抵抗感が有り、バールやスコップまで総務省の貸与と成っている事には苦笑した。
 結果はポンプ自動車の部では1-1(中央)が優勝、4-3(久津間)が準優勝、小型ポンプの部では2-5(上烏田)が優勝、5-2(上矢那)が準優勝であった。優勝チームは今年の名誉を集め群市大会への出場が待っているが、準優勝チームは2011年の群市大会出場のため、市内の他の部が操法の練習を行ってない来年に訓練を行うことになるので、周辺が励ましてやることが重要となるだろう。
 操法大会終了後、その足で君津文化ホールに移動し、アカデミア音楽コンクール入賞者発表会会場に行きスタッフとして会場整理などを努める。演奏会終了後のパーティでは、審査員の先生や評論家の方々よりコンクールの継続を求める挨拶が続く。経済危機の中で文化活動は不遇である。
 
 14日は翌日の質問に対する答弁の最終確認で市役所に行き夕方まで打合せを行う。自分の質問も当然旨く行くか気になるが、7年間の数々の障害を諦めない心で乗り越えて昨夜地球に帰還した『はやぶさ』が無事『イトカワ』のサンプルを持ち帰っているかとか、今夜ブブゼラが鳴り響く南アフリカのスタジアムで日本代表はどう戦うかとかが気になってしょうがない。明日の質問は寝不足かもしれない。
 
 15日から本会議が再開され、個人質問が始まる。私はこの日の午後1番なのであるが、日本代表がカメルーンに勝った試合を見てしまったので睡眠時間4時間で望むことになってしまった。今回の議会でも私的に印象に残った内容を簡潔に書く。
正栄会 篠崎哲也議員
 本市の児童虐待はH19に43件、H20に89件、H21に109件も発生し、県内でも7番目という多さだと知り驚かされた。本市の窓口である児童福祉課は4名で対応しているが多忙で充分に手が回らない状況である(そんな課でも現制度では保育料の債権を回収しなければならない)。君津市では「子育て支援相談室」を専門窓口として設けたことを提示し、本市の対応を求める姿勢は見習う点があった。市の回答も検討したいという事であったが、やはり他市を調べ良い点は取り入れたいものである。
新栄会 白坂英義議員
 本市の自殺者はH18に28人、H19に22人、H20に28人と報告があり、実際の数の提示に驚かされた。近隣市に比べ決して高い比率ではないが、本市では対策プランに取り組んでいない状況であるようだ。富津市では「地域自殺対策強化基金」を使って対応していることを提示し、本市の対応を求める姿勢は見習う点があった。市の回答も検討したいという事であったが、やはり他市を調べ良い点は取り入れたいものである。
 午前の部が終わり、昼食を挟んで私の質問時間となる。昼休みの間に私の最近のスタイルになっている数字やグラフで情報量が多い4頁の資料が各机の上に置かれている。佐藤議員の前に少しの休憩を挟めるように55分で済ませるつもりだったが、予定していた質疑を省略しても60分全てを必要とした。近藤忍の質問は数日後に全文掲載するので、例により省略する。
共産党 佐藤多美男議員
 佐藤議員の持論である金田開発を中止せよという質問が入る。中止した場合に生じる問題点を多分把握していながら意図的に無視する姿勢には個人的に抵抗感がある。それでも他の質問で、地域活性化のための政策提言を行うことなど、勉強になった。
共産党 山形誠子議員
 山形議員の持論である学校給食を直営化せよという質問が入る。直営化した場合に生じる問題点を多分把握していながら意図的に無視する姿勢には個人的に抵抗感がある。それでも他の質問で、自治体の差による医療制度の差をなくさなければという問題提起には、勉強になった。
 5名の質問が終了し、会派室で打合せを終えてから帰宅。犬の散歩の途中で雨が降り始めた。梅雨入りを実感する気温と湿度である。
 
 16日も個人質問である。質問開始前に三上議員より体調不良により質問を辞退する申し出があったため、議会運営委員会で日程変更を検討し、金曜日の大野議員の質問及び委員会付託を木曜日の内に済ませる案の報告があり承認した。また議会の冒頭部分を中華人民共和国江蘇省南通市交通局の一行が視察傍聴に来ていた。南通市を調べてみると面積8,544km2、人口769.79万人であり、面積・人口とも木更津市の60倍以上で、千葉県より多い事には驚かされた。
正栄会 平野秀樹議員
 中野畑沢線の桜井工区の今後の予定はH22に設計や権利調査を実施しH23に事業認可を取得し補助採択を目指す。H24より用地買収と埋蔵文化財調査に取りかかりH25より工事を始めるという回答であった。このペースでは開通はH27末になるので、一刻も早い開通を目指し、設計や地元協議の配慮が望まれるところである。
公明党 西 勝義議員
 市内での新規企業の予定は、金田東で敷地面積21,5haの三井アウトレットモールがH24春、同2.8haのベイシアがH24夏、同5.2haのカインズがH24末、同3.2haの東京インテリア家具もH24末に開業を予定している。かずさ地区では10.4haの東京機械製作所がH23夏に操業開始し、羽鳥野では1.8haの敷地に日本賃貸保証がH23夏に本社機能を移転してくる予定であると報告があった。築地のイオンもH23という方針を変更していないとの事であるが、市民の多くが心配している話である。
 昼食の時に18日の自民党支部会の人事案が手元に届く。いつの間にか青年局長に名前が乗っており驚かされる。それはさておき、午後の質問は我が会派の新人議員が3人連続で続くことになる。
F未来 小林紀之議員
 全ての公立小中学校で体育館の開放事業を行っているが、その運営委託料がH14には5万円であったがH15には4万円、H16には3.7万円、H17には3.5万円、H18には3万円、H19は据え置かれたがH20に2万円まで削減され現在に至っている。使用団体から委託料を集めて運営すればという提案は納得だ。
F未来 鶴岡大治議員
 アクアビルに入居していたチャレンジセンターは4月末を持って文京に移転し予算の補正は9月で行う。テレワークセンターはH23末まで家賃無料で入居する事が決まり補助金や入居者の契約、指定管理の問題等はその間に解決を図る。観光案内所も今年の9月末まで無料で現在の位置にいるがその後は協議する。午前中の西議員への回答にも有ったが、スーパーは2ヶ月遅れで夏頃に開店を目指し、馬券場については現在動きを見せていない、等の変化が起きている最中である。今議会でも市民ホールの廃止や駅前連絡所がたちより館に移設するなどの案件も有り、駅前における公的施設のあり方が問われている所である。
F未来 斉藤高根議員
 産業立地奨励制度に関して旧条例も含めると現在まではかずさ地区の田辺三菱製薬、インキュベーションセンター入居の2社、ソーラーシリコンテクノロジー及び羽鳥野のODOYAなどが奨励金の還付を受けていた。今後は新日鐵管理センター、三愛プラント、東京機械製作所等が対象となるが金田に開業を予定している4社は物販系であるため現在の条例では対象と成らない事の確認が行われた。現条例に変えるときに物販を除外した効果が生じており先見の妙があったと思うべきだろうか。
 この日の質問が終了し、小林議員の発質問を慰労するため新人議員で懇親会を開いた。ラズモールの前は鶴岡議員が本日配布した資料に示すようにガードレールで覆われており不法駐輪は減ったが廃墟感は溢れていた。
 夜も更け、次の店に行くとドラマロケの照明の中であった。木更津でのロケが多いのに観光に結びついていないなと思いながらハイボールを飲んで帰った。
 
 17日は個人質問の最終日である。
正栄会 大村富良議員
 公園の整備について、区画整理組合等から移管を受けたものは周辺に50%以上家屋が張り付いた段階で整備をするという回答であったが、港南台や羽鳥野では、それを越えているような場所でも未整備箇所が目立つ。金田事業では早期の都市化を目指すので有れば、区画整理事業の中で整備する事が望まれる。なお、市の木である椿や鎌足桜のために基金を検討したいという回答もあったが、個人的には年間3百万円しかない公園予算をどうにかするべきだと思うところである。
新栄会 野田芳久議員
 江川総合運動公園の今後の進捗は、今年度に行う土質調査の結果を見て決めると供に、一部未買収の土地があるという事で、用地確認も併せて行われるようだ。事業は国が進めるので整備手法について市では検討していないという話であるが、周辺財産利活用事業だけでは整備しきれず、民生安定などの他のメニューの活用が必要になるかもしれないという回答であった。進入路は市の事業であるが、それ以外にも本市の予算投入が必要な事態になるのかも知れない。
元気力 高橋てる子議員
 市民力を考えるためにチャレンジセンターの10年を検証すると、この間に本市のNPO法人も1団体しかなかったものが41団体に増え、他市からの視察も沢山来るようになった。NPO支援センターについては今後の課題であるが、公民館を地域コミニュティセンターに活用できるよう企画部が中心になって考えていくという事であった。地域の方も新たな組織として対応が望まれることになるだろう。
公明党 住之江雄次議員
 交通弱者のためのバス事業について掘り下げた質問があった。個人的には市長の回答の中でバスで賄えない範囲についてはデマンドタクシー事業等も検討していく事に言及してた事に興味を覚える。「木更津市地域公共交通活性化協議会」はバスが前提と思っていたが、システムを含んだ根本から制度を考えることは良いことである。
正栄会 大野俊幸議員
 木更津市の老朽高層建築物について、建築途中で放棄されたマンション、閉鎖されたホテル、同じく閉鎖された商業施設を取り上げその対応を追求した。長崎市では国の補助を受け老朽住宅除却対策を行っている事例も上げたが、本市でも検討を進めるべき話であろう。本当は経済が活性化され、老朽家屋を購入して再開発する意欲を持つものが多く現れることが望ましいのだが、そのような状況に本市が成るのは何時だろう。
 3日間で15名の質問が終了し、大綱質疑の後、議案の委員会付託が行われる。私の所属する建設常任委員会にも案件が有り、この日の天気が良かったので帰りがけに廃止・認定の市道案件を見て回る。

市道6377号線(廃止)

市道7207号線(廃止)

市道2440号線(認定)

市道6642号線(認定)

市道6643号線(認定)

市道7893号線(認定)
 現場を見ると、建設業界に居た者として細かな点が気になって仕方ない。金曜や月曜に担当課に聞きに行かねばならないと思う。
 
 18日は朝から雨。午前中は調べ物やHPの更新作業をし、午後から市役所に行って打合せを行う。6時前に農協の会議室に行き、自民党の木更津支部の臨時総会に出席する。主な議題は規約の変更・役員の改選・参議院選挙への対応である。会場には椎名・猪口・臼井の各立候補予定者も訪れ挨拶の後、慌ただしく会場を後にしていった。投票日まで23日であるから、関係者は本番モードが高まっているが民主党に対する期待の幻滅感が政治意識を低下させ、世間的な関心は今ひとつである。臨時総会終了後は浜田代議士による国政報告会が行われた。
  
 19日と20日の週末は、町内会の旅行で福島県の岳温泉に行く。那須や猪苗代等の観光施設にバスは立ち寄るが、個人旅行ではまず利用しない施設の内容に関心する。土曜の夜はワールドカップ予選の日本オランダ戦であったが、宿泊したホテルでパブリックビューイングを行っていたので熱くなって応援した。
 
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2010年6月下旬の記録