広域連合議会を考える | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
2018/06/07記 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
本日から6月議会が始まり、市長の施政方針の説明の中で来春から始まる四市水道事業と君津広域水道企業団を統合した組織の名称を「(仮称)かずさ水道広域連合企業団」としていた。 2月6日に行われた君津広域水道企業団議会後に説明された日程に従えば、この6月議会では名称を含めた規約の案が示され、その内容について各市議会の意見を調整した後、9月議会で議決する予定となっている。従って多分、建設経済常任委員会での説明が行われるものと、その内容に注目しているものである。 さて組織名称も気になるが、個人的にはそれより各市の水道事業を一元的に審議する広域連合議会の在り方が気になるのだ。現在の君津広域水道企業団は各市の市長と議会代表1名、それと県知事と県議会議員1名の合計10名から成立しているが、日程の忙しい人が集まるため、企業団は各議員に事前説明を行うことで議会本番の審議を短く終えようとしている。もちろん、当日の質問を否定している訳ではないのだが、実質的に承認機関に留まるような構成メンバーである事は否めない。 そこで昨年の9月議会でも実質審議が出来る広域議会を置くように要望し、さらには議会構成も5年前の1月9日に会派で行政視察をした長野県上田市の広域連合に習い、人口比に応じて決められることを要望しておいた。しかし、噂で聞いたところによると、木更津市以外の三市は議員の均等割り、つまり各市同数を求めているとの事である。どの様な結論に成るか解らないが、決定する前に私的な考えとして整理してみたいと思う。 人口については千葉県のHPに記載されている5月1日現在の常住人口を使い、議席数の按分については比例代表選挙の選出にも使われているドント方式で計算する。下表は人口をK欄に示す値で除した数値の一覧であり、上位12枠まで黄色で着色すると下記の様に成った。 |
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議員数を12とする必然性はないが、その程度の数が無いと広域に渡る水道事業を多方面から審議できないだろうと考えての値である。従って10でも15でも構わないのだが便宜的に採用しただけである。 計算の結論はドント方式で議員数を配分すると、定数12の場合では木更津6人、君津3人、袖ケ浦2人、富津1人が妥当だという事になる。しかし、これでは木更津が半数を占めてしまうことに成り、流石に他市は納得しないだろうと思うし、県の立場を全く考慮していない事になる。さらには富津市の議員が1人では所用により欠席することも叶わなく成ってしまうというデメリットもある。 そこで木更津市の枠から県と富津市に1をまわし、木更津4人、君津3人、袖ケ浦と富津各2人、県1人という配分が妥当なのかとも思う。この値で各市の人口を割り戻し、議員一人辺りの人口を求めると下表の通りになる。 |
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木更津市の議員と富津市の議員で1.54倍の差があるが、それほど気になる値ではないだろう。逆に各市で均等割とすると人口比がそのままの差になるので木更津市と富津市の差は3倍を超えることになり、今後の人口動態を考えるとその差は開く一方だと推察できる。 相対的な議決権が少ない自治体には面白い話ではないことを承知しながら、今後も様々な広域行政が進む中で、基本的なことは譲るべきではないと考え、この様な文章を記載した。 |