袖ケ浦市議選で思う
2020/10/12記
 昨日の深夜に袖ケ浦市議会議員選挙が開票され22人の当選者が決定した。これで平成であった昨年4月21日に行われた統一地方選挙の木更津市議会議員選挙から始まり、同年9月23日に台風被害の中で中で行われた君津市議会議員選挙、本年4月19日に新型コロナウイルスによる緊急事態宣言下の富津市議会議員選挙と続いたかずさ四市の市議会議員選挙が一段落した事になる。
 毎回袖ケ浦の選挙が終わると同じ様な記載を行うが、今回も4年前8年前と同じように前提条件を無視して集計を行い、単純に得票数順に並べると下表のようになる(表中敬称略)。
自治体名 袖ケ浦市 富津市 君津市 木更津市
1 草刈 慎祐 現職 2,883
2 三上 和俊 現職 2,649
3 田中 紀子 現職 2,419
4 齋藤 高根 現職 2,391
5 下田 剣吾 現職 2,340
6 大野 俊幸 現職 2,255
7 佐藤 修一 新人 2,242
8 渡辺 厚子 現職 2,213
9 竹内 伸江 現職 2,086
10 佐藤 葉子 現職 2,079
11 白坂 英義 現職 2,030
12 加藤 紀代美 現職 2,024
13 座親 政彦 現職 1,969
14 緒方 妙子 現職 1,935
15 神蔵 五月 新人 1,932
16 石井 徳亮 現職 1,847
17 鶴岡 大治 元職 1,836
18 石上 塁 現職 1,819
19 関 務 新人 1,808
20 高橋 てる子 現職 1,738
21 永原 利浩 現職 1,685
22 高橋 賢司 新人 1,674
23 根本 駿輔 現職 1,662
24 重城 正義 現職 1,589
25 稲毛 茂徳 新人 1,586
26 大村 富良 現職 1,580
27 國吉 俊夫 現職 1,572
28 塚本 幸子 元職 1,560
29 渡辺 務 現職 1,557
30 近藤 忍 現職 1,541
31 三浦 道雄 現職 1,523
32 野上 真司 現職 1,518
33 三富 敏史 新人 1,498
34 石井 勝 現職 1,498
35 木村 よし子 新人 1,484
36 猪瀬 浩 現職 1,477
37 小倉 靖幸 現職 1,475
38 鈴木 高大 新人 1,473
39 山田 重雄 現職 1,467
40 平野 卓義 現職 1,466
41 鈴木 秀子 現職 1,421
42 磯貝 清 現職 1,377
43 宮崎 晴幸 新人 1,375
44 佐藤 博文 新人 1,360
45 高橋 明 現職 1,303
46 伊東 章良 新人 1,276
47 福田 好枝 新人 1,256
48 松本 裕次郎 現職 1,239
49 三浦 彰 現職 1,232
50 笹生 猛 現職 1,222
51 三木 千明 現職 1,179
52 船田 賢司 元職 1,156
53 奈良和 政五 現職 1,150
54 在原 直樹 現職 1,145
55 榎本 雅司 現職 1,142
56 橋本 礼子 現職 1,141
57 小林 喜久夫 現職 1,112
58 篠原 幸一 現職 1,112
59 石川富美代 新人 1,109
60 小国 勇 現職 1,091
61 保坂 好一 現職 1,086
62 堀切 俊一 新人 1,070
63 千倉 淳子 現職 1,068
64 砺波 久子 現職 1,066
65 諸岡 賛陛 現職 1,046
66 須永 和良 現職 1,043
67 鴇田 剛 現職 1,040
68 栗原 睦男 新人 1,023
69 石井 志郎 現職 1,019
70 佐藤 麗子 現職 1,006
71 平野 英男 現職 950
72 平野 明彦 現職 933
73 渡辺 純一 新人 905
74 佐久間 勇 元職 878
75 村上 幸人 新人 872
76 篠崎 典之 現職 866
77 宇野 晋平 新人 861
78 伊藤 啓 現職 847
79 山口 進 現職 843
80 福原 敏夫 現職 824
81 鴨下 四十八 元職 816
82 湯浅 榮 現職 717
83 鈴木 良治 現職 701
84 山下 信司 現職 672
85 村田 稔 現職 636
86 笹生 典之 現職 521
87 高木 一彦 現職 466
88 舘 範治 新人 314
89 地曳 純一 新人 304
90 吉岡 淳一 元職 293
91 神谷 剛彦 新人 281
92 田中 輝博 元職 171
93 中田 裕二 新人 131
94 仲道 清治 新人 70
得票数合計 24,344 19,706 32,124 46,943
立候補者数 24 17 25 28
当選者数 22 16 22 24
落選者数 2 1 3 4
 ※案分票は四捨五入して整理した。
 
 四市全体の立候補者数は94人で前回の107人より13人少なくなった。議員数は君津市が定数を2人減らしたため前回の86人より2人減っているが、定数を超えた者、つまり落選者数は11人も減っており、全ての市で定数を僅かに上回る候補者数しか居なかったことになった。
 その結果、当選者数のうちで最小得票数は前回の670票から大幅に減らして293票となった。制度上は問題ないから批判するわけではないが、木更津市議会議員選挙では1,023票でも落選している一方で四市ではそれ以下での当選者が16人居る状況である事に釈然としない思いを持っている。
 
 四年前にも記載したように、民意を反映するためと民主的な議会運営のため、さらに執行部上程議案を多方面から審査するためには一定程度の議員数が必要だと考えており、それを極端に減らしてしまった場合は単なる承認機関になる危険性が高い。
 今回、君津市の定数削減の結果、人口が少なくて定数が一緒である袖ケ浦市議会で削減議論が生じそうだと思うが、重要なのは優秀な人材が議員に挑戦し、それを評価されるような環境を創ることではないかと思っている。そうでなければ競争が無くなることで議会の劣化が進んでしまうのではと心配しているのである。
 
 昨日の袖ケ浦市では現職が全て議席を確保したが、昨年の市長選挙に伴う補欠選挙で当選した議員の多くはその後の感染対策で議会間での交流も少なく、他3市の新人議員も含め意見交換をしたことのない者が増えていることに問題意識を感じている。
 多くの事業が広域で進むだけでなく、隣接市での斬新なアイディアは互いの行政に影響しあうものなので刺激しあうことで知識を深めていくことは広く住民のために良い効果を生じると思うのだが、来年早々に予定していた議長会による研修会も中止が決まるなど、交流の機会は失われている。
 今回の選挙が終わり、四市では木更津市の4人も含め、17人の新人議員が居る状況になっている。議会のメンバーが少しずつ変わる中で、何かせねばならないように感じながら、感染拡大の前で途方に暮れながら今回の記述とした次第である。