市の誕生日に思う
2020/11/03記
 本日は文化の日で祝日である。文化の日は昭和21年に新憲法を公布した日で昭和23年に公布された「国民の祝日に関する法律(以下、祝日法)」で「自由と平和を愛し、文化をすすめる」ことを趣旨として制定された日である。因みに5月3日の憲法記念日は公布から半年が経過して施行開始された祝日である。
 何故1日でなく半端な3日なのかというと、11月3日は祝日法が制定される前までは「明治節」として明治天皇の誕生日を記念した祝日であったからである。従って新憲法の公布日当日は文化の日ではなく明治節という祝日であった。
 同じく明治節であった昭和17年に木更津町・波岡村・清川村・岩根村の合併により木更津市が施行された。西暦では1942年の事なので木更津市は本日78歳目の誕生日を迎えたことになる。明治天皇は1952年のお生まれなので90年目の記念日でもあった。
 
 木更津市が74歳となった平成28年(2016年)に潮浜公園を会場として『GLOCAL HAPPINESS』が開催され、それ以降は文化の日に夜灯や冬花火など様々なイベントが集中する、さながら木更津の誕生祝いをする日となっている。特に昨年はみらいラボのラボフェス、スパークルシティのフリーマーケット、房総サケパーティ、房スタマルシェが同時開催という状況の中で冬花火も上がり、それらの会場を回るだけでも大変だった記憶がある。
 今年のコロナ禍で多くのイベントは開催を見送ったもの、市が主催するオーガニックシティフェスティバルは昨年同様にGLOCAL HAPPINESSとの共同開催となって質的には満たされ、他にも證誠寺ではBIG TABLEというこども食堂の特別イベントが行われ、夜には花火も綺麗に打ち上がった。
 
 證誠寺のBIG TABLEには残念ながら参加することは出来なかったが、潮浜公園には11時半から15時半までおよそ4時間ほど滞在させていただき、会場の各所を見て回ることが出来た。
 オーガニックシティフェスティバルでは市の多くの部課がイベントを出し、行政の取組の一端を解りやすく伝えようとしていた。特に消防本部のエリアには多くの子供連れが集まり、消火体験やはしご車試乗に並んでいたので、将来の消防職員や消防団員がこの中から生まれることを期待したいと思う。
 今年で5年目を迎えたGLOCAL HAPPINESSは感染症対策のため例年だと百店舗を越える出店者を半分程度に減らしたり、来場者は事前予約がないと入場を制限するという様な措置を執っていた。会場内では多くのいたが集まっていたものの、殆どの人がマスクを着用し、相互の距離を保ち、風通しの良い屋外でリフレッシュしていたように感じられた。
  
 さて、その様に感染症対策をしても感染する事は避けて通れないような事例が感染者の中にも散見される。様々な対策を講じることによってリスクは低下して感染しにくく成るが、完全に防ぐことは困難であるという前提に立ち、花粉症の患者への差別や非難がほぼ無いように、コロナ感染者へも暖かい対応が普通に出来る社会に成らねばとも感じている。
 では最近の感染状況はどうなのかと思い、いつものように房総半島の状況を整理してみたところ10月22日から昨日までの11日間で木更津市における感染者は確認されず、全体でも16人に留まるなど、欧州の大規模な拡大とは別世界のようであった。
 
市名 感染者数 町村名 感染者数
1 館山市 6→6 1 九十九里町 2→2
2 木更津市 69→69 2 芝山町 2→2
3 茂原市 22→22 3 横芝光町 11→14 +3
4 東金市 11→11 4 一宮町 3→3
5 勝浦市 7→7 5 睦沢町 1→1
6 市原市 160→170 +10 6 長生村 0→0
7 鴨川市 1→1 7 白子町 1→1
8 君津市 26→26 8 長柄町 0→0
9 富津市 5→5 9 長南町 4→4
10 袖ケ浦市 20→21 +1 10 大多喜町 3→3
11 南房総市 2→2 11 御宿町 0→0
12 山武市 17→18 +1 12 鋸南町 0→0
13 いすみ市 7→7
14 大網白里市 13→14 +1
市計 366→379 +13 町村計 27→30 +3
房総半島合計 393→409 +16
 
 図化すると急上昇していたグラフの角度が緩くなり、少し落ち着いてきたように感じられる。このグラフからは人の往来や接触が増えると批判されているGo To EATやGo To トラベルの影響は見られない。可能で有ればこのまま沈静化して年末年始を迎えたいものだと希望しているのである。
 
 
 
 欧州からは都市封鎖や営業規制の声が聞こえ再び経済が冷え込む事が予想される。日本を始め東アジアでは被害は軽微であるが、同じアジアで米食文化のインドやインドネシア、フィリピンでは多くの感染者が確認されており、アジア人が感染しにくいという訳では無いようだ。大統領選挙の行われているアメリカ合衆国では新規感染者数が一日に10万人となるなど、世界での危機感は高まる一方で、一部の政治主導者以外からは楽観論は聞かれない。 日本では医療の負担を軽減するため、インフルエンザと同じ様な対応にしようという議論も進んでいる。感染状況を確実に把握して統計処理と分析が実施できる状況を維持することが出来る条件が整えば、私もそうして良いように思うが、世界との乖離を感じ、本当に大丈夫だろうかと心配になり判断できる情報が足りない。
 
 Go To EATのお得な利用法がネットを飛び交い、木更津市でもアクアコインのポイント付与が想定以上のチャージ拡大によって短期で終了するなど、経済施策は一面では効果が出ているようにも感じられる。今年も残り2ヶ月で、明るい材料を見ながら年末を迎えたいとは誰もが思うことだろうけど、暗いニュースの前でもパニックで急ブレーキを踏むことが無く、適正なソフトランディングを地方自治体でも意識しなければならないと思いつつ、今日のイベント関係者の方々に、全国的に自粛の風が吹き荒れる中でよくぞ開催していただいたという感謝を込めながら今回の記載を行った。