1%の人が感染する | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
2021/08/24記 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
昨日の木更津市内における新規感染者数は54人で、先週の月曜日に記録した52人を抜いて過去最高を更新した。 人口10万人当たり一週間新規感染者数も若干上がり144.4人となった。この値も過去最高で、昨年12月10日以降の推移をグラフにすると下図のようになり、今回の山が異次元だと一目で解る。 人口10万人当たりの計算にあたり、木更津市の人口を13万5千人として私は計算している。令和2年国勢調査では13万6244人であったので0.9%ほど高めの値となるが、傾向を見るだけなので時間経過に従う変数とせずに定数で処理してきたのである。 昨日までの累計感染者は1,350人となったので計算上の木更津市の人口に対して1%に達してしまったこととになる。百人に一人は感染経験者という状況は数日前に日本国全体で達していたが、木更津市もその状況に成ってしまったのである。 百人増加に要した日数は5日で、8月の感染者数は506人に達し、累計感染者数の37.5%となった。今までの感染者の1/3以上が今月中になってからの新規感染者という状況でもある。その上、今月はまだ7日間も残っている。あと2百人程度は上乗せしてくると想像される事態である。 房総半島では19日から昨日までの4日間で合計850人の新規感染者が確認された。前の5日間より299人も減少したが、一日当たり212.50人、人口10万人当たり一週間感染者数133.05人という値は、前回に記録した最高値に次ぐ値で、非常に高い値が続いている。 |
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郡市別累計者数のグラフは急上昇を続けており、緊急事態宣言が発令されて3週間も経過した効果が全く見えてこない。現在の予定では来月12日に解除されることに成っているが、この状況が続けば延長に加え大型商業施設の閉鎖等の強い規制も加わってくるものと思われ、日常が狭まってくることになるだろう。 人口10万人当たり一週間感染者数は市原市の値が改善されたが安房郡で数値が急激に悪化し、感染が大幅に抑えられてきたと言えるような地域は何処にもないことを示している。房総半島全体を含めた日本中で感染拡大が続いているのである。 この様な感染爆発を抑えるためには昨年の第一波の頃に言われたように人と人との接触機会を大きく減らすことが重要なのであるが、自粛に疲れ緊急事態に慣れた多くの国民には、たとえ千葉真一さんが亡くなっても志村けんさんの時のようなショックは伝わらず、映像で見る限りビジネス街や繁華街には多くの歩行者が溢れている。もっとも昨年の連休時期のように店は休み人は家に隠っていたのではサービス業の多くが経営難で廃業に追い込まれてしまうだろう。 そうなると頼りの綱はやはりワクチンとなり、1回でも接種した者は感染率が低下することや重症化する可能性が極めて低くなることが先日発表されたデータからも朗かとなっている。全国区の情報だけでなく千葉県の状況等も知りたいのであるが保健所は業務に忙殺されそれどころではない状況だ。 全てのデータを公開してくれたら私を含め多くの研究者が分析評価を出来るのだが、特定企業や個人を攻撃したり差別に繋がるという負の面を考慮しているのか謎が多いままである。 木更津市が週に1回公表しているワクチン接種状況は前回から一週間経過した22日の分が示されたので分析してみる。データは下表の通りである。 |
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7日間で8,748回の接種が成されたので1日当たりの接種回数は1,250回となり、久々に千を越える数値となった。これは19日にワクチンが届き、医療機関が接種を再開したことが数字を押し上げたものと想像する。 なお、近隣市に比べ木更津市には多くの医療機関が立地しており近隣市からの利用も多いので、人口比に応じるのではなく接種実績に応じてワクチンを回して貰わないと木更津市の摂取率は近隣市より低いままとなってしまうだろう。 また限られたワクチンをどの世代から優先して接種するかも悩ましいところである。今までは高齢者さえ接種してしまえば重症者が減少すると考えていたので若者優先であったが、昨今では50代も多く入院する事態になっている。その一方で若年層の感染により家庭内感染も蔓延している。感染率の高い若い世代を対象にして感染ルートを止める方が良いのか、重症化リスクの高い年齢の高い方から接種を進める方がよいのか、検討せねばならない。 この様な状況の中で今夜に東京パラリンピックの開会式が行われる。木更津市で事前キャンプを張っていたナイジェリア選手団は選手村へ移動したものと思うが、公開されることもなかったので無理に見に行くこともしなかったことを今頃後悔している。素晴らしい成績を収めて日本に来て良かった、木更津は楽しかったという想い出を残して貰いたいと願っている。 これだけ激しい感染拡大の中でも昨年のGWの頃のように街中がゴーストタウンのような状況に成ることはなく、ただ酒類提供を抑えられ営業時間を短縮された飲食店の灯りが無くなって夜の街が寂しくなっているだけである。 自らの外出を抑えることがないのに、政府の感染症対策に不安と不満を抱えた横浜市民は立憲民主党が擁立した医師を市長に選んだ。この横浜ショックは衆議院まで尾を引きそうだが、そもそもワクチンの承認を性急にするなとブレーキを掛け続けたのは野党ではなかったかと私は言いたい。 国難とも言えるこの状況を前に与野党で足を引っ張り合っている場合ではないことは明らかだが、コロナ不安が政情の不安定に繋がり、東日本大震災後に見られた政治の混乱の再来に繋がらないことをただ願うばかりである。 |