オリパラが終わる
2021/09/06記
 オリンピックの開催に合わせるように進行した感染拡大は全国的には高止まりしているものの、パラリンピックの開催に合わせるかのように首都圏ではピークアウトが進んだ。楽観できる状況ではないが東京の医療現場の逼迫も若干緩んできたようだ。
 昨日閉会式を迎えた東京パラリンピックをもってスポーツの祭典が終了し、世の中は一気に政治の季節を迎えることになる。その前に今回のオリパラを振り返って見たい。と言ってもオリンピックについては一月前に記載したので今回はパラリンピックを中心に整理する。
 
 木更津市で事前キャンプを張ったナイジェリア連邦共和国はオリンピックでは金メダルを獲ることなく帰国したが、パラリンピック選手団は金メダル4個と銀メダル1個、銅メダル5個を獲得した。江川の陸上競技で調整していた陸上選手団は金メダル1個、銅メダル2個を獲得し、金田地域交流センターで調整していた卓球選手団は銅メダル3個を獲得して帰国することになった(他のメダルはパワーリフティングである)。金メダルを獲得して木更津市が祝電を打ったか否かは確認していない。
 
 パラリンピックの閉会式を見ていたら I'mPOSSIBLE Award の表彰式に開催国最優秀賞として日本を代表して木更津市立清見台小学校が選出されていた。詳細な背景は追って教育部から送られてくるだろうと思っていたが、一晩経った今朝になっても反応がないので議会事務局を通じて教育部に発信するように伝えたところ、今日になって教育委員会でプレスリリース対応を決めているということであった。事前に情報が漏れることを防ぎたい事は解るが後手後手の感は否めない。
 ※追記16:44に議会事務局から学校教育課の製作した記者発表資料が送られてきた。全国41都道府県から177校が応募する中、「パラリンピックを題材に、共生社会への気づきを子どもたちに促す教材(I'mPOSSIBLE)を活用して優れた実践を行い、インクルーシブな社会づくりに貢献する活動を行ったため」という受賞理由で国際パラリンピック委員会より受賞されたようだ。オリパラ推進教育が平成30年度から実践されている期間の長さと地域を巻き込んだ内容の深さが評価されたのだろう。
 
 日本は前回のリオ大会で金メダルが獲得できなかったが、今回は地元開催という事もあって13個を獲得した。中国の96個は国威発揚の場として別格なのかもしれないが41個のイギリス、37個のアメリカなどは障害者スポーツが普及している成果であろう。
 では今回の東京大会では幾つの競技が有ったのか調べてみると下表の通り22競技、539(540?)種目で、オリンピックの33競技、339種目にくらべ競技数は少ないが障害の程度に応じてカテゴリーが細かく別れるために競技数がずっと多くなり水泳で146種目。陸上競技で168種目に達することを今更のように理解するとともに、539種目のうち96個の金メダルを獲る中国の凄さを実感した。
 
競技区分 種目 日本の金メダル 割合
アーチェリー 9 0.0%
カヌー 9 0.0%
車いすテニス 6 1 16.7%
車いすバスケット 2 0.0%
車いすフェンシング 16 0.0%
車いすラグビー 1 0.0%
ゴールボール 2 0.0%
5人制サッカー 1 0.0%
シッテイングバレーボール 2 0.0%
自転車 50 2 4.0%
射撃 13 0.0%
柔道 13 0.0%
水泳 146 3 2.1%
卓球 31 0.0%
テコンドー 6 0.0%
トライアスロン 8 0.0%
馬術 11 0.0%
バトミントン 14 3 21.4%
パワーリティング 20 0.0%
ボート 4 0.0%
ボッチャ 7 1 14.3%
陸上競技 168 3 1.8%
合計 539 13 2.4%
 
 日本はオリンピックでは3番目に金メダルが多かったがパラリンピックでは11番目になったことは障害者スポーツの環境が整っていないことを示しているのかもしれない。それでも不屈の精神で競技に挑み、残念ながらメダルに手が届かなかった多くの選手からも障害を乗り越える勇気が伝わってきた。選手の皆様とともに運営を支えていただいた多くのボランティアや関係者の方々に、困難な日々を越えて閉会まで至ったことに感謝を捧げたい。
 
 因みに、パラリンピックの閉会式のあった昨日までのワクチン接種状況が発表されていたので記載する。 
9月5日時点
区分 人数 1回数 2回数 合計 1回率 2回率
12-29歳 23,461 8,382 4,707 13,089 35.7% 20.1%
30-49歳 35,545 14,154 8,127 22,281 39.8% 22.9%
50-59歳 17,933 8,293 4,818 13,111 46.2% 26.9%
60-64歳 7,199 5,929 5,309 11,238 82.4% 73.7%
65歳以上 39,816 34,602 33,405 68,007 86.9% 83.9%
市の総人口 136,034 71,360 56,366 127,726 52.5% 41.4%
8月29日時点
区分 人数 1回数 2回数 合計 1回率 2回率
12-29歳 23,461 6,693 3,816 10,509 28.5% 16.3%
30-49歳 35,545 11,356 6,476 17,832 31.9% 18.2%
50-59歳 17,933 6,799 3,964 10,763 37.9% 22.1%
60-64歳 7,199 5,765 4,929 10,694 80.1% 68.5%
65歳以上 39,816 34,230 32,787 67,017 86.0% 82.3%
市の総人口 136,034 64,843 51,972 116,815 47.7% 38.2%
増 減
区分 人数 1回数 2回数 合計 1回率 2回率
12-29歳 23,461 1,689 891 2,580 7.2% 3.8%
30-49歳 35,545 2,798 1,651 4,449 7.9% 4.6%
50-59歳 17,933 1,494 854 2,348 8.3% 4.8%
60-64歳 7,199 164 380 544 2.3% 5.3%
65歳以上 39,816 372 618 990 0.9% 1.6%
市の総人口 39,816 6,517 4,394 10,911 4.8% 3.2%
 
 生まれたての乳児を含む全市民のうち1回でもワクチン接種をしたものの割合が50%を越え、若年層の接種が順調に進んでいる。接種状況も先週からの7日間で10,911回の接種が成されており、1日当たりの接種回数にすると1,559回と安定してきた。
 嵐のような感染状況が続き医療現場が逼迫した8月のような状況を抑えるためにはワクチン接種が必要で、このペースが続けば今月末には1回でも接種したものは市民の70%に達するのではと期待できるのである。
 
 房総半島も先週からの6日間で全ての市町村での感染の発表が成され合計666人の新規感染者が確認された。
市名 感染者数 町村名 感染者数
1 館山市 336→356 +20 1 九十九里町 83→101 +18
2 木更津市 1496→1585 +89 2 芝山町 61→63 +2
3 茂原市 687→723 +36 3 横芝光町 147→163 +16
4 東金市 545→586 +41 4 一宮町 106→112 +6
5 勝浦市 94→98 +4 5 睦沢町 29→31 +2
6 市原市 2959→3125 +166 6 長生村 107→121 +14
7 鴨川市 176→191 +15 7 白子町 57→62 +5
8 君津市 679→719 +40 8 長柄町 42→47 +5
9 富津市 342→360 +18 9 長南町 72→75 +3
10 袖ケ浦市 562→591 +29 10 大多喜町 32→34 +2
11 南房総市 236→249 +13 11 御宿町 41→47 +6
12 山武市 419→467 +48 12 鋸南町 58→60 +2
13 いすみ市 247→272 +25
14 大網白里市 403→444 +41
市計 9181→9766 +585 町村計 835→916 +81
房総半島合計 10016→10682 +666
 一日当たりでは111.00人、人口10万人当たり一週間感染者数では69.50人となり、まだ高い値であるがピークアウトの傾向が見えてきた。郡市別累計者数のグラフは下図の通りである。
 
 
 人口10万人当たり一週間感染者数も全体的に75周辺に降りてきており、山を越えている感じが見られる。
 
 
 オリパラが終わり、今月下旬の自民党総裁選、多分来月には解散される衆議院選挙と政治の季節が続く中でも感染症対策は着実に進めなければならない。このような感染状況の整理もしなくて住む日々が早く来ないかなと願いながら今回の記載を終える。