子育て支援を給付
2021/12/15記
 本日、12月定例会の最終日を迎えた。朝9時半の議会運営委員会に始まり、10時の本会議の冒頭で議案99号の上程され、委員会に付託して休会となり、休会中に教育民生常任委員会が開催され、委員会終了後に議案の審議及び採決が成された。
 採決の中で私はこの日に追加された議案第99号について下記に示す賛成討論を行った。
 
 私からは 議案第99号「令和3年度一般会計補正予算(第9号)」について賛成の立場から討論させて頂きます。
 本議案での10万円一括給付については、12月2日に上程され可決された議案第98号の委員会審査の中で、財政調整基金を使用して全額となる10万円を給付すべきという意見も出されましたが、政府方針が決まっていない中では国庫補助を得られる担保がないということで見送られた経緯がございます。
 今回、13日に岸田総理大臣が現金給付とすることを容認され、その結果、議案第98号における委員会での答弁の前提が無くなり、本市でも現金給付が可能と成りました。本会議の最終日を前に、多くの議員が全額給付を行うべきだという意見に立ち、一部議員の間では千葉市議会と同様に市長に対して要望書を提出するべきだという声も聞こえる中、市長から議案提出がされるという状況と成りました。議案の上程が本会議の直前となるイレギュラーな対応ではありますが、重要なのはどうすれば子育て世代への支援がより良く行われるかであり、今回、速やかに英断された渡辺市長に敬意を払い、今議案に賛成とさせていただきます。
 以上で賛成討論を終了いたします。
 
 賛成討論を読んで解るように、これは子育て世帯を支援するための臨時交付金について議案98号で5万円だけ先行議決していたものに5万円を追加して10万円を一括給付する議案である。ここに至るまでの経緯を木更津市を中心にまとめると次のようになる。
 
日時 内 容
10月31日 衆議院選挙で与党(自民党+公明党)が過半数となる
(公明党が子育て世代への10万円支給を公約とする)
11月09日 ばらまき批判を受け、自民・公明両党は
現金とクーポンを5万円ずつ支給する内容で合意
11月19日 子育て世帯に対する臨時特別給付を閣議決定
現金5万円については予備費を使用
11月26日 木更津市議会に現金5万円を支給する
補正予算(議案第98号)の資料が提出される
12月02日 議案第98号が上程され可決される
12月03日 現金5万円支給に向けた事務手続き開始
12月07日 大阪市等が10万円を現金で支給したいと表明
12月13日 衆議院予算委員会で岸田総理大臣が
年内に全額現金で一括給付することを容認
12月14日 残る5万円も併せて10万円を支給する
補正予算(議案第99号)の資料が提出される
12月15日 議案第99号が上程され可決される
衆議院で補正予算が可決
12月16日 富津市議会最終日
12月17日 君津市議会・袖ケ浦市議会最終日
参議院で補正予算が可決される見込み
12月24日 木更津市内の児童手当受給世帯に10万円支給予定
(公務員世帯は遅れる予定)
 
 最初のうちは10万円がばらまきであり、貯金されてしまうので意味がないという議論が中心であったので半額がクーポンになったが高額な事務費と自治体の事務負担の増大で各地から異論が噴出し、政府が補正予算の成立前に10万円を給付しても正当な支給で有れば条件を付けずに後から国庫補助を行うと表明したのは木更津市議会の最終日の2日前となっていた。
 通常で有れば議案の調査時間を確保するため資料配布は4日前を原則としており、またかずさ四市では5万円を先行給付し残りは補正予算成立後にしようと足並みを揃えていたが他市での対応が難しいという声を聞いていた木更津市では、最終日に議案提出とするか、専決処分を行うか迷っていたようである。14日には2件の特別委員会が有ったため多くの議員が議会に来ており、その中から千葉市のように議会が後押しをするため要望書を出そうという動きも出ていたが、最終的に近隣市では出来なくても、木更津市議会の基本的なルールを守れなくても議案として追加上程されることが決まったのである。
 因みに本日の委員会質疑の中で10万円給付を決定している自治体は14日段階で野田市・館山市・鴨川市・南房総市・鋸南町だという答弁があった。安房郡市ではこの様な事態を想定して動いていたことに敬服する。木更津市議会に遅れて最終日を迎える近隣市ではどの様な議論が行われるかも気になるところである。
 
 なお、木更津市では10万円給付の議案提出を決めた日に新たに感染が明らかになった者が3人発生した。10日にも3人が明らかになっており、忘年会シーズンを迎えて増加してきたのかと考え房総半島の状況を確認したところ、6日から昨日までの8日間での新規感染者は9人で、木更津市と市原市だけが増えている状況であった。先月7日から増加した24人のうち16人が木更津市の居住者であり、その比率は66.7%に達している。
 
市名 感染者数 町村名 感染者数
1 館山市 367→367 1 九十九里町 108→108
2 木更津市 1708→1714 +6 2 芝山町 67→67
3 茂原市 786→786 3 横芝光町 188→189
4 東金市 650→650 4 一宮町 113→113
5 勝浦市 114→114 5 睦沢町 38→38
6 市原市 3335→3338 +3 6 長生村 131→131
7 鴨川市 199→199 7 白子町 67→67
8 君津市 774→774 8 長柄町 51→51
9 富津市 384→384 9 長南町 76→76
10 袖ケ浦市 635→635 10 大多喜町 36→36
11 南房総市 257→257 11 御宿町 49→49
12 山武市 509→509 12 鋸南町 62→62
13 いすみ市 297→297
14 大網白里市 466→466
市計 10481→10490 +9 町村計 987→987
房総半島合計 11468→11477 +9
 感染拡大にはないと思われるし、君津中央病院に入院している重症の新型コロナ患者も居ない状況が続いているが、木更津市だけがじりじりと増える傾向は嫌なものである。
 
 本日の議員全員協議会でも改正されたワクチン接種計画が示されたが、市内におけるワクチン接種回数は低調である。
12月12日時点
区分 人数 1回数 2回数 合計 1回率 2回率
12-29歳 23,461 18,617 18,278 36,895 79.4% 77.9%
30-49歳 35,545 29,890 29,438 59,328 84.1% 82.8%
50-59歳 17,933 15,484 15,353 30,837 86.3% 85.6%
60-64歳 7,199 6,585 6,552 13,137 91.5% 91.0%
65歳以上 39,816 35,686 35,467 71,153 89.6% 89.1%
市の総人口 136,034 106,262 105,088 211,350 78.1% 77.3%
12月05日時点
区分 人数 1回数 2回数 合計 1回率 2回率
12-29歳 23,461 18,572 18,103 36,675 79.2% 77.2%
30-49歳 35,545 29,854 29,248 59,102 84.0% 82.3%
50-59歳 17,933 15,453 15,282 30,735 86.2% 85.2%
60-64歳 7,199 6,584 6,543 13,127 91.5% 90.9%
65歳以上 39,816 35,648 35,409 71,057 89.5% 88.9%
市の総人口 136,034 106,111 104,585 210,696 78.0% 76.9%
7日間の増加数
区分 人数 1回数 2回数 合計 1回率 2回率
12-29歳 23,461 45 175 220 0.2% 0.7%
30-49歳 35,545 36 190 226 0.1% 0.5%
50-59歳 17,933 31 71 102 0.2% 0.4%
60-64歳 7,199 1 9 10 0.0% 0.1%
65歳以上 39,816 38 58 96 0.1% 0.1%
市の総人口 136,034 151 503 654 0.1% 0.4%
 一週間の増加数は654回、1日当たり93回と見たことの無いような少ない値である。既に高い値に達しているので増えにくいことは解るが、今月末から始まる3回目接種の状況も追跡したいと思う。
 
 韓国では昨日の新規感染者が7,850人、重症者数も964人と過去最大を更新しているが、玄界灘を挟んだ国内では平穏が続いているかのように感じている。今は物価の値上がりや国債物流の減少による品不足、海産物の不良と米価の低落といった問題が中心で、感染を恐れる声は聞こえにくくなった。気にならないままに年末年始を迎えられることは幸せなことであるが、危機感を忘れるような忘年かを行わないようにと自らを戒めている。