人口の1割に到達 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
2022/08/08記 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
木更津市のHPによると令和4年7月1日現在の住民基本台帳人口は外国人も含み135,972人である。昨日までの累計感染者数は13,330人なので、本日の新規感染者数が267人以上であると本市の人口の1割が感染した事になる。夕方になって発表された値は159人であったので108人ほど足りなかった。なお8月1日から7日までの平均感染者数は221人であるから、残念なことであるが明日には到達する可能性が極めて高い。正確には9.92%であるが、概ね人口の1割に達したので現状分析を開始する。 本日の159人の詳細は明日の10時にならないと発表されないので昨日までの13,331人の年代別感染状況を計算すると下表の通りで、年代別に感染率に大きな差があることが明確になった。 |
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上表をグラフにすると下図の通りで、若年層では人口の1/6程度が感染している一方で20歳を過ぎると感染率は減少に向かい、70歳を過ぎると再度感染率が高くなるのは高齢者施設でクラスターが発生した影響ではないかと推察される。 因みに70代の感染率は2.65%であり、38人に一人しか感染していないという計算になる。高齢者が如何に自制して感染を回避してきたかということと、学校があり行動的な若い世代が主な感染者であったということがこのグラフからも明らかである。 感染時期による世代別の一覧は下表の通りである。 |
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期間中の合計感染者数に大きな差があり傾向が見えにくいので上表を当該時期の感染者全体に占める各年代の感染者数の比率を求めると下表のようになる。 |
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これをグラフにすると下図の通りである。 昨年までは大きな比率を占めていた20代の比率が今年度になってから流行が始まった第6波以降では減少し、代わりに未成年の比率が増加している事が理解できる。なお、全感染者における各年代の比率を円グラフにすると下図の通りである。 30代以下で全感染者の62.9%を占めているが、木更津市の人口に占める40歳未満の比率は38.6%であることを考えると、感染防止は若年層対策が重要になると思うが、重症化のリスクが少ない若年層を早く感染させて、集団免疫を獲得するという有りもしない作戦が進行中なのかと考えてしまう結果である。 なお、昨年の今頃は人口の1%が感染したことを危機感を持って記載していた。それから1年も経たずに10倍になるとは、当時はとても想像できなかった。だから来年の今頃はどんな状況になり、何を書いている事だろうか。この想定がつかない日々の中で自らの想像力の貧弱さを思い知ることになっている。 引き続き最近の感染状況の傾向を検討する。相変わらず一日当たりの感染者数は高止まりをしており、木更津市の人口10万人当たり一週間感染者数は7昨日1,144まで上昇し、本日でも千人を超ている。急上昇は終わったものの、グラフからは第7波が減少に向かうような兆しは残念ながら読みとれない。 木更津市内の5日から7日までの3日間で新たに感染が明らかになった738人の年齢性別分布は下記の通りである。 前回も感じたが、3日間で738人という値に驚かされる。 因みに今月2日から4日までの3日間536人の分布は下図の通りであり、20代が相対的に減った様に感じるが大きな違いは無い。 房総半島については2日から昨日までの6日で9,955人が増加した。なお、木更津市の統計が2人ずれているなど保健所や県も限界を迎えつつあるのか数値が確実ではないが傾向を見るという程度でご理解いただきたい。 |
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因みに房総半島の人口は令和2年3月1日現在で111万8431人であったから、それから人口減少が進んでいる事を無視すれば、現在の累計感染者数9万7289人は8.70%が感染したことになり、木更津市より小さい値である。 地域別の人口10万人当たり一週間感染者数は千人を大きく超えた市原市・長生郡市が減少に転じ、山武郡市の938.3から市原市の1,102.5までの間に集約されてきた。 房総半島のでも木更津市と同様に高止まりの段階に入ったと考えるべきであろう。 千葉県の累計感染者数は7日現在で67万8200人となり7月1日現在の常住人口である627万8378人と比較すると既に10.80%で有り、人口の1割は超えている。日本国内の総感染者数も今日時点で1443万9907人に達し総務省統計局が7月1日の人口としている1億2519万4千人の11.53%に達している。人口の多い大都市ほど感染者の比率が高く、特に東京では検査を受けずに回復してしまったものの数を考慮すると人口の1/4程度は感染歴があるのではないかという説も聴く。 当分は感染状況の高止まりが続くことを前提にすると、一定程度の比率で重症者が発生し医療現場への負荷が続くことになりそうだ。現に娘にPCR検査を受けさせるために発熱外来を探していた妻は、あまりの狭き門に愕然としており、都内のように朝一番に家族全員の携帯電話で一斉に申し込まないと無理かもしれないと言い出している。 まだ危険な状況ではないが、危険になってからでは遅いことを理解し、早めの対策を取らないと今月末の状況が心配になってくる。昨日から秋になったとはいえ、当面は真夏日が続く予報も出ている。せめて猛暑が去って熱中症リスクだけでも低減して欲しいと願いながら今回の分析特集を終了する。 |