2023年を振り返る
2023/12/31記
 毎年も恒例に倣い、大晦日に今年を振り返る。
 
 数年にわたり「日常」を奪い取っていた新型コロナウイルスの感染症としての位置付けが5月から変わったことによりコロナ前の日々が戻ってきたと感じる年末である。忘年会の回数も二桁に達するとか1日に宴席が3会場も続くとか、思い出してみると2019年までは普通にあった日々なのであるが数年間で宴席のないことが日常化してきたので数年前に戻っただけなのに疲れを感じるのも還暦が目前に迫ってきたからかも知れない。
 市内の感染者に関する情報は5月4日で終わり、私が3年以上も続けてきた分析は最初の感染者から1,142日で累計32,048人で状況把握が難しくなり分析を終了した。その後も多くの感染者が出ているが半年も経過するとインフルエンザの流行が話題になる中でコロナの話題は少なく、変異株も沢山出来ていると思うが弱毒化が一層進み共生が成されていると理解したい。
 
 今年は選挙の年で私も無事に改選を果たし、いよいよ5期に突入してしまった。新人の頃には雲の上と思われた期数に達し、木更津市議会でも自分より期数が多いのは三上・大野両先輩だけとなり、7人でスタートした同期組も斉藤高根さんを残すだけとなった。
 改選後には羅針盤に3人の新人を加え、24人の定数のうち7人を集めた最大会派となり、鶴岡さんを議長に排出し私はその補佐役として議会運営委員長に就任し、さらに木更津市議会の諸課題を解決するために議会改革特別委員会を設けて同じ会派の草刈君に委員長を担ってもらうことでトロイカ体制の議会改革を責任有る立場で進めてきたと思うが、未だ道中場である。
 改選後に常任委員会・特別委員会だけでなく調整区域活性化研究会や中野畑沢線推進研究会など、議員の自主的な勉強会も進み、一般質問も活性化している。新人が久々に多い議会でもあるためルールの徹底や必要に応じた見直しなど、来年に持ち越されるような課題も見えてきた。
 
 新たに7人の会派となって7月26日に五島市、28日には佐賀市へ行政視察に行ったが、佐賀で駐屯地の建設状況を確認に行くつもりが逆に報道陣の取材を受けるという、通常の行政視察では滅多にない経験もさせてもらった。事前に打ち合わせがされていたが報道各社の多さに緊張した記憶がある。その後、屋久島沖で米空軍のCV-22が墜落して自衛隊のV-22の飛行が止まったまま年を越すことになっている。
 視察で他に印象が強いのは10月25日から26日にかけて災害ボランティア議員連盟で福島の被災地の今を見たことである。木更津に活用できる知識は得られないと多くを期待していなかったが、日本人として現状を正確に理解していなかったことを突きつけられたようで、得難い研修となった。
 視察ではないが11月9日から12日にかけてベトナム国ダナンを再訪したことも今年の大きな出来事である。コロナが明けた海外ではマスクを着用しているものも居ず、日本人が慎重に行動している間に存在感が薄くなっている状況が心苦しくもあった。
 
 木更津市は12月8日に「令和5年の主な出来事」として14項目が示され、市民からの投票を受けて決定する予定である。
 
 ◎千葉県初!「オーガニックビレッジ宣言」(3月)
 ◎彩り豊かな個性が集う共生社会づくり条例施行(4月)
 ◎パートナーシップ・ファミリーシップ宣誓精度開始(4月)
 ◎ペットボトルの水平リサイクル開始(4日)
 ◎「駅の図書室FLAT」開設(4月)
 ◎江川運動場新野球場(4月)・サッカー場(8月)がオープン
 ◎内閣総理大臣から「SDGs未来都市」に選定(5月)
 ◎アクアライン上り線で時間帯別料金社会実験の実施(7月)
 ◎ネーミングライツでO-ENCE SPORTS FIELDに決定(8月)
 ◎第76回木更津港まつりが通常規模で4年ぶりに開催(8月)
 ◎家庭廃食油のリサイクル開始(9月)
 ◎百年後芸術祭〜内房総アートフェス開催(9月)
 ◎県内初!ゴミ拾いアプリと連動した見える化頁開設(10月)
 ◎子ども医療費高校生まで拡大・未就学児童無料化(10月)
 
 
 市役所の各部が候補を上げてきたようだが、小ぶりなネタが多いように感じるのは私だけだろうか。しかし、これ以外にめぼしいものが思いつかないことも事実である。あえて言えば
 ○西口立体駐車場の営業終了(5月)
 ○リース方式による駅前庁舎整備計画の頓挫(5月)
 ○自前建設による駅前庁舎整備方針の決定(11月)
 ○西口立体駐車場の営業再開(12月)
 という流れに翻弄された等が今年の主な出来事だと思う。
 また木更津市では料金改正はないが他三市では水道料金の値上げが発表されたことも地域での出来事であるが、その料金体制となる来年の春に全市で受け入れてくれることを願う。
 
 今年を振り返ると個人的な出来事が印象強く残っている。
 娘は社会館保育園を濃厚な卒園式を経て巣立ち、選挙準備中の春に小学生となった。卒園から入学の頃にはじっくり向き合う時間が取れないことが解っていたので、保育園のうちに諏訪へ旅行してスキーも体験させ、初夏には甲賀の忍者村、晩夏には浄土ヶ浜での海水浴や青森のねぶた見学などを経験させ、秋にはいわきへ旅行もしたし八剱八幡神社で七五三も行った。子育て世代として教育環境などに一層関心が高くなってきた。
 その一方、選挙が終わって7人で会派羅針盤を結成したその日に自宅で父が倒れて10日ほど君津中央病院に入院となった。その後は長須賀の「さつき園」と万石の「潮の香園」のショートステイを活用しながら自宅で介護を続けてきたが、父の性格に起因する施設とのトラブルも発生するなど、高齢者介護が自分事の問題として理解された年でもある。幾つかの課題は年を越してしまった。なお、施設に車椅子で送迎される父のため、玄関までのバリアフリー工事を実施したのだが自宅前の水路の農業用水が止められる盆明けが工事機関となるため、9月議会の一般質問と重なり、昼休みだけの現場監督で工事を終えた記憶もある。
 
 私個人としても厄年を実感させる年でもあった。娘も進学し、選挙の改選も果たせたが、災いは1月23日にパルコール嬬恋スキー場でプラブーツが破断したことから始まったように思う。前述のように父が倒れて5月9日から19日まで入院となり、退院した翌日の酒パーティ後には私が転んで額を怪我して救急車を使うことになった。抜糸もしないまま車を車検に預けるとタイヤを取り付けるボルトが破断していたことが解り危うく大事故になる直前であった。今年は前厄であるから本厄となる2024年も要注意である。
 しかしながら不幸は5月に集中してくれたようで年の後半は特に問題なく進み、昭和38年組の同級生が還暦を迎えると言うこともあり、10月22日には君津高校の同窓会、11月25日には岩根中学校の同窓会が行われた。両方とも代表幹事として最初の挨拶をすることとなったが、参加者も多く、私にも懐かしい出逢いがあって準備などの苦労は報われたように感じた。
 
 海外旅行は4年ぶりに出かけたが、猛暑が続いたこともあり登山の回数は減ったし標高差も少ない山ばかりであった。自転車にもほぼ乗らず、読書量も28冊だけで2007年から記録をつけ始めて最低であった。HPに時間を費やしていたわけではなく、トップページの更新回数は105回で昨年より8回減り、「最近思う事」は59本で昨年より20本も減少した。地方の山に行かなくなったので始入浴が7湯、始飲酒が39社と低調になった。選挙と介護が忙しいという訳でもないが、昔みたいに家を空けることに抵抗が多くなっている気持ちは感じている。
 
 ともあれ明日から2024年である。年明け直ぐに愛媛県今治市や宮崎県日南市等への行政視察が計画されており春の予算審査特別委員会には委員として出ることも覚悟せねばならない。JRダイヤ改正では京葉線の通勤快速を廃止するという暴論も聞こえてくる。巌根駅東口改札を設置してもらうとしても、是々非々で問題点には異論を伝えねばならない。年度が替われば吾妻の文化ホールや新庁舎の設計内容が見えてくるだろう。来年も様々な課題に取り組まねばならないことを覚悟しながら、2023年の「最近思う事」の記載納めとしたい。