83.7月下旬の活動記録 |
17日は10時から広報委員会を行い、8月1日発行の広報誌について最終確認と発行の決定を行う。
その後、知人の元で色々な打合せを行った後、午後2時半から市営球場に行き、議会野球部と特定郵便局長会との練習試合を行う。私は1番センターで出場するが、決して足の速さを買われた訳で無いことは承知している。それでも4回打席が回り死球以外は3打数2安打で勝利に貢献できたので、懇親会では美味しくビールを飲むことが出来た。
18日は朝4時に起床し、月山詣に出掛ける人達を見送りに行く。昨年は私も同行したが、行事が重複して日程が合わず見送り班となったのである。帰宅して7月臨時議会の報告も兼ねた活動記録等をHPにアップして、週末の登山準備、来週末の地域の祭礼への対応などを済ませて、夕方から音楽コンクールの設営を行うためにアカデミアに向かった。
19日は朝の内に地元の役員と打合せを行ってから「かずさアカデミア音楽コンクール」の本選の運営スタッフとして会場に向かう。審査の段階から市の教育長や企画部長も訪れており、表彰式には水越市長が実行委員会を代表して挨拶や表彰を行っていた。その後、さよならパーティーの進行補助を行うが、司会者より行政運営上の宿題を与えられてしまう。市にもう少し予算さえ有れば・・と思うことが多く、情けなくも成る。
20日は早朝から北アルプス烏帽子岳の登山を行う。天気予報は数日安定していたので縦走を計画していたが雨のため翌朝早くに往路を下ることに成ってしまった。帰り道に立ち寄った上諏訪温泉片倉館の休憩所に有った液晶テレビが衆議院の解散を伝えていた。いよいよ実質的な選挙の季節が始まったのである。
22日は日本で日蝕が観察される日であるが木更津上空は生憎の曇り空で太陽の観察が出来ない。そんな中で旅行に出ている友人から携帯メールで部分日蝕の写真が届く。テレビを見ると、部分日蝕と皆既日食では世界観がまるで違うことを知り、次回は2035年9月2日に北関東で観察できると知り、26年待とうと思った。
夕方から役所に行き行政視察の打合せや支払などを行ってくる。
23日は仕事の傍ら、事務所のエアコンを交換して入手したエコポイントの申請を行い、煩雑さとセンスの無さにウンザリする。添付書類張り付け用紙に重複しないようにと記載されているのだが、3枚を重複せずに貼ると用紙のサイズを超えてしまうことなど、国もやっつけ仕事のようで笑える。夕方には議会事務局に顔を出して請求した資料を受け取り、夕方はゴルフ部の表彰式に参加する。
24日は午前中に知人と打合せ後、新たに届いたご当地キューピーを届けに行き、午後から衆議院選挙に向けた協力をしてくる。街に出ると自民党への逆風が感じられる。国政で多用な防衛大臣を何とか守り抜かねばと思うところである。
25日は早めに仕事を片付け、夕方から江川日枝神社の宵祭に参加する。夕方でも日差しは強いが風が吹いているので体感温度は爽やかである。同じ地域に住んでいても、日頃顔を合わすことが少ない方々もあり、この様な場で色々意見交換が出来ることは貴重な事である。多くのビールを頂き、ほろ酔いで帰宅する。
26日は江川熊野神社の祭礼である。同じ日に江川日枝神社の子供御輿が巡回し、また日頃から支援を頂いている万石や西山でも祭礼が行われるのであるが、地元の氏子という立場が優先となり出席出来ないことが残念である。ちなみに熊野神社の祭礼は獅子舞である。強い日差しの中、仮社の撤収まで行ったのですっかり日焼けしてしまった。
27日は午前中に会派室に行き、明日からの行政視察の配付資料整理や情報確認などを行う。午後には浜田事務所へ行って衆議院議員選挙に向けた打合せを行ってくる。解散や選挙の日程が決まる前に行政視察の調整を先方都市と詰めているので視察を動かすことが出来ないが、この時期の3日不在は色々支障が出てくる。
なお、視察に行く前に木更津市の現状を他市との比較のため上げる。
市制施行 昭和17年11月3日
人口 126,938人(平成21年7月1日現在)
面積 138.73km2
平成21年度一般会計予算額 329億4百万円
財政力指数 0.81
28日は朝8時に市民会館で待つバスに乗り行政視察に出発する。アクアラインを渡り常磐道を走り、最初は千葉県流山市を視察する。
1.千葉県流山市
市制施行 昭和42年1月1日
人口 160,477人(平成21年7月1日現在)
面積 35.28km2
平成21年度一般会計予算額 387億35百万円
財政力指数 0.93
視察項目 公民館の指定管理委託について
流山市は千葉県で最初に公民館の指定管理委託に踏み切った自治体であり、市が直営で運営する中央公民館以外の4公民館について平成20年4月より2館を、平成21年4月より残る2館を指定管理者に委託している。県内では他に我孫子市が1館を委託しているだけで事例は少ない。
指定管理の応募資格としては「市内に事業所等があるNPO法人・公益法人・社会福祉法人並びに市内で活動している文化団体及び自治会」に限定しており、現在の受託者はNPO法人が2団体(1団体は2館を受託)、社団法人が1団体で4缶を運営しており、指定管理期間は5年間である。昨年の指定管理者募集では複数の問い合わせがあり、最終的に3団体のプロポーザルの中から選ばれた団体が運営していると言うことである。受託者は結果的に全て地域に根ざした団体となっているようだ。5年後の指定管理期間終了後には現行の管理者による随意契約とはせず、再度公募を掛ける方針らしい。
指定管理とすることで人件費の差によるコスト削減が行われたことや市民対応が早くなったことや地域のイベントに積極的に関与する等のメリットが生じているが、長期的視野に立った対応が難しいことや災害時の緊急避難所や選挙での投票所として公民館を使用することに対して調整が難しくなることなどのデメリットも生じているという事である。
生涯教育施設としての公民館を民間に委託することに対し、市(教育委員会)は必要不可欠な条件を条例で定めるとともに相互の協議に基づく協定書や覚書を交わし、さらに定期的な連絡会議を行うことで関与しているので問題は生じていないとのことである。行事のメニューとしてもカルチャーセンターのように趣味嗜好に走るのでなく公的機関にしか出来ないような内容を行うよう指導しているようだ。
個人情報保護等の運用対策については、委託前に直営で運営していた頃のパートタイム職員が管理者に移行する事でノウハウを引き継いでおり問題は生じていないとのことである。また、四公民館のうち一箇所には市の出張所が入っているが、それは指定管理した一部を再度市が借用している型式を取っており、管理主体は指定管理者に有るようでそれにも問題は生じていないらしい。
公民館に公職を置かないことについては平成17年1月25日付文部科学省配付資料で「公民館、図書館及び博物館に指定管理者制度を適用する場合において指定管理者が雇う者は公務員でないことから、教育委員会の任命権の対象ではなく、社会教育法第28条及び地教行法第34条は適用されず、よって教育委員会による任命は不要である」という文言に根拠を置き、問題がないと解釈しているそうである。ただ将来的には管理者に公民館主事の資格を取って貰いたいという希望はあるようだ。
公民館活動そのものは木更津市の方が先進地であり、流山市の職員も木更津に学習に来ていると聞くと鼻が高いが、受益者負担の徹底などは流山市の方が進んでいる印象を受けた。最初から大変勉強になった視察である。
流山市は当初予定通り10:00〜11:30で終わり、直ぐさま常磐道を北上し小美玉市を目指す。視察に先立ち小美玉市も経営に参画している第三セクターのキャトルセゾンで昼食を取ったが、コストパフォーマンスの良さに驚かされた。それはさておき初日から2箇所目である。
2.茨城県小美玉市
市制施行 平成18年3月27日(小川町、美野里町、玉里村の合併)
人口 52,947人(平成21年7月1日現在)
面積 140.21km2
平成21年度一般会計予算額 186億2,150万円
財政力指数 0.69
視察項目 自衛隊基地の民間利用について
小美玉市は自衛隊基地である百里基地を民間に利用して来年3月開港予定の茨城空港を誘致した自治体である。木更津の自衛隊基地に有る滑走路をプライベート小型ジェット機の発着場に利用するべきだという民間からの提案がある中で先進自治体がどのように取り組んだかを視察するべきと選定した。
これまでの経緯を聞くと、平成3年に基地の民間利用に対し、経済的な立場からの賛成派と騒音問題などの立場からの反省派の協議を進める中で誘致が決まり、平成5年6月には自治体から県に上げた民間利用に対する要望書が議決され、以降茨城県と運輸省と防衛庁との間で交渉が進んで行き、平成12年に自衛隊が利用する1本の滑走路の隣に平行するもう1本の滑走路を建設する実施計画が運輸省で行われ、来年の開港を迎えるのである。
大日本帝国軍の基地を直ぐに米軍が接収した木更津に対し、昭和42年の航空自衛隊基地としての開港まで一時期を農地に戻していた百里基地は米軍再編議論が出るまで日米安保協定の対象外の基地であり、日米安保条約第24条Bに指定されるまでの間に民間空港としての利用の話が決まったので、本市と交渉の進め方は異なるだろう。百里基地でも県による要望書の議決から17年も要している事になるので、日米安保に係わる木更津ではさらに時間が掛かるという認識を持つ必要はありそうだ。
プライベート小型ジェット機に関しては、茨城空港問題を所管する県にも提案が寄せられたようであるが、空港を管制する自衛隊からは公的な定期航路については協力するが、個人利用の飛行機の離発着は難色を示していると聞くと、木更津基地でも話を進める事は楽でなさそうだ。
茨城空港及び周辺整備の予算は約400億円で、静岡空港の1/5程度と安価な上、支出の殆どは国と県によって賄われており、小美玉市の負担は直接的には騒音助成の範囲拡大(約160万円)程度と支出も少ないが、収入についても空港ビルの固定資産税程度しかなく、空港テクノパークが整備されるまでは大きな収入の増加は無そうである。なお、間接的負担として常磐道のスマートインターの追加のように市全体にメリットがある整備費や開港に向けて気運を高めるイベント等の支出も有るので広い目では行政負担もそれなりに生じているようだ。
現在の所、韓国のアシアナ航空以外に乗り入れを表明している会社はないが、これは羽田D滑走路整備に伴う枠の再編を考え躊躇している事が原因と推察できるものなので、来春開港時にはもっと多くの路線が開設され、有効利用がされることを願うところである。
小美玉市は当初予定の14:00〜15:30を20分も延長してしまい、移動に片道20分かかる現地見学は行わずに出発し、宿に向かった。
29日は午前中にバスで北関東自動車道上三川インターチェンジに直結した宇都宮インターパーク見学を行い、昼食を佐野アウトレットモールで取った後には佐野新都心バスターミナルの見学も行い、大規模整備の実例を見終えた後で、午後2時から群馬県太田市での視察に入る。
3.群馬県太田市
市制施行 昭和23年5月3日(平成17年3月28日に新太田市誕生)
人口 220,128人(平成21年7月1日現在)
面積 176.49km2
平成21年度一般会計予算額 723億9千万円
財政力指数 1.032
視察項目 市役所窓口の休日開庁について
太田市は清水現市長の「市民の笑顔が何よりだ」という強い意志の元で市民サービスの充実を進めており、平成7年10月から窓口業務の1時間延長を試行し、平成10年6月には市内2箇所の大型ショッピングセンターに行政サービスセンターを開設した。サービスセンターの開設に伴い窓口業務の時間延長は一時廃止されたが平成13年11月から水曜日に限り全庁の2時間延長として復活し、平成14年4月からは時間延長による市民サービス効果が高い1局10課に絞っての本実施となった。さらに平成14年7月に市長から土日開庁の指示があり、職員への意向調査や4回の内部検討会を経て、平成15年3月より土日開庁を試行し、同年10月から本実施を行い約6年が経過している。
土日開庁に係る経費の増額は、臨時職員の人件費で約3,285万円、水道光熱費の増額が約1千万円、市政情報コーナーをNPOに委託する経費の増額が約110万円で、合計で年間約44百万円である。なお、市の職員については金土、又は日月を休暇に指定することで休日出勤とはせず人件費を抑制している。家族の介護や育児が必要などの個人的事情がある職員は勤務体制に考慮をしており、職員組合とも覚書を交わしている。ちなみに、労使交渉は「市民有っての職員組合」という意識を持ってもらう中で、やる場合の問題点を考えるという前向きな議論を進め、土日開庁後には組合に対して市民から賞賛の言葉が届いたようだ。
それでも休日に不足する職員を補うため、平成14年12月より土日開庁窓口臨時職員を公募し、翌年の1月15日から2月末まで研修を行った後、土日開庁の試行につないだという事である。臨時職員は市のOBを使うのではなく市職員と同じ年齢範囲から月火又は水木を休暇とする条件で募集したという事である。職員に取っては結果的に窓口業務の平準化と平日職員数の増加で業務が楽になったという声も有るようだ。
昨年には保健師からの提案で健康づくり課による母子健康手帳交付窓口が追加されるなどの見直しが行われ、現在開設されているのは14窓口(上下水道局・市民税課・資産税課・納税課・税滞納整理担当・市民課・こども課・健康づくり課・国民健康保険課・医療年金課・介護サービス課・住宅課・外国人相談窓口・市政情報コーナー)にも拡大されている。市民からは生活保護相談なども要望されているようだが必要性を検討の上で開庁の範囲を決めているという事である。
開庁の空間的な範囲を本庁舎の1階と2階に絞るため、本来は別の階に居る住宅課が土日のみ下に降りてきて、上の階にあるパソコンと庁内LANで結んで仕事をしているそうだ。なおコンピュータのシステム管理は民間委託しており、システム技術職員が待機する事は無い。緊急事態マニュアルもISO9001の取得をする中で明確に決められているようだ。
太田市役所は市民窓口の全てを開きたいのであるが、転入転出の処理については相手先の自治体が休みのため確認が取れず平日対応に成らざるを得ない。全国の自治体が土日開庁することを期待していると言われると未対応の自治体としての責任を感じるところでもある。
太田市も木更津にある広域ゴミ処理場のKCSを視察していることや、職員にも個人的な知人が多い事などからフレンドリーに視察も終わり、時間的に余裕を持って午後4時にホテルに入る。移動する時間はまだあるが、視察を受け入れてくれた都市に敬意を払って宿泊するのである。だから夜も敬意を払い、経済活性化に寄与してくるのであった。
30日は朝からよく晴れている。現地視察が予定されているので日差しが辛く感じられる中、朝8時半に太田を出発し関越道で川越を目指した。
4.埼玉県川越市
市制施行 大正11年12月1日
人口 338,807人(平成21年7月1日現在)
面積 109.16km2
平成21年度一般会計予算額 1,023億2千万円
財政力指数 1.040
視察項目 旧市街地を活かした観光事業
川越市は埼玉県で最初に市制施行する古い町で、戦災に会わなかったことより古い蔵町が残っていた。しかし住民は古い蔵を特に大切と思っていない時期もあったが、昭和49年の建築学会関東支部コンペが開かれた折りに重要さに気付かされ、昭和58年に川越蔵の会が発足し、蔵を大切にした街づくりを行う気運が生じた。平成元年には市が景観条例を制定し、平成11年には重要伝統的建物群保存地区に指定され、翌年には都市景観百選に選ばれた。
市も平成2年に市立博物館、平成14年に市立美術館、平成15年に川越まつり会館、平成21年には廃業した鏡山酒造を買い取り観光施設として整備を進めるなど、年間予算の0.3%弱となる約3億円を観光のために支出している。それに対して観光事業による経済効果は平成20年度観光アンケートからの推計値によると年間消費額で90億円弱にも上り、特に飲食で33億、土産物で45億円と大きな値になっている。これは膨大な観光客数に負うところが多く、昭和61年度に年間232万人であった観光客が平成15年に年間400万人を越え、平成20年度では605万人に達している。平成21年にNHK朝の連続テレビ小説「つばさ」の影響でさらに3割程度の増加が見込まれるという話である。木更津キャッツアイや官僚たちの夏など多くのドラマや映画のロケ地に成りながら観光入り込み客が伸び悩む木更津とは大きな違いである。
川越も東京近郊に有るためマンション開発の圧力が高くなった時もあるが、その反対運動から街づくりの大切さに気付いていったようである。今では蔵の維持補修や近代建築を蔵町の雰囲気に合わせて建て替える事に対する補助金を出すなど、行政も住民とともに街づくりをリードしている。蔵町では電柱の地中化等を行い、レトロな巡回バスを走らせるなどのように雰囲気を盛り上げているが、迂回路が設定できないことで通過交通も多く、駐車場が不足するなどの問題点も発生しているようだ。
幸いにして多くの客が訪れるため、蔵の所有者は郊外に住んで、土産物屋に貸与することで収入を得ているようだが、若干の空き店舗もあり、将来の維持補修費用に対しての心配もあるようだ。また、現在の所では問題が生じていないらしいが、所有者が相続で納税できない場合の対応に物納した場合は、市もその場での対応になるようだ。
説明を受けてから真夏の日差しの中を現地調査に向かう。平日にも係わらず多くの観光客が歩いており、蔵の中では川越に関係ない土産物が数多く売られており、それらを手にしている観光客の数も多い。人が沢山来ることの活性化をこの目で感じることが出来、木更津の旧市街でなぜ出来ないか考えるところである。
古参議員には4箇所はハードだと苦情を言われながらも無事に視察を終え帰路に付く。途中首都高で激しい渋滞にも出会ったが午後4時に木更津について解散する。私は会派室にノートパソコンを置きに行き、それから帰宅する。3日間分の事務処理を終えてからHPを更新しようと思ったが、疲れて寝てしまった。
31日はトップページのみ更新し、朝から地域内の支援者の間に衆議院選挙に向けた協力依頼で走り回る。また、午後から市役所に行き行政視察の中間会計処理の打合せを行い、帰宅してから夕方の自然Gr方針会議の資料作成を行い、7時から今年の彼岸花活動等について打合せを行いながら暑気払いをする。明日からのアクアライン800円に向けたカウントダウンイベントの話をすると見に行こうという話になり、酒を飲んでいない人の運転で海ほたるに向かった。なお、行きに料金所を通過したため、海ほたる往復料金は2100円であった。同じ時間に川崎側から往復した人は800円で有ることを考えると若干不公平だと感じる。
→2009年8月上旬の記録 |
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