63.9月下旬の活動記録
 20日より決算審査特別委員会が始まる。前にも書いたが、会派羅針盤からは2名の委員を選出するが、新人の3名と斉藤副議長・鶴岡決算審査委員長を除くと平野議員と私の2名で対応することに成っていた。しかし、新人の3名も3日間連続で傍聴することになっているので、会派羅針盤の7名が決算審査の間はずっと顔を揃えることになる。
 決算審査の初日は9時に集合して、議長・市長の挨拶の後、午前中は昨年度に実施した事業の現地視察のために市内を回る。

金田西汚水中継ポンプ場

市営住吉住宅(修繕)

防災備蓄用品(中郷備蓄倉庫)

新規需要米製造設備(中郷)

富来田永井公会堂

第三中学校校舎改築

太陽光発電設備(第三中)

草敷潮見線整備
 
 午前中の現地視察を終えて、午後より審査に入る。審査の過程で、例によって個人的に印象に残った質疑を、自分の質疑を中心に幾つか記載する。初日は総体的事項・歳入・総務費に関する審議である。
●出納閉鎖期間中の支出は財務部の指導が行き届いたのか平成21年度の196件2243万円から平成22年度は21件511万円に減少した。
●債権管理の一元化については総務行革課が主管し今年度末か来年度当初までに方針を示す事になる。
●特別土地保有税の対象企業は平成22年度末で29件となり平成21年度末より5件減少している。土地利用が図られたという事だろうか。
●特別トン贈与税の配分率が平成22年度は10.28%まで低下したが、平成23年度は14.65%まで回復する。
●臨時財政対策債の利率は1.2%で平成22年度に財政調整基金に積まれた10億3639万円が0.1%であるから資金運用差額は年間1140万円であり、交付税算定や財政運用の自由度を考えると発行は有利である。
●市のホームページのアクセス件数は平成22年度10万4千件で、平成21年度の4万2千件より顕著に増加した。しかしURLが変わってしまったことで内部から若干の苦情があったようだ。
●東日本大震災災害義捐金を支出した自治体は県下54団体中7団体で、本市は船橋市・習志野市の3百万円を抑えダントツ1位の1千万円である。それを含んだ本市の義損金額は9千万円を超え県下最多である。
●本市の選挙における投票区は平成25年3月の県知事選を目途に見直し作業を進める予定である。
 予定の午後5時を大きく回ってこの日の審議が終了した。まだ台風の気配は遠いが報道の情報で大きな被害が発生しそうだと思いながら、翌日の質問資料を夜遅くまで整理し続けた。
 
 21日は台風15号の接近により9:37に大雨洪水波浪警報が発令される中で、10時より前日の続きの審議を開始する。2日目は民生費・衛生費・農水費・商工費・災害復旧費等と関連する幾つかの特別会計に関する審議である。議会事務局が広報誌用に写真撮影していたものを右に掲載する。
●保育園料の滞納額は民間保育園より市立保育園の額の方が多い。入所数は民間が市立の約1.5倍もいるので、朝晩顔を合わせる公務員である園長先生を中心に、民間へ範を示すよう滞納対策を進める。
●保育園の滞納処理として103件に差し押さえ通知を送ったが60件からは連絡もなかった。そのうち30件については誓約書を取り付けたが差し押さえに至ったものは結果としてなかった。
●生活保護受給者に年金が一度に支給された場合、過去に遡り返還を遡及されるため、それを逃れるために行方不明になるものが出る。
●防災備蓄品は年間約150万円の購入を行っているが目標量を大きく下回っている。それを補うため25団体と防災協定(含覚書)を結んでいるが今後は大型店舗11社と締結に向けて協議を進める。
●短期人間ドック助成事業費の項目で、袖ケ浦市と比較すると脳ドックに対する助成が無い。早期発見の点から今後検討する。
●ジェネリック医薬品の普及のため希望カードを配布することも良いが、医師会にも医療費抑制を要望するよう協議が必要。
●交通事故は保険適用でないので、国保特会や介護特会を使用した場合には確実に回収するよう努力を続ける
●霊園の継承者が不明で10年以上管理手数料が支払われない場合は使用権が消滅する。しかし、権利が消滅した墓地をどう扱うかなど今後の課題を整理する事が必要な時期に来ている。
●君津中央病院企業団の平成22年度黒字額は約6億円で内部保留額は9億円に達している。そこに四市合計で15億円、うち本市が6億円を負担し続けることは如何なものか、現在検討作業に入っている。
●いきいき館のガス代は市の積算に対し企業努力等で約1千万円減少しているが、その分は人員を増やして安全管理などに努め、単に会社の利益に成っている訳ではないという事である。
●国際観光振興機構に180万円の負担金を払い、平成22年には150人の会議が1件開催された。誘致は時間の掛かることらしい。
●観光案内所は9:00〜17:15に開けているが、夕方に木更津で宿探しをする人等のため、開設時間について今後検討が必要
 午前の審議は12:40を回っても予定した場所まで進まなかったり、審議中に横殴りの豪雨が市役所を襲い風による揺れも出る中で、連日午後5時半まで審議が行われることになった。翌日最初の担当部は都市整備部であるが、この夜は風による街路樹等の倒木対策で追われ続ける事に成るであろう。慰労の言葉を掛けて帰宅して事務所でパソコンに向かうが、風で大きく揺れ続け、収まるまでHPの更新等をしながら夜更かしをしてしまうのだった。
 
 22日は台風一過の爽やかな朝であり、近所に被害が生じていないか見て回ってから市役所に行く。審査前に総務部長より報告があり、人的被害は骨折した女性が1名と、警戒で出動していた3分団の消防団員が風で飛んできたもので損傷を負った事を知る。公務で損傷した消防団員以上にこちらも頑張らねばと思いながら最終日の審議に向かう。この日は土木費・消防費・教育費等と水道事業の審議である。
●協動のまちづくり活動支援事業で交付決定されながら事業を中止した2団体及び事業費が削減された3団体の概要等の質疑が、冒頭で委員長より為された。冒頭に委員長が質問したことに対し(以下自主規制)
●千束台や金田東西の区画整理の現状や諸課題について議論が行われたが、様々な問題が生じていることがよく解った。
●市営住宅の使用料収入約47百万円に対し管理費23百万円、金田の駐車場の使用料収入約28百万円に対し管理費15百万円など、人件費を無視すると黒字である事業の差金の扱いの考え方をどうするか。
●市営住宅の空室は112軒有るが補修費が高額になるため手直ししていない政策空家が51軒もあり、曰く付きの部屋や補修前で荒廃した部屋などを除くと貸し出せるのが僅かに成っている。
●下水道の処理区域面積が僅かしか拡大していない中で処理人口が増加しているのは区画整理で下水道の整備が進んだ新市街に人口がシフトしたためなのに、水洗化率が低下する理由を検討して貰いたい。
●駅前立体駐車場を指定管理しない理由として、本年4月からの料金改定の結果、利用料金の設定がまだ出来ないからという回答であった。金田BTやアクアビル裏の駐車場等の包括管理も検討されるべきであろう。
●指定管理者は軽微な補修の義務を負っているハズなのに体育施設の補修として1万円が市の支出として決算で上がることはおかしい。そもそも軽微の定義を取り交わしていない協定書が如何なものか。
●水道事業の競合会社として大口受容者に井戸設置を営業している者が居り、平成22年度決算では約7300万円の収入減になっている。本市だけの問題でないから厚生労働省を通じて国に対策を呼びかけているが、自治体としても条例等での対策を検討するべきである。
●水道部に所管した職員だけ企業手当として2%が加算されることに対して廃止を前提に組合と団体交渉を進めている報告が有った。来年度には夜間の監視を含む業務が委託されると勤務内容に差が無くなる。
 今回の決算審査を通して指定管理制度と債権一元化の取組について一貫して質疑を行った滝口議員の問題提起もあり、鶴岡委員長の適切な進行も有って全体に良い決算委員会であった。その満足感を元に夜遅くまで有志による意見交換をしてしまった。
 
 23日は連日の深夜勉強から解放された休日の朝であり、のんびり新聞を読んだ後、HPの更新などを済ませ、午後2時から荷物を積んで常磐道を北上し、いわき市郊外の吉野谷鉱泉に泊まる。ニュータウンの真ん中に有る大正年間に建った湯治場に感動する。
 
 24日は朝8時半にいわき市復興支援ボランティアセンターに行く。前回が5月8日であるから139日ぶりである。事前のニーズは6件で必要な人数が45名の所に連休中という事もあり70名近い人々が集まっていた。今回初めてという人も居たのには驚いたが半年を過ぎても人々の意識はまだ高い。
 活動地点は前回と同じ海岸沿いの豊間地区で、移動途中の県道は補修が追いついていないようで段差は5月と変わらなかった。豊間では前回建っていた家屋が基礎だけに成った物も多かったが、手つかずの家も数件残り、さらに新築の現場は見ることがなかった。夕方まで家屋の整理などを手伝い、4時過ぎにボランティアセンターを出る。
 一旦、四ツ倉まで行き、破壊された店舗で仮営業している道の駅に立ち寄り土産品を購入し、そこから折り返して国道6号線を南下して茨城でも復興支援土産を購入してから高速に乗って帰宅した。
 
 25日は午前中に事務処理を済ませ、昼から『木更津かずさ連結成10周年記念感謝祭』に出席し、記念式典の中では来賓として壇上に上がる。数多いプログラムを楽しんでいたが少し早上がりして市内で所用を済ませ帰宅した。
 
 26日は朝のうちに仕事を片づけ、昼前から外出する。所要を済ませた後に時間が取れたので、雨の中であるが、横浜にある安藤百福発明記念館(通称カップヌードルミュージアム)まで行ってみると平日にも関わらず結構混雑している。企業イメージの向上も狙っているだろうが、創造的発想で新しい世の中を切り開いて欲しいというメッセージが伝わる、なかなか良い施設であった。
 横浜市内の酒屋でワインを購入して、この夜は木更津市内で飲みながら議会等に関する市民目線の意見を聞いていた。
 
 27日は午前中に事務処理を行ってから昼食を兼ねて行われる自民党木更津支部役員会議に出席し11月25日の講演会などを決める。終了後はその足で矢那川に向かい咲き始めたという彼岸花を写真に収めてくる。満開は数日後のようだが、花の密度が薄くなったように思う。
 その後は市役所に行き、午前中に行われた木更津活性化特別委員会の資料を入手し、委員会審査報告書の内容の検討、都市整備部・経済部・環境部等での打合せを行った後、市役所を出ようとすると夕焼けが綺麗になっている。港まで見に行ったがダイヤモンドには成らなかった。
 
 28日も午前中に事務仕事を片付け、昼から東清小学校区と南清小学校を最短で結ぶはずの市道6380号線の状況を確認に行く。高速道路には大きな穴が空いているが、その直前は登山道のような状態で、とても通学に耐えられないことは明かであることと整備には億を越える資金が必要なことが解って自宅に帰った。
 夕方に巌根駅に行き蘇我までJRで移動し、JEF千葉vs京都サンガ戦をフクアリで観戦するが、0-1で負けてしまい、J1復帰に黄色信号が点る中で気落ちして帰宅した。
 
 29日は朝から天気が良いもので、節電のために平日休暇になっている会社員の友人と早朝から山梨の
釈迦ヶ岳に登りに行く。議会中の運動不足のためか体が重く、標高の割には苦戦した5時間を終えて、ほったらかし温泉で汗を流して帰宅した。
 
 30日は議会最終日である。議長が欠席のため斉藤副議長が議事進行を行う事になり緊張が伝わってくる。私も委員会に負託された議案の審議状況を報告するのが2回目であるが、まだ微妙に緊張する。質疑が来ると準備していた他の委員長も更に緊張していたが、結局質疑は行われずに討論となって採決を迎えた。負託議案14件と陳情4件の採決が行われ、執行部提案の議案は全て可決、陳情案は賛成少数で否決となった。次いで人事案件の7件も全員一致で採決され定例議会は終了した。
 議会終了後、直ちに全員協議会が開催され、個人的には殆どを各常任委員会の傍聴で知っている下記案件の説明が行われた。
番号 内容(件名とは異なる) 関係部
1 平成23年度行革推進計画 総務
2 住民税1%補助による市民活動補助 企画
3 1 小櫃川流域水道水源保全条例の一部改正案 環境
2 小櫃川流域水道水源保全条例の保護地域変更案 環境
4 市街化調整区域土地利用方針の決定 都市
5 市街化調整区域地区計画ガイドライン 都市
6 南清小学校校舎増築事業概要 教育
7 学校適正規模適正配置の意見公募結果 教育
 全員協議会が終わった後、議員会の召集が行われた。今頃に何の用かと思ったが、どうやら三上会長の発案による議員会としての市税研修を行うので、その日程調整という事のようであった。様々なチャンネルを経て多くの議員が資質を高めることは重要であり、まして経験の少ない議員が多い我が会派にとっては有り難い提案である。なお、勉強会の日程は11月7日という事になった。
 この日は会派のメンバー7名で1階の食堂に行って昼食をとり、会派室で諸般の打合せを行った後に解散。夕方6時から再度終結し、今定例会での質問や決算審査等の慰労を労いながら、遅くまで意見交換をしている内に、9月が終わって10月になっていた。
 
 
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2011年10月上旬の記録