次世代・高齢者への対応について (平成27年9月定例議会)
 議場の皆様、おはようございます。会派羅針盤の近藤です。一般質問も3日目となりました。お疲れかと思いますが、通告に従い大綱2点を質問させていただきます。
 それでは最初に大綱1「次世代への対応について」中項目2点を順次質問いたします。昨年5月に民間の研究機関である「日本創成会議」が発表した、いわゆる増田レポートは2040年に20〜39歳の女性の人口が現在より半減する自治体を「消滅する可能性がある都市」と名指しで公表した事により、全国的に多くの衝撃を与えました。幸いなことに「消滅する可能性がある都市」のリストに木更津市は含まれていません。しかし、配布資料1の1に示しますように2006年から死亡者数が出生者数を上回り始め、自然減を上回る社会増によって人口が伸びている事が資料1の2で解ります。市の基本構想も資料1の3に示すように2026年の14万989人をピークに、その後は減少するものと想定しています。
 木更津市の合計特殊出生率は千葉県内54自治体の中で、2013年度に一位と成りましたが、数値に着目しますと人口維持に必要とされる2.08を大きく下回る1.52に過ぎず、振り返ると2003年には県下26位となる1.23を記録するなど、低調な時期も続いていました。資料2頁目の4は、全国・千葉県・かずさ四市と館山市の合計特殊出生率の推移のグラフですが、本市が袖ケ浦や君津及び全国を上回るようになったのは2010年度以降ですし、例年高い値の館山市が2013年度には低くなった結果で、木更津市が上回ったとも読めます。このように一位であると楽観できる状況には有りません。昨年12月に閣議決定した「まち・ひと・しごと創生長期ビジョン」では若い世代の結婚・子育ての希望が実現すると出生率は1.8程度の水準まで向上すると見込み、わが国がまず目指すべきは、若い世代の希望の実現に取り組み、出生率の向上を図ることであるとしております。このような状況を前提に、順次質問を行います。
 中項目1点目として、施策課題の設定について、小項目4点を質問します。渡辺市長の掲げる「持続可能なまち」には、次世代を担う人材が必要であり、そのためには、本市で独自に人口問題を見据えた施策課題を設定した取組が必要と思います。
 そのため、まず小項目1点目として、出生率の目標値設定についてお聞きします。現在の基本計画の推計人口は、現状から想定できる将来予測を行ったもので、積極的に人口施策を講じて人口の維持を狙おうとしているものではありません。市が出生率の目標値を設定し、それに向けた施策展開を図るべきものと思いますが、当局のお考えを、お伺いします。
 小項目2点目に、出会いの場の活性化についてお聞きします。この件に関しては平成24年3月に宮木議員より「街コン」の開催の取り組みについて質問があり「定住人口の促進と元気な木更津とするため、商工会議所を初め、関係団体と協力してまいりたい」と回答がありました。来月11日には君津商工会議所青年部が「きみコン」というイベントを君津駅周辺で展開するようですが、本市での街コンは平成24年12月以来、中断されています。今後は具体的な取り組みの案があるのか、お伺いします。
 小項目3点目に、子育て世代の誘致策についてお聞きします。千葉県流山市では「母になるなら、流山市。」をテーマに掲げ、子ども・子育て支援新制度の整備に合わせ、市の知名度・イメージアップや、都市間競争を意識した情報発信により、子育て中の共働きファミリーの定住化を促進する活動を行っています。その結果、資料2の5に示すように、平成26年度には名だたる政令指定都市をさしおいて子育て世代の大幅誘致に成功している事を誇らしげにHPで発表しております。本市でも、このような取り組みが必要と思われますが、当局のお考えを、お伺いします。
 小項目4点目に、男女共同参画の視点についてお聞きします。子育てにあたっては家庭内での役割分担が重要とされており、男女共同参画の意識が進まないと、少子化の流れは変わらず、出生率の上昇も望めないと言われています。そこで、本市における男女共同参画の視点から、どのような啓発に取り組んでいるのか、お伺いします。
 次に、中項目2点目として、福祉施策の対応について質問いたします。渡辺市政になり相談窓口の一元化がなされ、子育て環境は良い方向へ向かっていると思われますが、子育て支援には福祉施策での対応が欠かせません。
 そこで小項目1点目として、多産世帯の奨励支援についてお聞きします。子どもの人数については、個々の家庭計画に関する事柄では有りますが、生涯独身あるいは子どもの設けられない世帯が一定の比率で存在する以上、子供を設けたい家庭には公的な支援により多産化を後押しする事が、次世代の安定数に寄与するものと考えます。既に自治体によっては第3子以降の保育料を無料化するなど、対応が始まっている所があると聞きますが、本市での取り組みはどのように考えているのかお伺いします。
 小項目2点目として、母子父子家庭の支援についてお聞きします。近年は生活スタイルの多様化も進み、ヨーロッパ先進国のように、独身であっても安心して出産・子育てが出来る環境を整備することが重要と考えます。昨日の鈴木秀子議員の答弁で、金銭的な支援のメニューや自立支援員による相談など、支援策のいくつかをお聞きすることが出来ましたが、例えば雇用を企業に呼びかけることや、住宅の確保のため行政が保証人を受けるなど、まだ多くの対策が考えられます。今後可能と思われる本市の取組が有りましたら、お伺いします。
 
 次に大綱2「高齢者への対応について」中項目2点を順次質問いたします。人口が突出して多い団塊の世代が後期高齢者となる、いわゆる「2025年問題」まで、残り10年となりました。扶助対象世代の増加は、各種特別会計への繰り出しの増加となって財政に対する負担が大きく成ることが予想されます。また、高齢者が家庭内で介護を必要とする状況になった場合、介護制度が整いつつある現状でも同居者の負担は大きく、世帯主の早期退職といった労働現場への影響も生じますし、介護疲れによる深刻な問題も今以上に増加してくると予想されます。高齢者の増加が避けられない以上、その健康寿命を延ばし、財政や家庭に対する負担を軽減する施策が求められています。
 そこで、中項目1点目として、予防施策の展開についてお聞きします。ここ数年注目されている「生活不活発病」という病気を紹介いたします。使わない身体の機能は衰えます。しかし、それが及ぶ範囲は、関節が固まる事や痩せ細る事等に留まらず、心肺機能低下による疲れ易さや鬱などの精神的症状も出て参ります。これらを生活が不活発な為に生じる病気と考えるものです。社会的な関係が希薄になる中で、外出や社会生活が減少する事や、「年だから…」と考えて生活を消極化させる事が主な原因であり、日常活動の低下が身体機能の低下を招き、身体機能の低下が社会活動や生活をより不活発にするといった悪循環を招きます。予防・改善の基本は、活発な生活を送ることであり、そのため「活動」「参加」への働きかけが必要とされています。そのような観点から、高齢者の生活が活性化したまま、老後を迎えるような仕組み作りが早急に必要と考え、小項目4点を質問いたします。
 まず、小項目1点目として、老人会の現状と課題についてお聞きします。配布資料3頁の6は本市における人口と65歳以上の高齢者人口、老人クラブの会員数、シルバー人材センターの会員数について、平成23年から27年までの値を整理したものです。この間に高齢者が増加する中で老人クラブは会員数・クラブ数ともに著しい減少をしています。その結果、平成23年には高齢者の4.21%が参加していたものが平成27年には2.60%しか会員でない状況に成っています。老人クラブは生活の活性化のために有効な組織と考えますが、増加に向けてどの様な対策を立てているのか、お伺いします。
 次に、小項目2点目に、高齢者の労働の支援についてお聞きします。生活の活性化として、労働という視点も重要です。社会的に必要とされることで生活の張りが出てまいりますし、労働の対価は生活の質の向上にもつながります。そのための組織としてシルバー人材センターが有りますが、登録者数は資料3の6に示すように、高齢者人口比1.1%程度で変化しておらず、増加する高齢者の受け皿に十分に成っているとは言えません。今後の見込みと対策を、お伺いします。
 次に、小項目3点目に、公民館活動の活性化についてお聞きします。公民館を定期的に利用しているサークルは、調査結果によりますと資料3の7に示すように、利用者の64.3%が60歳以上であり、高齢者の活性化にも寄与していると思われます。しかしながら、その資料に示すようにサークルの会員数は2012年以降の増加がみられず、増大する高齢者の受け皿になっているとは言い難い状況であります。気軽に趣味を楽しむことで生活の活性化を図る事が可能と思いますが、サークルへの参加を促す取り組み、及び公民館における高齢者支援策をお伺いします。
 小項目4点目として、遊休農用地の利活用についてお聞きします。高齢者の土いじりに対する欲求は高く、簡単な家庭菜園を通じて生活の活性化を図ることも良い施策と思います。また資料3の8に示すように遊休農地は拡大しており、農業委員会の調査では170haもの土地が耕作されていない状況です。これらを結びつけて活用し、介護予防としての施策を進めるため、市が間に入って農地を斡旋するような制度を図ることが出来たら農村部の活性化にもつながると考えますが、当局のお考えを、お伺いします。
 次に、中項目2点目として、支援制度の現状についてお聞きします。生活の活性化を通して健康寿網が伸び、高齢者には尊厳のある充実した日々を送って頂きたいと思いますが、高齢化社会では、どうしても支援を必要とする世帯が発生してまいります。特に独居世帯の増加に伴う地域の支援が今後は重要と考え、小項目2点を質問いたします。
 まず、小項目1点目として、災害時要支援の取組についてお聞きします。災害時要支援の取組が一部地域で始まっているとお聞きしますが、対象者に若年の障害者を含めるかとか、支援を受けたい人が申し出る「手揚げ方式」としたことによって元気な高齢者が申し出ている事への対応、逆に支援が必要と思われる方で申し出のない方への対応等について苦慮しているように聞いております。現状はどうで、市としては今後どの様に進めようとしているのか、お伺いします。
 小項目2点目に、見守り制度への展開についてお聞きします。この件に関しては平成24年3月に会派羅針盤の代表質問で尼崎市での事例を取り上げて本市の状況を質問したところ、答弁として「先進地の自治体等を参考にするとともに、地域の人材や社会資源を活用した地域の見守りというものを想定し、自治会役員や民生委員等で組織されている団体の方々と結成に向けて協議していくことが必要」と回答がありました。現状の自治会等の地域組織においても新興住宅地と古くからの住宅地では組織の繋がり方も違い、それぞれの地域で取り組み方にも差が出ているものと思います。前回の質問から3年半が経過しましたが本市の取り組み状況をお伺いします。
 以上で第一質問を終了いたします。
  
 市当局の回答
 ※意味が変わらない範囲で部分的に言い換えたり省略をしています。
 
<奥出福祉部長>
 私から 大綱1「次世代への対応について」中項目1「政策課題の設定」のうち1点目「出生率の目標値設定」についてまずお答えします。出生率の目標値につきましては、本市といたしては、現在の所、数値としての目標は設定しておりませんが合計特殊出生率を高めることは大変重要であると認識しておりますので「木更津市子ども・子育て支援事業計画」に基づき安心して子どもを産み育てられる環境を整備し、子育ての各段階に応じた施策を切れ目なくより強力に展開し、個々人が子育てについての希望を実現できるまちをつくってまいりたいと考えております。
 続きまして3点目の「子育て世代の誘致策」でございますが、誘致に向けた情報発信の重要性は充分認識しており、福祉部では、市のホームページや広報紙に加えて、地域情報発信サイト「木更CoN」を活用して、子育てに関する情報を発信し、必要な情報を必要な時に必要な人へ届け、子育て世代の誘致につなげる取組みを行なってきております。本年7月の「木更CoN」のリニューアルに合わせ、発信情報の拡充等を図ったところであり、今後さらに積極的な情報発信に取り組んで参ります。
 続きまして、中項目2「福祉施策の対応」の1点目「多産世帯の奨励支援」についてでございますが、現在、本市の保育料につきましては、保育園に第1子と第2子が在籍している場合、第2子の保育料は半額免除としております。また、保育園に第1子から第3子までが在籍している場合は、第2子の保育料半額免除に加え、第3子の保育料は全額免除としております。なお、保育園保育料の無償化の対象拡大につきましては、今後、国の「少子化社会対策大綱」施策の動向を注視し、適切に対応してまいりたいと存じます。
 次に2点目「母子父子家庭の支援」についてでございますが、母子・父子家庭の支援策といたしましては、昨日、鈴木議員に御答弁いたしましたとおり、生活の安定と向上を図るため、児童扶養手当、ひとり親家庭等医療費等助成や母子・父子・寡婦福祉資金の貸付等の経済的な支援を実施するとともに、母子・父子自立支援員による相談を随時行っております。雇用の促進や住宅確保のための施策等につきましては、今後、検討してまいりたいと存じます。
 続きまして大綱2「高齢者への対応について」中項目1「予防施策の展開について」の1点目「老人会の現状と課題」についてお答えいたします。老人クラブは60歳以上の方々が対象であり、毎年、高齢者人口の増加に伴い対象者は増えておりますが、議員ご指摘のとおり、会員、クラブ数とも 年々減少している状況であります。全国老人クラブ連合会においても、会員増強運動を展開しているところであり、木更津市老人クラブとしても、会員の増員を目標に掲げ、町内会等の協力を得ながら、加入の呼びかけをしておりますが、残念ながら、本市の平成26年度中の新規会員は19人にとどまっております。老人クラブの活動の取り組みは、高齢者の生きがいづくり、健康づくりにつながり、介護予防として有効な活動のひとつと考えております。市としましては、老人クラブが、組織としての英知を集めて運営され、魅力あるクラブ活動を展開していただく中で、多くの高齢者にその活動内容に興味をもっていただき、会員登録につながるよう、老人クラブ連合会が行なう会員増員に向けた活動を支援していきたいと考えております。
 次に2点目「高齢者の労働の支援」についてでございますが、シルバー人材センターの今後の見込みについては、本市の高齢者数に対し、登録会員数が少ない状況であり、高齢者人口が増加しているなか、毎年、会員数の増加は、20名程度となっている現状でございます。シルバー人材センターは、介護保険法改正に伴う、「新しい総合事業」の担い手の一つとして考えております。団塊の世代や元気な高齢者の皆さんが、長年培った経験や知識・技術等を生かしながら、この「新しい総合事業」の高齢者の生活支援の担い手として、積極的な参画をしていただくことが期待できるところであります。シルバー人材センターが、高齢者の生活支援の事業を新たに展開することで、仕事の分野も広がり、会員増につながることが考えられますので、今後、その手法等について、シルバー人材センターと協議してまいりたいと思います。
 次に、中項目2の「支援制度の現状について」の2点目「高齢者見守隊の取組」についてお答えいたします。本市がめざす 地域包括ケアシステムの構築のためにも、地域での高齢者の見守りは、重要であると認識をしております。昨年、地域活動の先進地として神奈川県平塚市の「町内福祉村」事業の活動状況を見てまいりました。地域で安心して生き生きと暮らしていくための、地域住民の皆さんが主体となった、地域における支え合いのしくみで、身近な生活支援や、ふれあい交流活動、さらに、認知症高齢者の見守りにもつながるという活動でありますが、やはり、その活動には、地域の皆さんからの相談を受け、地域ボランティアや行政、関係機関のサービス等につなげるコーディネーターとして関わる人材の育成が大切であるとのことでございました。本市におきましても、一部の地域で、すでに民生委員や自治会の方々が個別に高齢者を訪問したり、高齢者サロンを開催したりと さまざまな方法で取り組みを始めていただいており、問題を抱えた高齢者がいた場合には、地域包括支援センターや市に連絡・相談をいただき対応につなげております。現状では、地域により、その見守り活動の体制に違いがありますが、今後も、地域の方々と連携し、積極的に取り組んでまいります。なお、市といたしましては、平成26年度に地域の社会資源を活用する「高齢者見守りネットワーク事業」を立ち上げ、現在、郵便局、金融機関、新聞配達、宅配業者など24事業所に協力事業所として、登録頂き、見守り活動を展開しております。今後、さらに協力事業所を増やし高齢者の見守り体制を強化していきたいと考えております。私からは以上でございます。
 
<小河原経済部長>
 私から、まず、大綱1、中項目1の2点目「出会いの場の活性化」についてお答えいたします。「街コン」を含む本市での結婚支援の取組みといたしましては、平成23年7月に木更津商工会議所が婚活事業としまして「カップリングパーティー」というものを開催し、翌24年12月には、同じ商工会議所の青年部が「木更津街コン」を開催いたしております。また、同時期の平成24年12月に「恋人の聖地 中の島大橋プロジェクト実行委員会」が出会いの場を創出することを目的に「街コン宝探し&ケーキバイキングパーティー」を実施したところでございます。結果といたしましては、いずれの取組みも参加者の募集に大変苦戦をいたしまして、十分な成果をあげることがむずかしい状況であったと伺っております。こうしたことから、只今申し上げた取組み以降、市や商工会議所が関わるいわゆる「街コン」に類するイベントは開催されていない状況でございますが、また一方で、民間による婚活パーティーや街コンが開催されているようでございます。 また、出会いを支援する取組みといたしまして、木更津商工会議所では、ホームページに婚活を応援するポータルサイト「木更津 婚シェルジュ」を開設しているところでございます。お尋ねの今後の取組みにつきましては、木更津商工会議所や関係団体に対し、今年度事業としての「街コン」の開催について確認をいたしましたが、現在、事業を実施する計画は無いと伺っております。
 次に、大綱2、中項目1の4点目「遊休農用地の利活用」についてお答えいたします。高齢者を含む農業者以外の方が農地で耕作する方法としては、市民農園制度がございます。 この市民農園につきましては、農地を所有する農業者自身が開設するものと、農地を所有してない者が、市を通じて、農地を借り受けて開設するものとがございます。前者は、市内にも、既に開設されている農園が数箇所ございます。後者につきましては、これまでに個人,法人から、新たな事業展開を図るためとして数件の相談がございましたが、現在、開設されている農園はございません。今後、市民農園の開設に関する相談があった際には、円滑な開設に向け、支援をしてまいりたいと考えております。私からは以上でございます。
 
<渡辺企画部長>
 私からは、大綱1、中項目1「男女共同参画の視点」について、お答えをいたします。どのような啓発に取り組んでいるのかとのご質問でございますが、現在は、平成24年度から平成28年度までの5か年を計画期間とする第3次木更津市男女共同参画計画に基づいて、実施をしております。この計画におきまして、お尋ねの「次世代への対応ついて」との関わりでは、家庭における男女の固定的な役割分担意識を見直し、男性の家事・育児・介護等への参画を促すための啓発や学習機会の充実に努めること、仕事・家庭生活・地域活動の調和、いわゆるワークライフバランスの促進を図るための広報・啓発に努めること、さらには、子育ての負担感や不安感を緩和し、安心して子育てができる環境整備に努めることなどを、計画内に位置づけ、庁内関係各課において事業を展開し、着実な推進を図っているところでございます。具体的には、男女共同参画に関する広報・啓発の取り組みといたしまして、6月の男女共同参画週間に合わせて、広報きさらづに男女共同参画情報紙「デュエット」を掲載し、発行しております。また、市民の皆様に男女共同参画についての理解を深めていただくための意識啓発事業といたしまして「男女共同参画フォーラム」を継続的に開催しております。本年度はワークライフバランスの促進に重点をおきまして、第1回目のフォーラムは、6月の男女共同参画週間において「人生が楽しくなる!瀬地山流笑顔の法則〜笑って考えるワーク・ライフ・バランス〜」と題して、東京大学大学院総合文化研究科教授の瀬地山先生にご講演をいただきまして、65名の参加がございました。第2回目のフォーラムは、7月に市役所職員を対象といたしまして、本年4月に全国初の女性海上保安署長に就任をされた木更津海上保安署長を講師といたしまして「女性の活躍推進とワークライフバランスについて」と題しまして、ご講演をいただいたところであります。参加者は120名でございました。この他、毎年度の新規採用職員研修において、男女共同参画を必修科目として取り入れなど、市役所職員の男女共同参画意識の高揚・啓発にも努めているところでございます。私からは以上でございます。
 
<鹿間教育部長>
 私からは、大綱2、中項目1の3点目「公民館活動の活性化」についてご答弁申し上げます。公民館におきましては、多くの高齢者の皆様にもサークル活動へ参加していただけるように、公民館だよりやホームページ等を通して広く公民館活動を住民の皆様に周知しているところでございます。また、普段から、あまり公民館を利用することが少ない方々に、軽スポーツやハイキングなど気軽に趣味を楽しむことができる主催事業へ参加していただくことや、公民館文化祭等をとおして、公民館で活動しているサークル活動に目を向けていただくなどの取り組みを行なっているところでございます。
 次に公民館の高齢者の皆様への支援についてでございますが、地域社会と積極的に関わりをもつ高齢者ほど健康寿命が長いことが知られていることから、教育委員会といたしましても、高齢者の学習機会の提供と社会参加の促進を公民館事業の重点施策としてかかげ、高齢者の生きがいや健康づくりを促進するため、市内全公民館におきまして積極的に高齢者教室を実施しております。また、高齢者が長い人生で培った経験や知識、技術を社会に活かし、地域の大切な一員として、生きがいを持って活躍できるよう、高齢者の社会参加への取り組みを進めているところでございます。今後も、引き続き、サークル運営への助言や相談を充実し、サークル相互の連携や学習成果を地域に還元するなど、公民館活動の活性化に向けた取り組みを進めるとともに、主催事業のサークル化や新規サークルの設立支援等をとおして、高齢者の皆様の潜在的なニーズにも応えていけるよう、市民の皆様の自主的な社会教育活動を支援してまいりたいと考えます。私からは以上でございます。
 
<久良知総務部長>
 私からは、大綱2、中項目2の1点目「災害時要支援の取組」について、まず現状についてお答えいたします。災害時要支援者、本市では避難行動要支援者と言っておりますが、災害時における避難行動要支援者への支援、特に、大災害時においては、市職員による直接支援が困難なことから、地域の方々の共助による取組が必要でございます。そのため、市では、自主防災組織の立ち上げに力を入れており、昨年度末の段階で68箇所、今年度は4箇所増え、現在72箇所の自主防災組織が活動していただいております。また、自主防災組織のほか、岩根西地区など、幾つかの地域では、自治会や民生委員を中心とする取組も行われており、市では、これらの活動への支援も行っているところでございます。
 次に、今後どのように進めるのかについてですが、現在、取組をいただいている地域の方々への活動に対する更なる支援を行うとともに、自主防災組織率を高めるため、個別に自治会等と話をさせていただいております。また、災害時要支援の活動においては、要支援者一人に対して複数の支援者が必要となりますが、地域によっては、活動できる若い人材が減っているところもあり、今後は元気な高齢者の方々にも支援を担っていただく必要があると考えてございます。したがって、市といたしましては、自主防災組織の中心となる人材育成のための講習会の開催など、地域の方々による共助の取組への支援を、今後も進めてまいります。私からは、以上でございます。
 
一問一答
 ※質問と市の回答は文字の色を変えています。省略や言い換えも有ります。細部が気になる方は、市議会のHPで議事録を参照して下さい。
 
 答弁有り難うございました。それでは一問一答に移ります。
 最初に「次世代への対応について」伺います。現在のところ、数値目標は設定していないという回答でございました。安心して子どもを産み育てられる環境を整備し、施策を強力に展開するためにも、出生率の目標値を発表した方がインパクトがあるものと思います。そこで企画部にお聞きしますが、本市の作成する「地方創生総合戦略」にも、出生率の目標値を盛り込む考えはないものか、お伺いします。
 
 出生率は、市の取組みを含めまして、社会全体において様々な取組みの結果、高まっていくものであると認識をしております。このため、市の総合戦略では具体的な目標値を設定することは難しいものと考えております。
 
 市が数値を掲げたからといって、実際に高い値になることはたしかに難しいものと思います。しかし、行政が目標値を掲げて、これに向けて頑張っていくんだよという姿勢を示すことが重要だと思います。これからの出産適齢期の世代は、既に団塊ジュニアに続く人口が減少した、先細ってきた人達になりますから、その方々の出生率が仮に2.08と成っても人口の減少は避けられません。危機感を持った対応が必要と思いますのでご検討をお願いいたします。
 次に出逢いの場の活性化についてお聞きします。市内では商工会議所や恋人の聖地実行委員会での企画が行われなくなった事は解りました。県内では自治体が直接「出逢いの場」を設営を行うような事例もお聞きします。取組状況や課題等がお解りでしたら報告願います。
 
 県内の状況についてでございますが、全てを把握しているわけではございませんが、開催されている婚活イベントのうち行政が主導しているケースといたしまして、袖ケ浦市、市原市、浦安市、我孫子市などの例がございます。このうち、袖ケ浦市のいすみ鉄道の列車を借り切って開催をしている例や我孫子市での農業に従事している男性を対象としている例など、地域の課題に対するユニークな取組みも見られるところでございます。また、君津市や茂原市では、商工会議所の青年部が婚活パーティーを開催しております。
 

 県内で様々な取り組みを行っている事が解りました。では本市としては、今後、どのように取り組みを行おうと考えているのか、お伺いします。
 
 出会いの場を創出していくことは、少子化に歯止めをかける事への期待、そして地域の活性化にもつながる取組みでもございますので、関係部や商工会議所をはじめとする関係団体とともに、婚活に限らず、恋人の聖地事業の活用なども含め、出会いの場を増やしていくことを検討してまいりたいと存じます。
 

 解りました。「街コン」以外でも、本年の2月開催の木更津恋物語冬花火のように地域活性化につながるイベントも行われております。今後も他市の取り組みを参考に、ご検討いただきたいと思います。
 次に子育て世代の誘致策についてお聞きします。将来も行政が十分な住民サービスを維持するためには、若い層を中心に人口を増やすことを考えるべきでありす。そのため、対岸から誘致を考えるべきと思います。先ほど市のホームページや「キサコン」を活用するとのご回答がありましたが、それらを見ている人は主に木更津市の住民であり、対岸の住民の閲覧はそれほど多くないものと想像されます。やはり、都内での広告やメディアへの働きかけが重要な手段となりますので、福祉部だけの対応とせず、例えば流山市の「マーケティング課」の様に、市をプロモーションする組織造りが必要と思いますが、組織論として総務部ではどの様にお考えでしょうか。
 
  ただいまおっしゃっていただきました流山市ですが、井崎市長はアメリカで12年間都市計画のコンサルタントをしていらしゃいまして、その後に日本の民間シンクタンクで都市政策やマーケティングに関わって来られたと、そういった経験を生かして、自治体では全国初のマーケティング課を立ち上げておられます。マーケティング課の職員5人のうち課長・室長・報道官の3人を民間から公募するなど、マーケティングに力を入れておられるようでございます。その成果もあってか、議員の資料にも有りますように20代後半から30代の人口が増えているとの状況のようでございます。本市でも、定住人口の増加に向けた様々な施策をもって、市のプロモーションを行なっておりますが、大変必要な施策でありますので、今後も引き続き先進市の取り組みなどを参考にしながら、より良い組織となるよう努めてまいりたいと存じます。
 
 是非とも先進事例を参考にして、積極的な取り組みをお願いいたします。
 男女共同参画の視点についてお聞きします。職員研修等で市職員の意識の高揚、意識啓発も行ったと報告がありましたが、その一方で男性職員の育児休暇取得が極めて少ないとお聞きしております。育児休暇の取得について現状と、将来の目標が有れば、お伺いいたします。
 
 はじめに、男性職員の育児休業取得者の現状でございますが、育児休業取得期間中は無給ということもございまして、平成18年度に取得した男性職員一人を最後に、その後、取得した職員がいないのが現状でございます。
 また、目標につきましては、次世代育成支援対策推進法の規定により、平成27年3月に策定をいたしました「第2次木更津市特定事業主行動計画(前期)」では、平成32年度までに男性職員の育児休業の取得率を5%とすることを目標としているところでございます。
 

 目標値を5%に設定してはいますが、ここ9年間は取得している男性職員が居ないという状況が解りました。取得しづらい状況にあることも理解できますが、それでも市民の意識高揚のために、まずは市の職員から始められるよう、今後の取り組みに期待いたいと思います。
 多産世帯の奨励支援についてお聞きします。第3子以降は次世代を担う「地域の宝」と考え、成人するまで切れ目ない支援も必要と思います。保育料についての優遇は理解しましたが、それ以外の支援や給付制度等が有れば報告願います。
 
 多産世帯の奨励支援としてそれ以外の奨励制度としては、 障害児の居る世帯への福祉施策として、就学前の児童が2人以上いる世帯で1人目が保育所、幼稚園、障害児通所支援等に通い、2人目以降の児童が障害児通所支援を利用した場合に、自己負担額を軽減する制度がございます。なお、多産世帯支援の給付制度につきましては、現時点ではございません。
 

 障害児の支援が有る事は解りましたが、給付制度は現時点では無いとのことです。子育てには生活費や学習費等の負担が生じるので出生率を高めるためには何らかの援助も必要なのかなと思います。
 そこで教育部にお聞きします。小中学校の義務教育での支援など、教育面の支援も必要と思いますが、教育委員会としての施策はどのようにお考えでしょうか。
 
 教育委員会では、経済的に就学が困難な世帯に対しましては、基準に基づいて、就学援助費、特別支援教育就学奨励費を支給しておりますが、多産世帯への経済的支援につきましては、現在のところ、ございません。
 

 教育面での支援も現在は無いとの事です。神奈川県大和市では第3子に対する学校給食費の助成制度を設けております。他にも茨城県鹿嶋市では子宝手当として月2万円の支給があり、埼玉県行田市では農業振興も兼ねて15歳以下の子どもが3人以上居る世帯に米30kgを渡すなど、各自治体で様々な取り組みが行われております。本市でも多方面からのご検討をお願いします。
 母子父子家庭の支援についてですが、現在の生徒数が減っています中郷や富岡小学校の近傍には小学校とともに保育園も有り、子育ての環境としては恵まれていると思います。住宅確保のための施策等については、今後検討すると回答がありましたが、その様な地域的な視点も検討に盛り込んでいただくことを要望いたします。
 日本の出生率が高い地域は沖縄や奄美地方のように、平均所得は全国に比べ低く、失業率は高いなど、経済的に恵まれているとは言えない地域でありますが、それでも家庭や周囲の暖かい支えの元に、安心して次世代を担う子どもたちを育んでいます。木更津市も子育てに優しい地域になる事を願いながら、大綱2の「高齢者への対応について」の再質問に移ります。
 老人クラブについてお伺いします。6年前の平成21年9月議会で私も質問いたしましたが、当時も県内で富津市に継ぐ加入率の低さを指摘させていただきました。県内の高い多入率の市から学ぶべき事も多いと思いますが、調査や新しい取組は何か成されたのかお伺いします。
 
 会員数・クラブ数の減少の原因といたしまして、入会対象となる60歳では、まだお仕事をしている方が多いこと、また、役員になることへの抵抗感があることなどが、会員が増えない理由であると、木更津市老人クラブ連合会では把握しておりまして、市にもその旨報告を受けております。木更津市老人クラブ連合会では、活動方針の重点目標のひとつに「単位クラブの解散防止と会員の増強、町内会、各種団体等との交流と加入促進」を掲げておりまして、新規加入者がいたクラブの運営や活動内容について研修会で取り上げる予定と伺っております。また、会員増のポイントは、老人クラブが行う声かけと魅力あるクラブ活動の展開、そして多くの高齢者にその活動内容に興味を持っていただく活動内容のPRであると思われますので、市としては、その取り組みを引き続き支援してまいりたいと考えております。 
 

 老人クラブに加入することが、様々な会議への出席などとなって、それが重荷に成っているともお聞きします。行政側の配慮を含め、今後の取り組みを期待したいと思います。
 公民館についてお聞きします。サークルへの加入促進や高齢者支援については解りましたが、これらの活動は福祉部との連携において行われているのか、お伺いします。
 
 教育部といたしましては、福祉部が市内15公民館で実施している自立生活体操への優先的な会場提供をはじめ、地域住民への周知、参加促進等に協力するとともに、高齢者教室やボランティアサークルの求めに応じ、福祉部所管の地域包括支援センター等へ講師派遣を依頼するなど、予防施策を進める上で、福祉部と連携を図っているところでございます。
 

 6年前の質問でも福祉部や教育部という垣根を越えて、総合的な高齢化対策を進めるべきではと質問をさせていただきまして、研究していくという回答を得ました。それから6年が経過し、連携がだいぶ図られているようで安心いたします。
 そこで、渡辺市長になり子育て窓口の一元化が進んだように、今後の高齢者の増加を見据え、更に一段踏み込んだ、部局を越えた高齢者対策の全庁的な取組を行うべきものと思いますが、如何でしょうか。
 
 現在、本市の高齢化率が25%を超え、今後更に増えていくという状況のなか、市の様々な施策で高齢者に対する視点を持つことが必要となっております。そのため、高齢者が望む生活を支援するために、各分野での情報の共有、課題や解決策の検討を目的として、庁内の連絡会議のようなものを設置するなど、全庁的な取り組みを行える体制造りの準備を進めてまいたいと考えております。
 

 連絡会議の設置準備を始めると言うことなので、それについては期待したいと思います。2年前に会派で視察しました長野県松本市では信州大学医学部教授であった菅谷市長の元、市内の各地区に「福祉ひろば」を儲けると供に、地域が主体となって作成した散歩地図を元に「市民歩こう運動」を展開して『健康寿命延伸都市』を目指しています。本市でもこの様に地域での取り組みが重要になってくると思いますが、その際に教育部所管で生涯学習を担う公民館機能が優先されるのでは無く、福祉の拠点として活用するべきものであり、その為に金田で始まる市民交流センターという取り組みに注目したいと思います。
 遊休農用地の利活用についてお聞きします。『相談があった際には支援をしてまいりたい』という回答がありましたので期待したいと思います。この取り組みは介護予防を兼ねると供に、後継者が居ない農地の荒廃防止や農村の活性化という面も有ります。市民農園の運営は地域に委託したり、福祉団体やNPOを公募するなど、市民と協動で行う事業に相応しいと考えます。具体的に事業に取り組む場合、用地の確保や制度上の支障について、何かありましたらお伺いします。
 
 遊休農用地を活用する際は、当該農用地が耕作できる状態である必要がございます。しかしながら、多くの遊休農用地につきましては、耕作が放棄されて数年以上が経過していることから、耕作できる状態へ復旧するためには、ある程度の期間を要するという問題がございます。また、借り手側の思うような土地が提供されないことや、貸し手側の条件で借りる者がいないといったような問題もございます。
 

 農地の所有者は、見知らぬ住民に農地を貸しますと、ゴミなどが埋められるのではと心配になり、貸し渋る傾向がありますので、行政の介在も重要だと思います。また有休農地は高齢者の多く居住する都市部には少ない事も障害かと思いますが、逆にその事が、例えば鴨川市の大山地区の千枚田のように都市と農村との交流に繋がることもあり、公共交通の活性化にも繋がれば、とも考えます。有効活用についての検討を進めていただきますよう、よろしくお願いいたします。
 次に、災害時要支援制度についてお聞きします。自主防災組織率を高めるため、個別に自治会等と話をしていると話がありました。現状組織を良く把握し有効活用出来るようにご検討をお願いいたします。支援する個々の人に着目しますと「要支援者一人に対し複数の支援者が必要」と回答がありましたが、日常的に支援者と要支援者の間で私的な交流の場を設けないと、いざというときに支援活動に入れないのではと私は危惧しております。この対策について、どの様にお考えでしょうか。
 
 災害時の要支援者に対しては、複数の方の支援をお願いすることになります。一般的に要支援者の隣近所にお住まいで、平時からお付き合いのある方に、支援をお願いできれば最良と考えております。しかし、要支援者の方が、そのような状況の方ばかりとは限らないため、支援者と要支援者の交流の場等については、どのような支援ができるか、関係課と研究を進めてまいりたいと存じます。
 
 次に見守り制度への展開についてお聞きします。平成24年3月議会で事例を示した尼崎市について再度ここでご報告いたします。高齢化と孤独化が進む社会への対策として、要支援高齢者が世間と隔絶して過ごさないよう「見守り隊」という市民組織活動を地区社協の単位で取り組み、隊員一人が5世帯ほどをカバーし、週に1度の状態観察と2週間に一度の声掛けを実施していくという制度でございました。
 先ほどの災害時要支援者制度では要支援者一人に複数の支援者が必要であることを考えますと、尼崎市のように隊員一人が5世帯という形でなく、1世帯の支援に数人を対応させる事で高齢者見守り活動と災害時要支援者制度を統一することが可能となってまいります。もちろん、そうすることで非常に多くの人材が必要となってまいりますが、要支援者の近所に居住する元気な高齢者に支援をする側に回って貰う仕組み造りを進め、積極的に活用することで、見守り制度の充実を図りながら、参加する高齢者の活動を活性化し、介護予防につなげるといた視点はとれないものか、お伺いします。
 
 今回の介護保険法制度の改正のひとつに、元気な高齢者には、見守りなど支援する側に携わっていただくことが含まれております。また、地域包括ケアシステムにおいても、支え見守る側に老人クラブなどの高齢者が位置づけられております。高齢者が持つ幅広い見識と豊かな人生経験が生み出す地域やそこに住む人を思いやる心を生かし活動することは、議員ご指摘のとおり、介護予防や健康寿命を延ばすことにもつながるものと期待できますので、具体的な関わり方を示しながら、積極的な呼びかけをしてまいりたいと考えております。
 
 家庭に埋もれてしまっている高齢者を積極的に地域に参加して貰うことで、地域の諸課題を解決すると供に、本人には社会貢献を通じた人生の充実を感じて貰うことで、精神も日常生活も活性化させ、健康寿命を延ばせるような施策展開が必要だと思い今回の質問を行いました。
 大綱1では地域の活力を維持するための次世代要員を増やす施策を質問しましたが、他にも初日に会派羅針盤代表の斉藤高根議員が質問を行い代表質問で取り上げた君津中央病院の時間外選定療養費の問題など、多くの諸課題が少子化対策には存在します。それらを一つ一つ解決し、次世代を担う子どもたちを増やすことが重要です。
 大綱2では高齢者の健康維持のための社会参加を質問したわけですが、他にも朝のラジオ体操のような地域で行える様々な取組があります。その為に「地域自治の充実に向けた制度推進事業」をもっと多くの地域で展開することなども重要な課題と考えます。
 少子化による人口減少社会は、労働の担い手や社会保障制度の安定性など、様々な問題が語られていますが、高齢化社会は介護の担い手や医療費負担が問題となるなど、これらは表裏一体の問題となっております。何れの大綱でも答弁者が多くの部署に渡るように、これらは福祉部だけで取り組む問題ではなく、市の総合施策であると考えます。様々な制度上の課題もあるでしょうが、全庁的に取り組むことで持続可能な木更津市を作り上げていくことを希望いたします。先日の岡田貴志議員の答弁にも有りました「人と自然が調和した持続可能な未来を創る」という目標を有する「オーガニック」を基本として位置づけたまち造りは、次世代や高齢者に希望の溢れる木更津市になることを期待いたします。
 以上で本議会における私の質問をすべて終了いたします。