権現山 1,312m 山梨県上野原市
2015年11月27日登山:単独
 
 ハッキリしない天気が続いた11月であったが、久々の快晴だと天気予報が伝える。進めねば成らない仕事も有るが、先方からの回答が金曜日中には難しいと知り、日帰り登山に行こうと前夜に決めた。
 
 朝5時に起床し、事務所で前夜に届いたメールの返信をしてから出発、石川PAで朝食を摂り、権現山の北側登山口に当たる初戸集落に到着する。事前の準備不足で駐車スペースが無い事に戸惑うが、外に出てきた地域の人が県道の脇に停めればと言うのでカーブを外して停車させ、準備を終えて7:55より歩き始める。
 鶴川を渡ると水場もない急坂が始まるが、この日の気温は登山口でも4℃で寒くて汗も流れないだろうと水を補給せずに歩く。落ち葉で踏み跡が不明瞭な道をハイピッチで登り、稜線には9:24に到着する。木立越しに富士が見える。休みも取らず山頂に向けて歩を進め、権現様に挨拶して山頂には9:56に到着した。ずっと視界が無かった登山道も山頂から富士や秩父の山、そして関東平野も見える絶景に喜ぶ。
 ここで始めて飲物に口を付け、友人にメールを入れて10:14に下山を始めたとき単独行の登山者と擦れ違った。この日唯一の出逢いである。下りは登りより遙かに順調で、落ち葉のクッションも程良く、速度を上げ、11:36に車に帰り着いた。地図の上ではコースタイム5:00のところを大幅に短縮した3:41の行程だった。水は200cc程度飲んだだけで、途中で買ったパンにも口を付けなかった。
 
 予定より早い下山となったので大月市秀麗富嶽十二景のうち、山梨百名山から完全に独立して存在する奈良倉山に行こうと決め、トンネルが完成した松姫峠の旧道に車を走らせた。
奈良倉山 1,345m 山梨県小菅村
2015年11月27日登山:単独
 
 大月市側が通行止めになっている峠には12:16に到着。既に山支度なので地図だけ変えて歩き始める。稜線を行く林道歩きなのだが風が冷たく、手袋を付け、雨具の上を羽織る。見れば木陰には雪が残っている。冬山シーズンが近いことを感じさせる。
 峠から歩くこと32分で奈良倉山の山頂に到着した。残念ながら富士山には雲が掛かり、太陽の位置も悪く逆光で「秀麗」な風景ではなかった。ススキが綺麗だったので良しとしたい。ここでお昼と考えていたが風が強く落ち葉が飛び交っているので車に帰る事を決め、一気に下山。車には13:18に戻りついた。往復で約1時間であった。
 峠の車中でパンを食べながら松姫鉱泉と小菅温泉に電話をするが、どちらも営業をしていない事が判明。仕方がないので中央道で一気に帰り、夕方から自宅で仕事をした。
 
御坂黒岳 1,793m 山梨県笛吹市
2015年12月26日登山:S井と2人
 
 師走も押し迫るなか写真に凝っているS井が富士の撮影登山をしたいという。夕焼けの風景も見たいところだが私が夜に用事があるので朝焼けの富士を見ることで妥協してもらい、朝4時に我が家に集合してアクアラインを渡る。天気予報は晴のハズなのに中央道を進んでも富士の姿が見えない。それでも予定通り山中湖まで車を走らせるが少し明るくなった空は雲が多いことを知らせている。場所を変えようと富士吉田市の新倉山浅間公園に到着すると雲が切れて素晴らしい風景が広がる。氷点下の公園から染まる富士山を撮影してから旧芦川村側の登山口に移動した。トンネルの整備が進み移動が容易である。
 
 新道峠分岐で冬季通止めに成っている林道の脇に車を停め8:05より歩き始める。S井は年明けにマラソンイベントを控えており難易度を低くと頼まれたので、登山口の標高は1400mを越えた地点からの容易なコースである。山頂には雲が掛かっていると思いながら標高を稼いでいくと想定外に霧氷が迎え入れてくれる。冬ならではの景観に喜びつつ8:51に着いた黒岳の山頂は雲の中であった。昨年の御坂山と同じように今回も展望が駄目なのかと落胆するが、それでも展望台で回復を待とうと進む。すると展望台に到着した直後から雲が切れ始め粉雪が舞う中で富士山が姿を現した。
 運の強さに感謝しながら流れていく雲の表情を待ち30分ほど写真撮影を楽しむ。山頂に引き返すと霧氷に光が当たり美しい。気温は低いので従走路の霜柱も溶けず、破風山に向かう広くなだらかな従走路からは木立の合間に南アルプスが見えて気持ちよい。新道峠の手前には2箇所の展望台があり、ここは富士撮影の名所として撮影家の間では有名なのだとS井が言う。確かに河口湖の形状は黒岳より良いかも知れないし、何より林道から少ししか歩かなくて良いので重い三脚やレンズを持ち歩くには良いのかもしれない。我々も展望を楽しみ、今度はここで夕焼けを見ながら宴会したいな等と思いを馳せる。
 新道峠から直ぐに舗装された林道に降りる。釈迦ヶ岳の尖った頂を近くに見ながら舗装道路を歩き続け10:59に車に着いた。3時間弱の山歩きであった。
 
 再びトンネルを抜けて河口湖側に戻り、富士吉田の葭之池温泉で暖かいうどんを食べて汗を流し、速やかに帰路に着き、午後2時に我が家に帰り着くことが出来た。休日を充実して使いたいS井は再びアクアラインを渡って都内に写真撮影に向かい、私は会議の準備を始めるのであった。
菜畑山 1,283m 山梨県道志村
2016年01月04日登山:単独
 
 安定した暖かな正月休みの中で初登りを何処にしようかと考えている内に、昨年の2月に登った今倉山から見た富士を想い出し、隣の菜畑山に行こうと決めた。麓からの標高差は600mを越えるがテレビ塔まで車で上がれれば200m程度で山頂に立てる手軽さもだらけた正月休み明けには丁度良い。
 
 朝4時前に目が覚めてしまい録画した番組を見てから5時過ぎに出発。まだ空いている高速道路を八王子で降りて国道413号を進む。テレビ塔への曲がり口には冬季通行止の標識もないので安心して進む。養豚場を過ぎると道は急激に細くなり、万が一対向車が居たらアウトだと思いながらテレビ塔前の折り返し場所に到着。車を停めて8:06より登り始める。樹林の中で高度を稼ぎ8:28には山頂に到着してしまった。
 富士山は綺麗に見えるが今倉山の右に見える南アルプスは樹林が邪魔して撮影できない。山頂ピストンでなく縦走にすれば楽しかったかもと思いつつ8:40に山頂を引き払い車には9:00に到着した。往復1時間も掛からないお手軽登山であった。
 
 対向車が来ないことを願いながら国道に戻るまで誰にも会わない静かな山であった。
石老山 703m 神奈川県相模原市
2016年01月04日登山:単独
 
 菜畑山が簡単な事は解っていたので当初から連続登山を行うことにしていた石老山に向かう。牛丼店で朝兼昼食を取って相模湖病院の駐車場と兼用の登山者用スペースに到着すると既に満車に近い。邪魔にならない場所に車を停めて10:37より登り始めた。
 
 古くから顕鏡寺の境内として参拝の対象になっている山の参道はそれぞれの巨石に解説板が設置されており読みながらの登山も楽しい。往路は奥の院と八方岩経由で登る。気温も高くなりはじめ1月の山なのに汗が流れる。多くの登山者と擦れ違い山頂には11:43に到着した。朝の菜畑山から考えると富士山は随分遠くになっていた。
 昼前に山頂についてしまったので「相模原市から見ると立派に見えますよ」という人の話に誘われ高塚山まで往復する。残念ながら展望のない山頂だったので素早く引き返し12:46に石老山に戻ると駐車場で一緒だった女性2人がくつろいでいる所だった。厚木の山里に住んでいるという彼女達と山梨や神奈川の山の情報を交換しながらおしゃべりをしていると13:30になったので下山を開始する。
 帰路は桜道を経由して顕鏡寺に降り、無事の登山に感謝をしながら参拝を行い駐車場には14:18に帰り着いた。こちらの標高差は400m程度に過ぎないのだが2峰目ともなれば流石に疲れを感じた。
 
 今年の初温泉にはさがみ湖リゾートの中にある「うるり」に入ることとした。駐車料金は1000円なのだが950円の温泉に入ると駐車料金の還付され50円の得をする事と、イルミネーション開始まで温泉でくつろげる事が気に入っての選択である。湯上がりに800円の入場料金を払って夕闇の石老山のシルエットとイルミネーションを楽しんでから帰路に着く。午後8時に都内で仕事始めに残業している妻を拾って一緒に刀削麺を食べてから帰宅した。
鶏鳴山 962m 栃木県日光市
2016年01月25日登山:F島と2人
 
 F島と登山すると決めていた日は九州を一面の雪景色に変え奄美大島でも115年ぶりの雪になるという強力な寒波が押し寄せていた。高山や岩場では危険度と思い、この山に登ることにした。
 
 朝8時半に佐野藤岡IC近くに集合し私の車で長畑集落側の登山口に向かう。F島のガイドでは林道を進み登山口まで行けることになっていたがゴルフ場の橋の先は鎖が張ってある上に雪も深く入っていけない。標高325m程度の場所に車を停めて9:35より歩き始める。
 ガイドでは登山口を過ぎてから尾根に取り付くようになっていたが踏み跡をたどっている内に作業道を進みすぎていると気が着いた。戻るか悩んだが足跡があるので先に進むと作業道が折り返して登山道のある尾根まで戻ってきた場所に『山頂まで12分』という標識のある桟橋が架けられていた。そこを登ると岩場も現れる急坂になりスリップに気を付けながら登り祠のある山頂には11:48に到着した。残念ながら日光方面の展望はなかったが筑波山や関東平野は見渡せた。
 F島がお湯を沸かして作ってくれたインスタントスープで僅かな暖をとって12:12より下山する。急坂では気が引き締まるが作業道に出れば大股で下山を進め、登りで苦労した雪道も勢いで降りていき気が着かなかった尾根道分岐も確認してから13:16に車に帰り着いた。今回も誰にも会わない登山であった。
 
 登山口の蕎麦長畑庵で遅めの昼を取り、近くにある『ただおみ温泉』で冷えた身体を暖めてから佐野藤岡に戻って日没前に解散する。東北道羽生PAでお好み鯛焼きを土産に買って帰宅した。
No79 .2015/11-2016/1    ←No78No80→
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