女川松島ドライブ 2020.10.10〜2020.10.11 ホンダフィットシャトルHB
▼ 10日 木更津〜女川  東北に秋が来て無性に「はらこ飯」が食べたくなった。政府の進める「GoToキャンペーン」には10月から地域共通クーポンの配布も始まりお得感が有るので家族旅行を計画した。週末になると台風14号が接近してきたものの進路が南にずれて災害も無さそうなので台風対策も必要なさそうだと判断し旅に出る事にした。
 
 土曜日の朝の4時に起床して小雨の中で荷物を積み込み5時前に出発して常磐道を北上する。台風は静岡県浜松市沖に居るはずなのに遠い浜通りでも天気予報の通りに断続的に雨が続いている。新地で高速を降りて角田市の台山公園に着くが雨は続いており娘は公園で遊ぶことが出来なかった。晴れ女の妻子でも天候を味方に付けることは難しかったようだ。それでもJAXAの協力で設置されている宇宙展示館を見学し、入場料金を払ってH-Uロケットを斜め上から見られる展望塔に登り、空気で紙コップロケットを飛ばす遊びやNASAのコスプレを楽しんでから亘理の和風レストラン田園に向かった。
 11:21に到着すると入口には既に列が出来ており車も次々と駐車場に入ってきた。有名な店なんだなと改めて認識しながら妻子を車に残して雨の中で傘を差して列に並んでいた席に着けたのは12時を回るなど、約1時間も待たされることになった。おまけにイクラを楽しみにしていた娘はメニューを見て反射的にお子さまランチを頼んでしまったし妻はウニが食べたいと海鮮丼を頼んだが、私は初志貫徹し「はらこ飯」を食べることが出来て満足であった。
 昼食後に亘理から常磐道に乗るが雨が強くなり行く予定であった塩竈神社と松島観光は取り止めて先へ向かうことにした。三陸道の矢本まで来ると雨も上がったので石巻市の日和山公園に立ち寄ることを決めた。5年半ぶりに訪れたが祈念公園や橋梁及び堤防の工事が進んでおり、門脇小学校の保全も含め今後はどの様な展開になるのか気になった。暫くして石巻でも雨が降り始めて娘が公園で遊びたいという要求を満たすことは出来なかった。
 もう宿も近いので大川小学校跡地などを回る時間もあったのだが、天気が悪いので遠くに行くことは辞めて宿に近い女川の街中を見に行く。震災の夏と翌年の夏に来てから長いこと足を運んでいなかったが盛り土工事とそれに続く基盤整備も完了して見知らぬ街のように風景が変わっていた。2019年度の土木学会デザイン賞を受賞した女川駅前の商業施設群はリゾート地のようで美しかった。まちづくりの計画段階で未来を見据えて年輩者が意見することなく創られているとこの様なハイセンスに成るのだろうと思ったが、土曜日の夕方にも関わらず散策をしている人は私達家族以外に僅かしか見られなかった。
 店仕舞いしている場所も多く、私達も早めに切り上げ、女川温泉華夕美には16時過ぎにチェックインした。駐車場には県内や東北のナンバーが多く到着時点では最遠方の車のようであった。部屋に入り角田のスペースタワーで購入してきた太陽系のパズルを楽しんだり、露天風呂から万石浦を眺めてのんびり温泉に入ったりして過ごし、18時からの夕食では麦酒を飲みながら豊富な海産物に満足する。食事後は朝も早く出てきたこともあり娘を寝かせながら私も直ぐに夢の中に入ってしまった。 
▼ 11日 女川〜自宅  早朝の風呂に入り7時半から朝食を摂る。なかなか豪華な食事であったが娘は納豆と御飯しか食べないと言うストイックな食事で料理を殆ど残す。妻が女川で朝市があるようだから行こうというので荷物を片づけて出発したが、片付けが遅くて9時の朝市終了後に到着となった。その代わり昨日見学を忘れた震災モニュメントの女川交番を見ることが出来た。地盤が高く盛られたことと時間が経てば木立に埋もれていく事が解るモニュメントであった。
 女川でワカメを購入してから五大堂に向かう。人気観光地で駐車場も混雑しており遊覧船にも多くの人が乗っている様であった。数年後の天気が良いときに船に乗ろうと言って瑞巌寺に向かい拝観料を払って境内に入ると仏式の結婚式を挙げている場に立ち会うことになった。建物内での写真撮影が禁止されているので撮影は出来なかったが国宝建築内での厳粛な式典は素晴らしい。混雑が嫌で避け続けていたので私も38年ぶりに来たが悪くない。
 続けて妻が生まれて間もない頃に行ったらしい塩竈神社に立ち寄る。これは前日に義母に妻が電話して知った話であるがそれだけに行く気が満ちあふれてしまった。私は初訪問であるが陸前一宮だけに人気があり七五三や初宮参りの子どもたちが沢山居た。娘は瑞巌寺で疲れたのか歩きたがらず肩車やだっこして境内に連れていくことになる。参拝後は参道に有る茶店で甘酒を飲み玉こんにゃくを食べる。更に老舗の丹六園に寄って「志おがま」を購入してから最終目的地である定義如来を目指す。
 仙台市内を回避するため泉経由を選んだが意外に混雑しており定義如来に到着したのは15時を過ぎていた。それでも定義とうふ店には多くのお客が訪れており、私達も早速130円の油揚げ3個を食べるがその美味しさに感動して2個をお代わりで購入し、参拝後は5個入りを土産に購入することになった。因みに本堂や五重塔も見えていたが旧本堂だけの参拝で帰路に着いた。なお、この豆腐店だけでなく参道では多くの店が営業しており、宮城県民が連日参拝しているのだろうと理解し、まだまだ全国を廻りながら知らないところは多いものだと改めて感じていた。
 宮城仙台から高速道路に乗り東北道を黙々と南下すると関東平野に出る頃には雲の合間に星空も見えてきた。台風14号が週末に通過したのでドライブに出かけた人が少なかったのか、都心には渋滞発生箇所も少なく順調に走り続けることが出来て、自宅に帰ったのは21時半頃であった。1泊2日、累計40時間強で約千kmを走る女川・松島の旅は曇天の中で終了した。

ブラッとドライブ memo.23