快速停車をまた要望する
2013/05/13記
 平成22年1月25日に11,526名の署名を添え「巌根駅に快速電車を停めよう!推進協議会」としてJR東日本や県・市に要望書を提出し(記録)、その後、同年9月2日に再要望を行い(記録)、巖根駅の快速停車に向けて地域は動いてきた。
 東日本大震災後の混乱や駅前広場改修事業の用地交渉の期間は市とJRの協議を見守るという姿勢をとっていたが、長期間に渡り変化の無い事に痺れを切らし、昨年10月29日には市へ対し地域各種団体より要望が行われる(記録)など、早期実現の要請が強く伝えられたことから、推進協議会としてもJRに対して、本日、下記の要望を提出してきた。
 
内房線巌根駅への「快速電車停車」に関する要望書
 
 東日本旅客鉄道株式会社におかれましては、内房線の安全かつ安定した運行を通じ地域住民の生活を支えていただきまして、衷心より厚く御礼を申し上げます。
 私どもの協議会は、平成22年1月25日に内房線の巌根駅への快速電車の停車を求め、地域住民11,526名の署名を添えた要望書を提出させていただき、その年の9月2日にも本千葉駅への快速列車停止を受け、重ねて要望書を提出いたしました。
それを受け、貴社と木更津市の間で協議が進められた結果、平成23年3月には快速電車の停車に合意し、平成24年3月までに巌根駅ホームの延伸が完了し、快速停車が実現する方向が示されました。
しかしながら、平成23年3月11日に発生した東日本大震により、大きな被害を受けた貴社は、震災復興に多くの予算と人材を重点的に回すこととなり、それ以降、快速停車は実現に至ることが出来ておりません。
 この間に、三井アウトレットパーク木更津を始めとした多くの商用施設が開業する中、巌根駅は唯一の快速電車が停止しない駅となったため、木更津市内の最寄駅でありながら休日には直通バスが運行されないなど、開発のメリットを充分に活かせない状況となっております。
 そのような中で、駅前広場の整備にあたり、貴社が所有する土地の木更津市による購入など、新たな課題も発生いたしましたが、昨年度末で用地問題は解決され、本年度は駅前広場が整備される見込みとなってまいりました。
 駅前広場が整備されるという明るい話題の中で発表された先月16日のダイヤ改正は、残念なことに要望を続けていたホーム延伸を伴わない京葉線快速の停止がなされないままでした。
平成16年のダイヤ改正以前は長浦駅において京葉線のみ停車が成されていたように、停車する快速と停車しない快速の混在する事例もありましたので、一刻も早い実施が望まれます。
 そこで、過去にもお願いした事でもありますが、改めて次の項目について要望いたします。
 
要望項目
 1.一刻も早く全ての快速電車を停車する方針の表明を要望いたします。
 2.その前段として、早期にホームの改修を必要としない京葉線の快速電車を停止するよう要望いたします。

平成25年 5月 13日
東日本旅客鉄道株式会社 殿
要請団体 巌根駅に快速電車を停めよう!推進協議会
       
 要望書提出に参加したメンバーは、推進協議会の田中会長・渡辺岩根中央通り商店会会長・中里2丁目の鈴木区長・岩根2丁目の本吉区長・高砂1丁目の青木区長・本郷1丁目の遠山前区長・高柳3丁目の安藤前区長・住吉町の川口区長・大村市議・斉藤市議と私の、総勢11名であった。
 10:02巖根駅発の各駅列車に乗り、10:40に駅ビルの建築工事が進む千葉駅に到着し、駅の東にある真新しい千葉地域支社のビルに入る。木更津市からも企画部次長を始めとする3名が同席する中、JR東日本千葉地域支社からは運輸部の新井部長・企画室の三澤室長・総務部広報Grから後藤福課長と新間氏としう総勢4名が出席し、要望書の提出が行われた。
 要望の提出にあたり、田中会長から巌根駅に快速が停車しないために袖ヶ浦駅や木更津駅を利用する住民が多いこと、快速が停車しないために巖根の活力が落ちていること、JRは公共性が高いのだから地域貢献も重要であることなどが伝えられた。
 JRからは快速を停車することに対し車内アナウンスを含めた運行システムの改修が必要となり、巖根駅単独で変更する場合は巨額の予算を必要とすることや、京葉線で運行密度を高めるため通勤時間帯で快速運行を辞めたところ千葉県議会で見直しを求める意見書が可決される騒ぎになるなど、快速の廃止が難しいことが伝えられた。その後、意見交換が行われた。
 参加者の間からは、出た主な意見を列挙すると、
@内房線の乗車が少ない中で総武線快速も千葉駅で一部を切り離して10両編成に出来ないか。
A騒音を受けている沿線住民が通過車両でなくなれば自らのためのものと思うので住民感情対策と考えてほしい。
B現在の乗降客が少なくとも停車することで増えてくるという事は考えないのか。
C内房線に快速電車を残さなければならない理由は有るのか。
 等である。
 JRからも車両の切り離しや回送で生じる人件費が車両を減らすコストを上回るものと思われる事や沿線の全住民が巖根駅停車を求めていないのであれば快速廃止の理解が難しいことなどが繰り返し回答され、来年春のダイヤ改正においても京葉線快速停車は検討しない方向であることを伝えられてしまった。
 
 話し合いが終わり、正午を少し回ったところで支社を出る。千葉駅近くで昼食を取りながら話をしていると、参加者の中からは、内房線に「快速」を残すために巖根が犠牲になってくれと聞こえた、というような声も聞こえ今後の対応をどうしようかと悩むところであるが、木更津市の協議を後押しするように地元の活動を継続させる必要性を感じていた。
 内房線が発着する3番線のホームに出ると13:31の各駅列車が出発したばかりで、13:39の快速電車を全員で見送り、13:54の各駅列車で巖根駅に帰ってきた。