岩根の未来を考える@ | ||
2014/05/19記 | ||
一昨日の土曜日に岩根西公民館でまちづくり協議会の総会が行われ、その第2部として「フォーラム:岩根の未来」という企画が立てられた。今までの協議会では先進地から講師を呼んで話を聞くというスタイルをとっていたが、今回は地域のことをよく知ろうという企画となり、市役所の企画部と私が講演を行うことに成った。 市役所からは現在進めている事実を伝える事に成るので、 1.木更津市基本構想(平成26年3月改定) 2.木更津市都市計画マスタープラン(平成20年3月改定) @岩根地区の将来像 Aまちづくりの基本的考え方 3.人口の推移 4.岩根地区を取り巻く状況 @三井アウトレットパーク木更津の増床 Aイオンモール木更津の開業 B巖根駅快速電車の停車 C巖根駅前ロータリーの整備 D江川総合運動場の拡張整備 E広域防災拠点の整備 F中野畑沢線の4車線化 といったテーマで、約30分間の話が行われた。 私は現在計画が無くても取り組むべき課題と、それに対して住民がどう考えるべきかという視点から話をさせていただいた。なお、総会の会場には高橋県議・重城市議・鈴木市議の3名も来賓としてお越しいただいていたが、あくまで近藤の考えと断って講演を開始した。下図は当日使用したパワーポイントのトップ頁である。 せっかくなので、講演の概要を3回に渡って要約する。 1.岩根地区の現状のメリットを考えてみる。 @小中学校、幼稚園、保育園が整備済み A病院や大型商業施設の都市機能もある BJRの駅があり交通は確保されている C工場も無く自然海岸があるなど環境も良い D平坦な地形で、足腰への負担が少ない このように住みよい地域なのに、何故か明るい未来像が聞かれないのは何故か?岩根地域の存在感が低下しているのではと考え次に検証を行う。 2.岩根地区の存在感は低下してるか @人口構成比が減少 この図は、平成元年以降の各地区の人口が木更津市全体に占める割合をグラフにしたものである。平成元年は16.9%であったものが平成24年は13.5%まで低下している事が解る。 A子どもの数が減少 この図は、大正5年以降の岩根小学校と、岩根小学校から分離した高柳小学校の総児童数をグラフにしたものである。昭和54年に 合計2,504人で ピークを迎えるが、平成26年には合計808人となり ピークの1/3以下に成ってしまった。 B大型の開発事業が無い 大型の住宅開発としては区画整理で造成された「請西東」「請西南」(以上木更津地区)「ほたる野」(清川地区)「港南台」「羽鳥野」(以上波岡地区)が有り、人口が増加している。商業開発としてはアウトレットパーク(金田地区)、築地のイオンモール(木更津地区)が有り、常に話題となっている。さらには工業開発等として、かずさアカデミアパーク(鎌足地区)、道の駅構想(冨来田地区)等も有るが、この様なものは全て岩根地区以外である。 C基本構想の位置づけが変化 平成3年3月の第2次基本計画で岩根地域は「副都心」として計画されていた。しかし、岩根地区の土地区画整理が頓挫して街の再構築が進まなかった結果、平成20年3月の基本構想では 巌根駅周辺は、木更津駅周辺を補完する 地域中心型の商業・サービス拠点に留まってしまい、概念図からも欠落してしまった。 D快速列車が素通りする 2000年の乗降客を100として、それ以降の乗客の伸び率を計算したグラフである。快速が停車した浜野駅と袖ヶ浦駅は乗降客が伸び、巖根駅は減少している事が解る(関連記事)。なお、昭和54年10月から昭和56年10月までは館山発千葉行きの快速列車が巖根駅にも朝夕は停まっていた実績がある。 E高速バスも素通りする 高速バスの木更津東京線は起点の君津製鐵所を出ると東門入口(1.0km)、高速桜井(1.2km)、潮見(1.2km)、木更津駅西口(0.7km)と1km前後の距離で停止しながら進むが、木更津駅を出ると木更津金田BTまで6.9kmも停止しない。なお、東京駅八重洲口までは40.3kmである。木更津から金田の間になる岩根西地区にもバス停を設置させるべきである(関連記事)。 このように岩根地区の存在感は年々低下している事が解る。しかし岩根のポテンシャルを正しく把握することで、地域住民がどうするか考えるヒントにしたい(そのAに続く)。 |