第3派を警戒する
2020/11/22記
 昨日の夕方に木更津市内で新たに2人の新型コロナウイルス患者が判明し、累積では73人となり、千葉県内でも一日の新規感染者数としては過去最大を更新する109人となった。昨日から天気に恵まれた3連休で各地の観光地で大勢の人出が記録される中、政府が飲食の間もマスクを付けて会話をするようにと警戒を呼びかけ、GoToトラベルの見直しが議論の俎上に登るなど、ちぐはぐとしたイメージは拭えないものの、現在の日本は感染拡大の第3派を受けていることを数字から感じている。
 
 常時観察を続けている房総半島の状況では11月11日から昨日までの10日間で、木更津市内の新規感染者4人を含み13市町村で51人も増加した。長生村も感染者が出たことで長柄・御宿・鋸南の3町だけが未だに感染者が出ていない状況となった。
 
市名 感染者数 町村名 感染者数
1 館山市 10→13 +3 1 九十九里町 6→7 +1
2 木更津市 69→73 +4 2 芝山町 2→2
3 茂原市 23→25 +2 3 横芝光町 15→16 +1
4 東金市 11→18 +7 4 一宮町 3→3
5 勝浦市 7→7 5 睦沢町 1→1
6 市原市 182→195 +13 6 長生村 0→1 +1
7 鴨川市 2→4 +2 7 白子町 4→4
8 君津市 26→33 +7 8 長柄町 0→0
9 富津市 5→5 9 長南町 4→4
10 袖ケ浦市 21→25 +4 10 大多喜町 3→3
11 南房総市 2→2 11 御宿町 0→0
12 山武市 21→22 +1 12 鋸南町 0→0
13 いすみ市 7→7
14 大網白里市 14→19 +5
市計 400→448 +48 町村計 38→41 +3
房総半島合計 438→489 +51
 
 グラフからは一旦緩くなった角度が前回に増して急になり、房総半島は第2派の終息を見ることなく第3派に突入してしまったことが明かである。ただしこの原因がGoToトラベル等による移動拡大に起因するものかは定かではない。
 
 
 上図では木更津市でも感染者が出ているものの全体の増加があまりに顕著であるため、木更津市内では感染が抑えられているように錯覚してしまうグラフであるため木更津周辺を拡大すると下図のように成る。
 
 この図からはは再度上昇傾向に有る不気味さを感じている。
 
 感染拡大は世界中で広がり、アメリカ合衆国では今日か明日にも日本のほぼ百倍となる1千2百万人を越えるだろう。フランス・スペイン・イギリス・イタリアといった欧州の主要国も全て感染者数が130万人を越え、日本の十倍以上である。一日の新規感染者数は65万人を越え、3日で約百万人、一月で約1千万人が増加するという状況である。10月23日には年内に感染者数が7千万人を越えると予想したが、このペースでは令和2年度が終了する来年3月31日までに1億人を越える事態になりそうである。
 世界経済が再度萎縮することで国内の景気も停滞し来年度の税収は確実に厳しくなることであろう。それにも増して、経済の疲弊による社会の不安定がどの様な事態を招くことになるのだろうかと今から心配である。
 
 木更津市内で7月15日以降に感染が明らかになった61人を分析すると、下図に示すように相変わらず40歳以上が多く72.1%を占めている。10月4日に当時の感染者46人を分析した時点では76.1%だったので若干改善していると言うべきか悩むが、重症化しやすい世代が多く感染する状況は何とかせねば成るまい。
 
 
 木更津市議会では既に全員が40歳以上となる中で、感染症に気を使いながら12月定例会が開催される。マスクを付けていることで感染しても症状が出なくなる率が高まることや、加湿器を使うことで鼻の粘膜における異物排出運動が活発になること等、報道で見てきた知識を適用できる範囲で活用して、何とか無傷で乗り越え続けていこうと思う。
 それでも、街中に感染者が増えることで感染するリスクは確実に高くなる。東アジアでの重症化リスクが低いことに甘えずに十分な注意を続けることと、仮に感染者が近くから出た場合は慌てることや差別することなく日々を送れる社会にしなければ成らないと覚悟して今回の記事を終了したい。
 
 ※11/25木更津の感染状況が解るグラフを追記し加筆した。