野球場が供用する
2023/04/08記
 今日は9時半から江川総合運動場第一野球場のオープニングイベントが開催された。今まで早朝野球などで多くの市民に親しまれた旧来の野球場は国際規格を満たさない狭い球場なので「第二野球場」に格下げとなって主に少年野球で使用するようだ。
 イベントは多くの報道陣が集まる中で、太鼓の演奏、主催者及び来賓挨拶、テープカットなどのセレモニーの後に、社会人野球の試合が開催された。なお試合に先立つ始球式では、2005年に千葉ロッテが阪神を破って日本一となった第2戦の勝利投手で、2006年と2009年にはWBCの日本代表に選出されたアンダースロー投手で「サブマリン」と愛称がついたかずさマジックの渡辺俊介監督と木更津高校野球部出身で千葉県議会野球部でも主軸をつとめていた渡辺芳邦木更津市長の真剣勝負が行われ、浅いライトフライに終わったものの前に飛ばしたことに多くの声援が送られた。
 
 
 10時40分からの社会人野球は都市対抗野球の常連チームである日鉄鹿島とかずさマジックの試合が行われた。2012年までは住友金属鹿島製鉄所と新日本製鐵君津製鉄所であったが、会社の統合後は互いに日本製鐵の野球部(かずさマジックには地域の他の企業に所属する選手も含むが正式名称は日本製鐵かずさマジックである)での試合である。それでもレベルの高い試合が予想され、好天気にも恵まれて新しい球場を見に来た多くのギャラリーが集まり、天にも歓迎されるように素晴らしいスタートが行えた。私はかずさマジック側の1塁側で地域の方たちと2回の攻防まで観戦した後はバックネット裏の部屋や応援演奏を担当していただいている紅綾高校の吹奏楽部を見届けてから会場を後にして自転車で帰宅し、海上自衛隊で開催される観桜会に徒歩で向かった。
 
 この日は土曜日という事もあり自衛隊の航空機は飛ばず、周辺の住宅からは距離があるために歓声や応援の演奏が迷惑になる方も居らず、良い環境での試合が進んだ感じであるが、滑走路の延長線上にあるため照明が設置できない事は、日照時間が短くなる今年の晩秋以降に問題だと言われることになるだろう。また周辺に木陰も少なく、真夏には逃げるところが無いという声も出るかも知れない。
 それでもこの日に会った多くの知人が「素晴らしい施設が出来ましたね」と喜んでくれていた。私も維持管理費が若干気になるものの木更津市のように人口13万人の都市には必要な施設であると思っており、防衛省の事業を受けるように基地対策委員会を中心とした議会が主導して、およそ9年前に図面化されたものがこの様に形になったと振り返ると感無量である。
 なお、先月27日の内覧会を記載した活動記録にも記載したが、当該施設は防衛省が約4億円を投じて基本的な整備を行った土地に、木更津市が防衛省の補助を受けながら約8億円の施設整備を行ったものである。その市の事業の内訳は下記の通りである。
No 業務種別 契約金額[単位:千円] 受注者
1 土木施設整備 428,961 セントラル
2 建築施設整備 199,491 潟Lミツ鐵構建設
3 電気設備整備 105,072 六幸電気工業
4 機械設備整備 52,800 鈴木設備
5 管理業務委託 8,690 巨ト藤建築設計
合計 795,014  
 
 夏には人工芝の野球場もオープンする予定で、またイベントが計画されている。スポーツの実施を通じて健康を維持するとともに人間関係が広がって社会参加の意欲が高まることを期待するものであり、先月22日に日本の優勝で閉幕したWBCや昨年末に予選で強豪のドイツやスペインを破ったワールドカップサッカーなどではスポーツを通じて国民が一体となる感動を実感することが出来たように、江川の施設を通じて木更津市民の心の中に多くの財産が残せることを期待したい。何より移転事業でこの地を逐われた江川や久津間の民にとっては新しいシンボルとして華やかに成ることを歓迎する。
 願わくば久津間地区に構想がある津波・高潮避難所を兼ねた築山施設やグランピングとしての利用も早々に進められ、2018年11月6日に視察した小松基地に隣接する「共生の丘」のように軍事航空機マニアが江川運動場上空を飛ぶ機体を撮影するためのスポットや看板も整備されて欲しいものだと考えている。
 
 昨日の夜にも雨が降っていたが今日も夕方には天気予報の通りに雨となった。まるでオープニングイベントのために晴れ間が広がったような日であった。この様に祝福された球場から素晴らしい感動が続くことを願って今回の記事を終わりとしたい。