25.9月上旬の活動記録
 1日は防災の日であり、9都県市(東京都・埼玉県・千葉県・神奈川県・横浜市・川崎市・千葉市・さいたま市・相模原市)合同防災訓練が木更津の海ほたる、君津の小糸川漁港で開催される。主催者である千葉県からは主会場である君津会場へ12時に来るよう案内が届けられていたが、木更津市の消防部隊は海ほたる会場で11時から活躍することを知ってしまい、鶴岡議員を誘って私の車で海ほたるまで見学に行って来た。
 海ほたる会場は君津中央病院のドクターへりを含む3台のヘリコプターと木更津・川崎の消防車両を中心とした交通事故対応の訓練であった。トリアージが一般的になった事に時代の変化を感じたが、基地を設置して一々報告すること欧米に比べ遅れて変だと私の隣で見ていた詳しい人が言っていた。
 11時半に成ったので訓練の途中であるが主会場へ移動を開始する。海ほたるの中で木更津情報板のタッチパネルを探すが、前にパンフレットが置かれておりタッチしにくい施設になっていた。
 それはさておき、主会場に行くと、とても多くの組織動員がされていたためか大勢の人で溢れているし、訓練会場も大がかりになっている。へりが起こす砂埃にまみれながら非常に多くの団体が参加している合同訓練を見ていた。木更津の自衛隊がここまで活躍するなら国の防災備蓄基地を誘致するのも手だろうと見ながら思っていた。
 その後、遅めの昼食を取り会派室で9月議会配付資料を読み続けた。
 
 2日は朝から巌根駅快速停車協議会及び要望書の提出で午前中の時間を費やす。協議会の具体的な内容については
思うことに記すので参照していただきたい。巌根に帰り、自宅事務所で作業をした後、市役所に移動し議会質問の打合せを行う。議会初日前日なのにまだまだ細部が詰まらない。
 
 3日は9月議会の初日である。早朝からHPを更新した後、市役所に行く。10時から議会が開始され、市民歌斉唱の後、議会運営委員長の報告、市長挨拶や諸報告等の後に議案の上程が行われた。今回の案件は下記の通りである。
番号 内容(件名とは異なる) 関係部 担当委員会
議案43 一般会計補正予算(第2号) 財務 全体
議案44 国民健康保険特別会計補正予算(第1号) 市民 教育民生
議案45 後期高齢者医療特別会計補正予算(第1号) 市民 教育民生
議案46 老人保健特別会計補正予算(第1号) 市民 教育民生
議案47 介護保険特別会計補正予算(第1号) 福祉 教育民生
議案48 公共下水道特別会計補正予算(第1号) 都市 建設
議案49 平成21年度歳入歳出決算の認定 財務 決算特別
議案50 教育委員会委員の選任 総務
議案51 公平委員会委員の選任 総務
議案52 法人市民税の特例条例の一部改正 財務 総務
議案53 火災予防条例の一部改正 消防 総務
議案54 鰍ゥずさアカデミアパークの債権放棄 企画 総務
議案55 平成21年度水道事業決算の認定 水道 決算特別
陳情11 公立保育園への特定財源復活に関する陳情   教育民生
陳情12 国家公務員行政サービスの拡充に関する陳情   総務
陳情13 生活保護の老齢加算の復活に関する陳情   教育民生
陳情14 高齢者医療制度確立に関する陳情   教育民生
 今回の一般会計補正額は約2億9千万円の追加であるが、詳細は委員会(16・17日)の記録に記載する。議案の上程で本会議が終了し、すぐさま議員全員協議会が開催され、下記の6件の報告があった(名称は協議会ではあるが質疑が行えないので実質は報告会である)。なお、全員協議会で報告が有った内容については、議会最終日の報告と併せて月末に記載する。
No 項目 関係部
1 第4次行政改革大綱に基づくH22行革推進計画について 総務部
2 行政経営アドバンスプランH21取組状況について 総務部
3 鰍ゥずさアカデミアパークの民事再生について 企画部
4 新たな情報処理体制の整備について 企画部
5 第1回国保いきいきフェスタin木更津の開催について 市民部
6 倫理規定について
 午前中に会議が終わり、午後から市役所内で打合せを行い帰宅。HPの更新や仕事の片付けを行い、犬の散歩を終えたら信州に向かって走り始める。
 
 4日は朝から
南木曾岳に登り、三遠南信地域を通過して茶臼山も登ってから帰路につくが途中の静岡県清水市で一泊。
 5日の朝から帰路につき、昼過ぎに木更津に帰り議会質問用配付資料の作成などに取りかかるが、どうも思ったようなものに成らず、配布を辞めようかなと悩む。
 
 6日は議会の休会日なので、朝からHPの更新やメールチェック等を済ませ、市役所に移動して議会質問の準備を行う。市役所内は翌日に迫った代表質問に追われ、個人質問の私までなかなか手が回らないようである。9月議会における四市の質問状況を調べると下記の通りである。
代表質問者数 個人質問者数 質問者合計 質問の期間
木更津市 4 13 17 7日〜10日(4日間)
君津市 9 9 3日〜7日(3日間)
富津市 3 4 7 6日〜7日(2日間)
袖ヶ浦市 15 15 6日〜9日(4日間)
 本市の職員は大変だが議会の活性化は悪くないと思いつつ、夜には原稿や配付資料に手を入れつづける。
 
 7日から本会議が再開され、一般質問が始まる。最初に会派代表の質問が行われ、翌日の午後から個人質問になる。今回の議会でも私的に印象に残った内容を簡潔に書く。
F未来代表 三上和俊議員
 市の所有する普通財産は、売却しやすいものから順にA〜Dの4段階に整理しており、AとBで9件、Cが21件有るので売却を進める方針だと報告があった。三上議員より契約の締結は1億5千万円より議会承認事項なのに対して土地の契約は5,000u以上という面積だけなのは片手落ちで見直すべきではないかという趣旨の質問に対し、金額用件も検討するよう変更を考えたいという回答があった。要所をついた指摘だと感心したが、よく考えると議員発議で条例を変えても良いのだろう。
正栄会代表 前田清治議員
 金田総合バスターミナルでの高速バスの運行に関して、先月25日にバス会社9社に対して行ったアンケートの結果が報告された。ハブバスターミナルについては8社が賛成としながら、現在の位置で良いとした会社は6社に留まり、2社は本線上、1社はインター直結を望んでいるという事であった。これは明後日の質問に反映させる情報だと思っていた。
公明党代表 岡田壽彦議員
 第4期介護保険計画の前提となっている特養待機者数の468人は平成20年7月のデータであり、平成22年7月では570人まで増加しているという報告があった。これでは今年度の90床、来年度の80床×2施設の整備ではまだ不足である。団塊の世代に介護が必要となる頃には大きな問題となるので第5期計画の中で対応が必要となる事が解る。このような状況を現実的に考えると、消費税アップに伴う高負担社会も避けられないと思い知らされることになる。
 代表質問は各自90分なので、午前に1名、午後に2名の合計3名で質問が終了する。帰りがけに市内で所用を済ませ、夜遅くに早速HPを更新した。
 
 8日は台風9号が接近する中、代表質問と個人質問が行われた。
新栄会代表 白坂秀義議員
 昨年導入した電子市役所の利用者が12件に対し、導入費用やランニングコストなどで約460万円を費やしており、1件当たり38万円もの費用となっている。極めて費用対効果が悪い原因は、電子申請をしても書類を受取に市役所に行かねばならないのでネット申請のメリットが無いためである。地元の四市とも県のシステムから抜けることを検討しているということである。個人的には、こんな無駄なシステムを作った県職員の責任が問われなくても良い物かと思う。
正栄会 大村富良議員
 巌根駅整備に伴い、金田総合バスターミナルまでの路線バスについて質問があった。多くの議員が金田と岩根を連携して考えてくれることは有り難い。三井アウトレットモール(MOP)の利用者の1割が電車利用と予想しているという回答があったが、仮に年間365万人として日平均千人が電車を利用するとなると40人乗りバスが25往復せねばならない。ピーク集中率などを考えると10分ヘッドの運行でも厳しいのか、等と質問を聞きながら考えていた。
共産党 山形誠子議員
 独居高齢者の見守り事業として、成田市・いすみ市・勝浦市・君津市ではヤクルトレディに週1回の配達を委託することで孤独感の物色や大まかな健康状態の把握を行う事業を行っているようだ。本市では5,680人の対象者がおり、仮に全員が申し込んだとしたら2,180万円の事業費になるという事である。実際には成田市でも400人程度なので1割程度で済むと思う。孤独死の不幸を考えると一考の余地があると私も思う。
F未来 後藤 秀議員
 住基カードの不正取得に対し、その無効を掲示することで対応するしかないという回答に対し、掲示板の有効性を指摘した。私も多くの官報等の告示が市民の目に触れることなくアリバイ造り程度に利用されていると思っているので同意することは多いが、良い代案が無いことに気づく。
 台風は熱帯低気圧に変わったと知ったが、大雨洪水警報が出ていた。議会広報誌に掲載するための質問者の写真を撮影する斉藤議員を撮影した地、雨が弱まった中を帰宅した。自宅で見たニュース映像の中の千葉市は冠水で凄いことになっていた。
 
 9日は私の質問日であり、多少早めに市役所に行き会派室のプリンターで原稿を打ち出し、言い回しの最終チェックをしながら開会を待つ。
共産党 佐藤多美男議員
 商工会議所の要望や基地の騒音、盤洲干潟の保全などをテーマにしているところが何時もとの違和感を覚える。國吉議員や斉藤議員が扱うようなテーマだなと思いつつ話を聞く。木更津の自衛隊の固定資産税を質問し、土地・建物・工作物の評価額が266億円で1.4%の税率を乗じると3億7千万円に成るところであるが、基地交付金と調整交付金の合計額が1億9千万円弱で、50.7%の補充にしか成っていない、と言うことが強く記憶に残った。
F未来 鶴岡大治議員
 平成9年12月議会で海ほたるからの納税額については2千万円程度見込めると回答があったが、現実には580万円しか徴税されていない。原因は本店が木更津にない店舗の支店ばかりなので、法人市民税は従業員割りに案分され本店所在都市(多くの場合は東京)に吸い上げられているからである。今後金田やかずさに進出する企業も全て現地法人化して貰うように働きかけるべきだ、というのは新しい視点で感心する。
 午前の部が終わり、昼食を挟んで私の質問時間となる。今回も平野議員の前に少しの休憩を挟めるように55分で済ませるつもりだったが、またも質疑を省略しても30秒しか残せなかった。なお、質問内容は例により『議会質問』に掲載するのでここでは省略する。
F未来 平野卓義議員
 海ほたるに設置した情報タッチパネルは好評で、6月4日から8月25日までの約3ヶ月の間に68,727タッチがあり、そのうちレストラン情報に関するものが28,594と最多であった事の報告があった。やはり食の感心が高いのかと思うと供に、9月1日の防災の日にはパンフレットのラックで近寄りにくかったのに・・・と思っていた。
正栄会 篠崎哲也議員
 最近の所在不明の高齢者問題もあり本市の対応を聞いたところ、百歳以上の45名は全て直接確認済みだが、75歳以上に拡大すると対象者は約1万2千人となる。医療・介護保険の使用者は実在が確認されているので、その未使用者に限っても膨大な人数で市民部と福祉部が共同して独自調査を行う方向のようだ。民生員も家庭に入りにくく国勢調査でも実態がつかめないとなると、この国は把握できているのかと思う話である。
 この夜は質問が終わった議員で簡単な中間打ち上げをしてしまい、HPの連続更新が途切れることに成ってしまった。
 
 10日は質問も最終日である。
正栄会 國吉俊夫議員
 少人数学級について、小学校244学級中36人以上の学級は23で比率にして9.5%であり、中学校では106学級中27学級で比率は25.5%になっている事が報告された。既に小学校の殆どの学級では少人数対応が成されている。個人的は中学生は人に揉まれることで切磋琢磨するべきと思うので本当に少人数対応が教育上良いか疑問である。
元気力 高橋てる子議員
 市民活動を支援するための通称1%条例を巡り、制度設計上の議論を交わそうとしていた。議会は議論の場であるから条例制定前の段階で色々な提案があるのは悪いことではないが、原案も決まっていない段階で冗長な議論になってしまった感が否めない。では議員が制度設計に参加する方法をどうすべきか。これは真剣に考えねばならない問題である。
新栄会 野田芳久議員
 野田議員が繰り返し駅前立体駐車場の問題を取り上げてきた事と、間もなく債権の償還が終了することもあり、駐車場の24時間化を本年度内に実施し、平成23年の償還以降は改修費用が出せるぐらいの利益を確保できる程度まで値下げを目指していくという方針が出された。日最大料金や定期代などの軽減で駅前の活気が少しは戻るかもしれない。
F未来 斉藤高根議員
 金鈴塚出土品の国宝化について、出土品における太刀の種類の多さや全国唯一の金製の鈴を考えると可能性は高いという回答である。市政施行70周年記念に合わせ3年計画で資料整理等を実施し、復元した太刀は来年度当初にも公開予定という事だ。入場者も平成21年の38人/日から平成22年は47人/日まで増えたと言うことであるが無料招待が増え続けているだけでは無いか・・・と思っていた。
正栄会 大野俊幸議員
 総合窓口業務は平成24年4月までには開設を目指すが、全ての業務をワンストップにする『スーパーマン方式』は職員の育成が困難な事もあり通常の窓口業務に限ったワンストップにする方針のようだ。それに先立ち平成23年10月頃には証明書自動交付機を設置するという事である。さて、休日開庁を進める場合、通常窓口業務以外の何処まで開庁するかがこれに関連して今後検討すべき話しであろう。
 個人質問が終わり、直ぐに議案の委員会付託と大綱質疑が行われた。なお、今回の決算審査にあたる議員は平野卓、清水、篠崎、大野、岡田壽、野田、佐藤、白坂と私の9名である。議会終了後委員会が開かれ、例によって246頁になる決算資料が渡される。62頁の主要施策成果説明書も59頁の決算審査意見書も313頁の決算書も、全てこれから精査せねばならないから大変である。
 
 
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2010年9月中旬の記録