No.77 広島編      日本を走る ←No76陸奥編No78琉球編→
旅行期間 1992年10月16日〜1992年10月19日 旅行日数:4日間
総走行距離 456km
走破市町村 32
同行者 無し 使用自転車:WR
総費用 55,280円 当時の年齢:28歳
初日 1992年10月16日
輪行区間 JR木更津駅→JR広島駅
走行区間 自宅〜JR木更津駅、JR広島駅〜広島市広島YH
走行距離 38km
走破市町村 4(府中,海田,熊野,坂)
累計数 2,400
 現場も終了し青年会議所でのアクアライン完成後のバスアクセスの提言書を市長に提出までの時間が比較的楽に使えるようになったので金曜と月曜を休んで未走破自治体の率が最も高かった広島県の旅へ出かけた。
 木曜日の夜が遅かったし、周遊券の発行が10時なので金曜日はゆっくりと出発する。快速と新幹線を乗り継いで広島に到着したのは午後3時を回っていた。自転車を組み立て矢野から熊野町境界まで県道を登り、帰りがけに坂町に入って広島港の夕焼けを見てから広島YHに着いて多くの欧米人と国際交流を擦るのだった。
2日目 1992年10月17日
走行区間 広島市広島YH〜津和野町津和野YH
走行距離 166km
走破市町村 9(加計,湯来,戸河内,筒賀,吉和,匹見,益田,日原,津和野)
累計数 2,409
 本日の峠越えに備え朝食を早めに取り直ぐに走行を開始する。頭上に広島新交通システムの建設が進んでいるのを見て前の年の3月14日に橋梁工事で桁が落ちた事故を思い出す。建設業界の者として、自分が起こす側に回らないように常に緊張せねばと自戒する。
 川の蛇行に合わせて良く曲がる道を上流に進み、途中で433号線の橋だけ往復して湯来町に入るなどして筒賀村に至る。ここで太田川と可部線に別れて中国道に沿うように吉和村に着く。コスモスの咲く畑の向こうに冠山が綺麗に見えている。ここから先はしばらく店も無さそうなので早めの昼食に酢豚を取る。
 谷間の細い国道を標高960mの峠に向かって登り、島根県側に出ると深い谷に落ちていくような道である。裏匹見峡と言うらしいが道の整備も悪くて交通量も少なく秘境気分を充分に味わえる。
 匹見川沿いに9号線まで降りて午後3時に津和野に到着する。YHにザックを預けて街並みを見て回る。津和野民俗資料館に入りマリア聖堂に行くと前の年の9月5日に消失した山口カトリック教会のサビエル記念堂への寄付を求める箱が有るので九州編で見た建物を思い出しながら寸志を入れる。
 YHの夕食まで時間が有るので津和野城に登ることにする。標高差200m弱の坂道を30分で登ると街並みを見下ろすことが出来る。何もないがスケールの大きな石垣の質感も気持ちよい。さだまさしの「案山子」のフレーズを思い浮かべる。
 ♪城跡から見下ろせば青く細い川、橋のたもとに造り酒屋の煉瓦煙突〜 
 津和野が好きになってきた。私が出来ることは城跡に変な天守閣を復活させないことを祈るばかりである。
3日目 1992年10月18日
走行区間 津和野町津和野YH〜JR岩国駅、JR広駅〜呉市ビジネスホテル後藤
輪行区間 JR岩国駅→JR広駅
走行距離 197km
走破市町村 13(徳地,鹿野,光,大和,田布施,平生,柳井,大畠,大島,橘,東和,久賀,由宇)
累計数 2,422
 津和野から9号線で徳佐まで南下して、そこから315号線で徳山まで走る。188号線で海岸沿いに光市まで走ったところで昼食にする。柳井の白壁の街並みを見たら大島大橋で周防大島に渡る。この島が4つの町から成っているため、時計回りにほぼ1周をすることになる。途中の販売所で食べたミカンが美味かった。
 大島大橋を戻って岩国まで走ったところで九州編の軌跡に重なるので走破を一時中断して呉市の広まで輪行する。この旅のために購入した切符が広島宮島ミニ周遊券なのでこの交通費は含まれているので乗らねば損、という気分である。
 岩国駅でたこ焼きと麦酒を購入して一時の電車の旅を味わう。今夜の宿は呉と決めていたが一駅先の広まで乗るのは九州編16日目との軌跡を繋ごうと考えたからである。既に日も暮れた広駅に降り、電話帳でビジネスホテルを予約してから自転車を組み立て、岡を越えれば呉市街である。ホテルの近くの居酒屋で夕食を取って早めに床についた。
4日目 1992年10月19日
走行区間 呉市ビジネスホテル後藤〜JR広島駅
輪行区間 JR広島駅→JR木更津駅
走行距離 55km
走破市町村 6(音戸,倉橋,大柿,江田島,能美,沖美)
累計数 2,428
 今日は広島湾の島巡りである。この頃は瀬戸内海には膨大な数の離島自治体が存在し、それらと戦うのは無謀な感覚を受けていたがそれでも少しづつ走るだけである。島々の間の架橋がそれを後押ししてくれる。
 まずは音戸ノ瀬戸を渡り倉橋島に入り、次に早瀬大橋を渡って能美島に入る。江田島の旧海軍兵学校を見に行き、再度能美に戻って三高から宇品へのフェリーで広島市に渡る。8時台の船なので通勤に利用していると思われる人も乗っている。
 広島では原爆ドームを再訪し平和記念公園を散策する。まだ午前中ではあるが今日の夕方に会議が入っているので広島駅に向かいお好み焼きを食べ、もみじ饅頭を土産に買って新幹線で帰宅した。
 なお、今回の総費用55,280円のうち34,770円が交通費で、その比率は63%にもなる。遠征はやはりコストが高く着くことを実感する。(次は琉球編