桜の観光力を思う
2012/04/08記
 長いこと、木更津市における桜の名所といえば、今回で第60回という歴史を刻む「金鈴まつり」が開催される太田山であったが、平成10年より開催された「矢那川桜まつり」も今回で第12回となり、評判が高くなっているようで、JRの「駅からハイキング」でも大勢の人が訪れているようだ。
 今日は、それらの有名な2箇所のイベントが開催されたが、今年から、それに加え、中野・万石・高柳・中郷の4地区で行われる単独の桜祭りの連合体として「第1回小櫃川さくら祭り」も開催された。従って、本日は桜の開花状況の差に係わらず、木更津市内における桜イベントの一斉開催日となったのである(下記写真は全て8日に撮影)。
 

万石地区

中野地区

高柳地区

中郷地区

屋形船の運航

スタンプラリー(中郷CP)

太田山の桜

矢那川の桜
 
 「小櫃川さくら祭り」は昨年の春に第1回目が行われることに成っていたが、直前に発生した東日本大震災の影響で自粛となり、構想2年目にしての実施となった。
 私は、市民まちづくり塾の活動を通じて矢那川に長いこと係わってきていたが、地元から万石区が参加することと、桜並木が現渡邊県議にとってお父さんである故渡邊二夫県議が整備を進めたものであることの縁などより、今年は深く小櫃川のイベントに関与することになったのである。
 当初は、桜まつり開催地区の市議という顧問職であったが、各地区の連携をつなげる役目を顧問が行うべきだという渡邊県議の発案によってスタンプラリーを企画することに成り、その結果、各会場を見て回る事によって、人一倍楽しむことが出来た、と思っている。齊藤市議も屋形船の船頭をして積極的に関わっていた。
 
 その小櫃川さくら祭りの式典会場で、今後は木更津市で行われる全ての「桜祭」を一括して前面に出すことで、本市の特色を高める事が出来るのではないかという春の観光産業になるのではと、渡邊県議が挨拶の中で話された。
 
 その視点は、今後のために必要であろうと私も思い、今回の「思うこと」を記載し始めたのである。
 
 桜の花は日本人には春を代表するもので、桜前線の状況を注視し一喜一憂する国民は多い。海外でも日本旅行をするなら桜の季節が最高である、という旨の観光パンフレットを台北や上海で見た記憶があるほど知名度も高い。
 余談であるが、オランダ人によるチューリップの品種改良は国際的に有名であるが、日本でも江戸時代の職人によって作られ、二百年以上も超える物が出てこないソメイヨシノを作り出したことを世界に誇りたいものである。
 
 そんな日本民族であるから、桜の名所は数限りなく有る。最も有名なのは下記の3箇所であろう。
 
日本三大桜

福島県:三春滝桜

山梨県:神代桜

岐阜県:根尾薄墨桜
 
 この様に歴史に裏打ちされた場所だけでなく、現在でも方々で植裁が行われ、桜の名所は増え続けているものと思う。
 例えば、岐阜県で御母衣ダムの建設によってダム湖底に沈む運命にあった桜が移植されて「荘川桜」と名づけられ、その桜が見事に開花したことに感動し、国鉄バスの車掌である佐藤良二氏が沿線に桜の苗木を植え続けたことから「さくら道」と呼ばれるようになった事は映画にも成っているので知る人も多いだろう。
 日本を代表する桜の名勝である弘前の桜も明治15年に旧弘前藩士である菊池楯衛氏がソメイヨシノ1,000本を植栽したことに始まり、その後も市民の寄付などで膨大な桜が植栽された結果として現在に至っているし、「みちのく三大桜名所」として急に有名になっている岩手県北上市の北上市立公園展勝地は1920年(大正9年)に行われた桜の植栽事業で植えられたものと、まだ百年の歴史を刻んでいない。従って『木更津を見ずに桜を語る事なかれ』といわれる街(※現在は弘前がこう言われている)に成ることもあながち無理ではないだろう。 
 
参考:みちのく三大桜名勝

青森県:弘前城

秋田県:角館

岩手県:北上展勝地
 
 しかし、その一方で思い出すのは、自分が子供の頃には桜の名勝であった鹿野山の福岡口の桜である。地域の高齢化によって管理する人もいなくなり、数年前から見る影もなく弱っており、最近では花見に選ばれることも無くなっているようだ。
 重要なのは樹木を維持し、健康に成長させ、花を咲かせるという日常的に手間の掛かる維持管理をどうするかという点であり、その意味でも地域でイベントを行い、維持管理の意欲を高めることは重要であろう。
 ただ、個人的には桜も良いが、その少し前に花を咲かせる桃のうち、園芸品種を集めた桃源郷を作ることの方が、他地域との差別化が図れることに成るので、それも有りだろうと思っている。
 
 なお、本筋とはさらに関係ない、つまらないことで気になっていることは、矢那川が「桜まつり」で、小櫃川が「さくら祭り」と表記することである。双方とも「桜祭」で統一してくれれば文字数も少なくて済むのに、と、どうでも良いことを記載しながら思う事を終える。
 
 ※9日に写真を加え若干の追記を行った。