船形山 1,500m 宮城県色麻町
2005年4月29日登山:単独(地元の人のサポート有)
 
 自転車による全国走破が昨年のGWに終了し「行かねばならぬ」地帯は無くなったので気持ちも自由になり、GWに東北で桜を見ながら春山に登る事にした。

 28日に仕事を終えるとその足で東北道を北上し、船形山升沢登山口の駐車場で車中泊をする。
 29日の6時に目覚めると雨が降っている。雨の中を登り始める組もあるが、今日の降水確率は10%なので、そのうちに止むだろうと寝直す事にする。8寺に起床すると晴れている。8:30に登山開始し直ぐに雪面に入る。30分も歩かないうちに「雨で撤退してきたら晴れた」と朝見た組が戻ってくる。雨のため明確な踏み跡はその組の物だけでルート探しに不安がよぎる。すると良くした物で地元の単独行の人が追いつき、その人のガイドで安心して歩き、11:40に山頂に到着出来た。
 2:10に下山して地元の人のお薦めである色麻平沢温泉に行くが高い割につまらない温泉でガッカリする。すると温泉からの帰り道で開店したばかりのガソリンスタンドに出会い、割引フェアで温泉代以上の得をする。まさに塞翁が馬である。その後は一般道で北上まで走り、12年ぶりに展勝地の桜を見に行く。大型バスが何台も止まりかなりの混雑だった。この日は北上市内のビジネスホテルに泊まり盛岡冷麺を楽しんだ。
姫神山 1,124m 岩手県玉山村
2005年4月30日登山:単独

 ビジネスホテルを6時に出発し、朝の展勝地で静かに桜を楽しんでから北上ICに向かい滝沢ICまで高速移動をする。これが今回の行程で高速道路を使用した最後の区間になった。
 渋民のコンビニで麦酒とおにぎりを購入して一本杉登山口キャンプ場に着く。既にここからも岩手山が良く見えているので山頂がとても楽しみである。
 姫神山の標高が低いためか登山道は山頂直下以外は殆ど雪も無い。9:45に登り始めて一本杉清水で喉を潤し。快適に登って11:01に山頂に着く。早池峰や八幡平も良く見えるし、独立峰だけ有って麓からの高度感も申し分ない。展望がよいと麦酒が一段と美味い。
 下山中に一本杉清水でボトルを満タンにして車に着き銘水を飲みながら4号線を北上する。金田一温泉、古牧温泉、浅虫温泉と入り筋肉の疲れを揉みほぐす。「にっぽんの温泉100選」で連続1位を続ける古牧温泉は施設的には良いが個人的には造りがくどいと思った。
 その夜は青森駅前の安い旅館を取り、近くの居酒屋に出かけて北の魚を楽しみ、早く寝た。 
八甲田山(2回目) 1,584m 青森県青森市
2005年5月1日登山:単独

 ビルの地下に移動した朝市に入って贅沢に三色丼を食べてから酸ヶ湯温泉駐車場まで走る。雪も多く念願のスキー登山を満喫出来そうで楽しくなる。登山口には既に大勢のツアースキーヤーが居るのでコースに迷うことも無さそうだと思うと心強い。
 地獄湯沢を登り詰めた所でブッシュが顔を出し、板を担いで夏道を200m位歩く以外は全て板で行くことが出来た。もちろん仙人岱避難小屋から山頂に向けての急坂も上手く斜行する事で登ることが出来る。酸ヶ湯駐車場から2時間10分かけて山頂に到着した。7年ぶりの山頂である。山頂麦酒を飲んでいるうちに身体がどんどん冷えてくる。寒いためか山頂でのんびりする人が居ない。シールを剥がしてザックに仕舞い滑走を始める。1箇所の担ぎが有ったものの山頂から僅か25分で車に帰り着く。スキー登山の機動力を実感する早さである。また八甲田のフィールドの気持ち良さを味わい、今までのスキー登山で最高の気分になる。

 酸ヶ湯温泉でジーンズに履き替えて登山者から観光客に変身する。その後秘湯と言われる青荷温泉に浸かってから弘前城の近くにあるホテルに到着する。今回の行程で唯一出発前に予約をした宿である。
 ここに車を停め午後4時から弘前城に入り桜を見る。月山編の時には既に葉桜になっていたがこの年は満開直前で最高の状況だった。城の中の売店でおでんを食べたり酒を飲んだりして1人で膨大な時間を使い桜を味わい尽くす。夜桜になるまでウロウロして21時過ぎにホテルに帰り着く。寝るところはサウナに併設されたカプセルホテルなのでかなり狭いが風呂場は立派で湯上がりの麦酒も気持ちが良かった。こんな夜も悪くない。
白神山 1,235m 青森県岩崎村
2005年5月3日:単独

 2日は岩木山麓の嶽温泉に車を停め、バスで岩木山の八合目まで行ってそこから滑り降りた。スキーはそれ一本だけだったが結構長くて気持ちよく楽しめた。山のホテルの温泉に入りマタギ飯を食べればすっかりリゾート気分である。
 鰺ヶ沢に抜けて黄金崎不老不死温泉に入りてから十二湖に行き湖巡りの散策をしてから岩崎村の旅館で宿泊する。

 3日は6時に旅館を出発するので朝食は弁当に成った。黒崎から舗装された林道を走り詰めると便所のある立派な駐車場に到着する。乗用車一台と中型バス一台が既に停まっている。駐車場で弁当のおにぎりを食べてから6:45に登山を開始する。しばらくは雪の少ない夏道を行くが蟶山に出るあたりで一面の雪になる。この先の急登に備えアイゼンを装着する。少し行くと乗用車で来た夫婦に追いつく。先の方に約20人の団体も見えてきた。
 稜線に出る急坂で団体を追い越す。誰もアイゼンを付けていない。キックステップでも登れるがここはアイゼンの方が楽だろうと思うがリーダーの方針なのだろう。
 稜線に出て少し南下し山頂に到着する。東には広大な白神の森が広がっている。西には日本海が広がり気持ち良い。写真を撮り麦酒を飲んでいるうちに浦和の夫婦連れが到着する。大阪からの団体が着く前に旦那に記念写真を取って貰い山頂を撤収する。下山はグリセードを多用して12:30に下山した。雪道は膝への負担が少ないので楽である。
 八森温泉に入って着替えて観光客になり、男鹿温泉に入ってから南下を進める。翌日は降水確率が悪いため登山予定をしてないので特に身体をいたわる必要もなく、象潟の道の駅で車中泊を行った。同様に車中泊している人が推定200人も居る状況に驚いた。 
二王子岳 1,420m 新潟県新発田市
2005年5月5日登山:単独

 4日は降水確率70%だったのに朝から晴れ。あまり天気が良いので羽黒山に登ってから湯田川温泉と温海温泉に入って新潟に抜ける。県境通過の時に「日本国」に登れば良かった、と瞬間後悔するが既に時間切れである。瀬波温泉にも入ってから二王子神社に走り着き、キャンプ料1,000円を払って神社境内に泊まる。この日の幕営は私1人だけだった。
 5日は朝からゆっくり朝食を作って食べる。3組ほどに先行されて6:20に登山を始める。初めのうちは夏道を進めるが一王子小屋から先は一面の銀世界になる。白神山に続きここでもアイゼンを装着してガツガツと登り山頂には9:20に到着する。目前に飯豊山の深い山々が広がっている。日本海に目をやると弥彦山が立派な山に見える。関東で筑波山が高く見えるのと同じ現象だ。山頂でのんびりして下りはグリセードで一気に下る。11:50に神社に降りてしまい今回のGW連続登山を終了する。
 
 午前中の下山だから木更津まで帰る時間は充分に有ったのであるが最後に中越地震エイドに長岡に1泊して帰ることを決める。そうなると時間に余裕が出てくるので月岡温泉、出湯温泉、村杉温泉と温泉巡りをしてから標湖に立ち寄り長岡に向かう。
 長岡市街で国道を離れて枝道に入ると下水人孔が浮き上がったり舗装が割れていたりする。幹線道路優先の復旧なんだと気が付く。国民宿舎悠久山湯元館に着くと宿泊客は私だけであった。昨日までは忙しかったんですよ、とは言うが連休以降もかなり客は少なそうである。その日は街中に行けずに疲れを取るように寝る。

 最終日となる6日は川口町の道の駅で土産の買い物をいつもより多めに購入し、一般道だけで木更津を目指す。土産のモツ煮を永井食堂で買ったり、前橋の「ステーキ宮」で昼食を取ったり、赤城の南面道路を走ったりと、大学時代の懐かしい群馬巡りをしながら延々と下道だけで木更津に帰る。帰り着いたその日に地元の飲み会があったが、この登山旅を説明するのは大変であった。
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