金田の渋滞問題に追記する
2019/03/18記
 昨日記載した「金田の渋滞対策を考える」で、情報を得ながら公式発表が出るまで記載を控えていたものが渋滞に起因する高速バスの金田停車の見送りである。
 
 金田地区の交通渋滞により、木更津金田バスターミナルを経由する高速バスに大幅な遅延が発生し、定時性が保たれていないことが問題となっており、高速バス利用者の利便性の向上を図るため、抜本的な渋滞対策が講じられるまでの間、土曜日・日曜日・祝日の午後の一部の時間帯において、木更津金田バスターミナルへの高速バスの乗り入れを休止する、という趣旨で、日東交通と小湊鐵道から本日付けで下記の情報が届けられた。 

 高速バス「木更津 金田バスターミナル」停留所
土休日の運行 方法変更 について

 
  平成28年6月11日に供用開始した木更津金田バスターミナル、供用開始当初は東京線・新宿羽田空港成が乗り入れを開始し、同年9月16日には品川線・崎横浜が乗り入れをし、平成30年10月1日に渋谷線が乗入れ、平成31年3月1日現在、本ターミナルからの高速乗合バスは11路線、10共同運行会社併せ平日238便(往復)、土休日216便(往復)の運行となり、年間約744万人(平成29年度利用者数)のご利用をいただております。
 近年、木更津市金田地区は商業住宅として成長を遂げる一方、土休日のアクライン上り線渋滞により、高速乗合バスの運行に大きな影響を与えている状況となっております。特に、木更津金田料所付近の一般道路渋滞が激しく本ターミナルへの進入・退出し、木更津金田料所向かうまでが困難を極め、供用開始以降、渋滞対策として本ターミナル出口への交通誘導員 の配置や市道への左折レーンの設置など様々対応を実施いただきましが、依然とて遅延が多々発生する状況にあり、高速乗合バスをご利用される多くのお客様に不便をおかけしています。
 従いまして、本ターミナル乗入れ事業者において土休日の運行を一部変更することにより、定時制を確保してお客様の利便を向上する措置を向上する措置を講じることといたしました。
 
 1、開始時期 平成31年4月6日(土)より
 2、運行路線
  @木更津〜東京・君津〜東京・鴨川〜東京
    概ね 14 :30 〜19 :30
    上り線… 金田 BT 一部 通過
    下り線…変更なし
  A木更津〜品川・木更津〜横浜・木更津〜羽田
    概ね 13 :00〜20 :00
    上り線…金田 BT 一部 通過
    下り線…金田 BT 一部通過
  B木更津〜新宿
    概ね 14 :00〜16 :00
    上り線…金田 BT 通過
    下り線… 変更なし
  C木更津〜川崎 4月 1日ダイヤ改正
    13 :00 以降の上り便は、金田 BT 通過
 
 木更津市役所から15日に全議員に充てて届いた情報によると、この運行体制によって、現在上り100便が停止しているが42便に縮小され58便は金田BTを通過しなくなる。下り便でも153便のところが138便となり15便が通過してしまう。
 なぜ、そんな状況になったかを敢えて説明する必要はないと思うが、会議(第1回アクアライン周辺道路円滑化プロジェクトチーム)の中で使用された資料によると平成30年4月22日に接続道の金田料金所を降りて金田BTを経由しアクアライン金田料金所に到着するまでに要した時間は90分ということであった。
 その結果、別の会議(平成29年度第1回金田BT施設運営協議会)で使用された資料では、本来は木更津駅から69分で辿り着ける品川駅までの時間が平成29年5月14日では146分も必要となり、77分も遅延することになったという事である。
 金田BTを利用していた人にとっては、復路の停車が無くなることで不便を来たし、袖ケ浦BTを利用するように変更されるかも知れないし、この様な事態が続くようで有れば、房総半島全体への交通結節点としての道は更に遠くなっていくことだろう。
 
 これは当初から想定されていた金田BTの根本的な問題であり、私も2009年12月にHPを通じて課題の抽出を行い、2010年9月議会でも質問を行ったものの執行部は当初の計画を見直す意志を示さなかった。更には2010年10月20日に議会の建設常任委員会を率いて九州自動車道の基山BSを視察、2011年10月28日には徳島県の「とくとくターミナル」を視察し、現在の金田BTのような巨大施設は必要ないと確信して具申したのであるが、当時の水越市長と執行部の動きを止めることや議会で多数派となる意見を造ることも出来ず、現在の場所に巨費を投じて整備してしまった結果がこの状況である。
 私も現在の計画が示された時には、予算審査の場を通して異論を唱えていたが、採決では予算案に反対をしていないので、結果責任を負う立場に有る。日本道路公団で学習した成果を烏田土地区画整理組合の時代に木更津羽鳥野BSで実施してきた高速道路事業の専門家として、バス停の在り方についての意見を通せなかった責任をこの事態を受けて痛感している。
 
 行政を執行するのは職員であり、その意味では議会が実行不可能な提案を行うことや、無責任な話を強制することは問題である。しかしながら、今回のように予想されていた事象が、予想を更に上回るような結果を突きつけてくると、やるせない気持ちに満たされ、反省することが多すぎる。同じ様な気持ちは近いうちに統合が検討されていた中郷中学校の体育館建築予算を可決したときにも感じていた事を今さらのように感じている。
 
 今後も木更津市議会での議案は当然として、今議会で選任されたかずさ水道広域連合等の議案でも悔いを残さないよう、頑張らねば成らないだろうと自戒の念を込め、今回の追記を行った。