2019年を振り返る
2019/12/31記
 毎年恒例の「今年を振り返って」を記載するにあたり、昨年の記事を読み返したが、そこには「今年は火山の噴火、集中豪雨、異常な猛暑、巨大台風や大規模地震と、平成の最後になって災害が頻発する年になっていた。」と記載し、元号が変わって新しい時代には災いが来ないことを願っている私が居た。
 しかし、今年は木更津市において観測史上最強の暴風を記録した台風15号に続き、19号・21号と連続する台風災害に伴い、木更津市で初となる災害ボランティアセンターを設置する事となり、屋根にブルーシートを張ったまま大晦日を過ごしている世帯が私の周辺にも複数見受けられる事態となっている。大規模地震や強力な高潮被害、さらには富士山噴火が無かっただけ、今年は恵まれていたと考えなければ成らないほど、近年の災害は多発しすぎている。
 
 その様な状況下で、木更津市が12月10日に発表した今年の市政十大ニュースは【主な出来事】と【10大ニュース】に分け、自然災害と水道広域化を別格で扱っている。その概要は下記の通りであり、今年も時系列順でまとめ、順位付けはしていない。青文字で記載している部分はその過程に係わっている項目である。
 
【主な出来事】
◎大規模自然災害発生
 ・相次いだ大規模自然災害による被害(9月、10月)
 ・災害復興支援課の新設(12月)
◎かずさ地域4市の水道事業を統合
 ・「かずさ水道広域連合企業団」が事業を開始(4月)

 
【市政10大ニュース】
◎金田地域交流センターがオープン(4月)
 ・センターの愛称が「きさてらす」に決定(10月)
◎国際交流が進展
 ・ナイジェリア連邦共和国との交流
  @東京オリ・パラ事前キャンプ誘致決定(4月)
  AナイジェリアU-12サッカーチームとの交流会(8月)

  Bナイジェリア連邦共和国のホストタウン登録(8月)
 ・ベトナム・ダナン市との友好協力関係構築
  @友好協力関係構築に関する覚書の締結(7月)
  Aダナン越日文化交流フェスティバル参加(7月)

◎「江川総合運動場陸上競技場」オープン(7月)
◎消防力の充実・強化
 ・消防本部新庁舎完成(9月)
 ・40メートル級はしご付消防自動車を更新整備(3月)
◎新しい教育環境の構築
 ・中郷小学校の新校舎完成(1月)
 ・富岡小と馬来田小、中郷中と清川中の統合(3月)
 ・富来田小と富来田中の小中一貫教育を開始(4月)
◎ICT-AIで市の情報をお届け
 ・市公式アプリケーション「らづナビ」リリース(2月)
 ・市公式ホームページリニューアル(2月)
 ・FAQ検索システム&AIチャットボット導入(7月)
◎水越勇雄前市長が名誉市民に(11月)
◎米・食味分析鑑定コンクール・国際大会in木更津開催

 ・木更津産米が国際総合部門で金賞を初受賞(12月)
◎開かれた議会を目指して
 ・第20期議会スタート(5月)
 ・木更津市議会議員政治倫理条例施行(5月)

◎「世界首長誓約/日本」の誓約書に署名(4月)
  
 上記の発表が12月10日だったので、年末の25日に協力を表明した木更津駐屯地へのオスプレイ暫定配備に関する項目は入っていない。原田副大臣から打診が有ったことだけでも記載すればと思うところだが、議会が意見書の取りまとめに入ったナイーブな時期だったこともあり、仕方ないことであろう。
 
 個人的に最大のニュースは、市議会議員選挙の4回目の当選と第62代議長就任だろう。統一選挙は例年より坦々と戦ったが、改選後に羅針盤が最大会派になると想定していながら、諸事情により第2会派に成った事や議長選挙までの日々も今年の強烈な想い出となった。ただ、それについての詳細は割愛する。
 昨年は「今年から新しく始めた、と言えるような事もなく、新たな役職に就いたという事も特にない一年だった」と書いたが、今年は議長就任に伴い数多くの公職を兼ねることに成り、5月以降の8ヶ月間で23日の対外的な会議に出席することになった。もちろん、市内の行事に呼ばれることも多く、週末に公務が入らないとホッとするような日々にもなった。
 
 また、議長として出席の義務はなかったため、渡航から滞在までの全費用を私的に負担しつつもベトナム社会主義共和国ダナン市に行き、友好協定調印式に議長の立場で臨ませていただいたことは記憶に残る行事である。海外旅行はこれだけで、2016年のカンボジア訪問以来である。渡辺市政が積極的に海外の自治体との友好を進める中で議会の対応も問われているようで、来年も友好都市に出かける可能性は高い。
 海外だけでなく、今年は公務出張の多い年であった。会派の行政視察で8月に岡山県倉敷市と真庭市、総務常任委員会で10月に新潟県新発田市と燕市と長岡市、議長会や市長会で東京都調布市と高知県高知市と鹿児島県霧島市、基地協議会で青森県三沢市と東京都昭島市、さらに要望活動や調整会議で東京都千代田区・千葉市や館山市等の県内市など、実に出事の多い年であった。その上、今月には群馬大学まで日帰り視察に出かけるなど、出張が当たり前の日々を送って来たように感じられる。
 
 公務出張が増えたため、選挙のあった年にも係わらず読書量は増える傾向にあり、昨年の37冊から40冊に増加した。また情報開示も積極的に進めているHPのトップページの更新回数は煩悩の数を抜く109回に達し、昨年の89回だけでなく近年の値を大きく更新することになった。「最近思う事」もこの記事を含めて45本目となり昨年の33本や一昨年の40本目より増えているが、そのうち10本が選挙のあった4月の記事で、最近は時間が取れずに記載が滞っていることは否めない。
 逆に、公務が忙しかったことと台風災害に追われたことで、家族旅行は長野県や群馬県などの近県に留まり回数も少なくなり娘を海に連れていくことも出来なかった。趣味の登山は今月に入って2座登ったことで何とか8座に達したが昨年の11座から大きく減少した。自転車による旅やダイビングも前年に続き実行されないままであるが、木更津トライアスロンにリレーで出場できた事とツールド千葉が台風で中止になり参加料21,525円が没収となった事は今年の特記事項になるだろう。特にツールド千葉では返金の代わりに送られた来た記念品の貧弱さにガッカリした事も記憶に残る。
 ガッカリしたと云えば、高知出張の際に故障したデジカメが、製品不良と思われるにも係わらず修理の請求が来た事も記憶に新しい。製品の問題点を調べて改善するというのが日本メーカーだったと信じていたが、原因不明といいながらの姿勢に日本凋落の一因を感じた。
 
 今年の3月の一般質問は年度末恒例の休憩として6月からは議長になったので議会における一般質問は全く行わない年になった。しかし5月24日から始まった陸上自衛隊オスプレイの木更津駐屯地に対する暫定配備の関係で意見を求められることも多くなり、質問資料を作成しなくとも楽に過ごす事は出来なかった。
 木更津市議会では議長職であるが、今年度から所属することになった、かずさ水道広域連合企業団議会や君津郡市広域事務組合議会では平議員に過ぎないので、それらの広域議会を真の審議機関にするため今後も一層努力せねばと感じている。
 年が変われば防衛省とも諸問題を解決するための協議会設置に向けた議論が始まり、新市役所や市民会館等の話題が具体化し、火葬場の工事が着手され、新広域廃棄物処分場の建設位置も決まるだろう。待機児童の解消や東清小学校の統合、金田の渋滞対策やパークベイプロジェクト、公設卸売市場の更新問題など議会として取り組まねばならない数多くの課題が想定される。
 新春からも忙しくなりそうだが楽しくなりそうだと考えながら、今年の「最近思う事」の記載納めとする。