巻機山 1,969m 新潟県県塩沢町
1994年4月24日登山

 昨年は火打山で撤退したから今年は楽そうな巻機山に行こう、とK藤と打合せが整い、登山口に向かった。
 巻畑山キャンプ場への道の除雪が出来ていなかったため清水集落に車を停めて朝6時前から登り始める。板を担いで30分ほど歩くと一面雪原になるのでスキー歩行に切り替える。最初のうちは順調だったが井戸の壁を越えるときにルート選定を間違えたようで斜度が急な上に藪も濃くなり板で進むことが出来ない。板を外し坪足ではいずるように登り、5合目と思われる所に着く。
 そこからの井戸尾根も決して楽ではなく、藪漕ぎで体力を奪われた身体にはかなり堪える。雪面ごと滑り落ちるような幻覚に襲われながらももう山頂だと思って着いたところがニセ巻機山[1861m]であった。そこで昼食と大休止を取り、荷物を置いて山頂を目指し、最高点到着は午後3時になっていた。達成感よりボロボロ感が強い。
 登り9時間であったが下山は2時間で降りてしまった。
十勝岳 2,077m 北海道上富良野町
1994年6月23日登山

 この頃、所属している(社)木更津青年会議所の名称を(社)かずさ青年会議所に変えるための手続きを実行する委員会に入っており、変更を日本青年会議所という全国組織で認めてもらうための説明の場が6月25日に札幌で開かれることになった。どうせ札幌に行くなら北海道を楽しんでこなければ損だ。とついで登山を計画。スーツや書類は札幌のホテルに送り、22日に山支度で北に飛んだ。3泊4日の旅である。
 しかし、5月7日に鎖骨骨折して、当面の間はハードな動きを控えていたので体力的な心配は有ったし、重いザックを背負うには肩が心配だったりもする。
 飛行機に特急とバスを乗り継いで前夜は十勝温泉カミホロ荘に止まり、翌朝4時の登山開始。夏至に近いので北海道では既に明るいから行動も自由になる。
 雪渓の道を富良野岳[1912m]に登り、上ホロカメットク[1920m]を経て十勝岳まで縦走する。地図に記載された水場は雪の下で使えない。水が少なくなったのと骨折後最初の山だから控えた事もあり美瑛岳への縦走を諦め十勝岳から望岳台に下りる。
 山頂から同時に降りてきた地元の登山者に吹上温泉経由で上富良野駅まで送ってもらい美馬牛リバティYHに泊まり。翌日はザックや登山靴を宅急便で自宅に帰して札幌に向かい、本来の出張目的に取り掛かるのであった。
皇海山 2,144m 栃木県足尾町
1994年7月10日登山

 K藤の住む北柏に前日の夜に向かい、仮眠後足尾まで車を飛ばす。登山口に着いたのは午前4時半である。7月上旬だから既に明るいため、早速行動を開始する。
 順調に水ノ面沢を詰めて庚申山荘に至る。庚申山[1892m]の頂を越えていくルートを選択したが、これが実にきついルートで岩を登っては降りてを繰替しなが進むので、前夜の寝不足もあり県境の縦走路に着く前に私がダウンする。鋸山[1998m]につく頃には体力は殆ど残っていなかったが気力で歩き、皇海山の頂に到着したのは12時半。往路だけで7時間以上を要してしまった。山頂で食事をしながら、帰路は鋸の稜線を避けようと言うことで話が一致する。
 鋸を避けて縦走路を南下すると六林班峠まで深い笹薮に難航させられる。急ぐと足を取られ転倒しそうになるがそれでも日没との戦いで速度を上げるしかない。ヘロヘロになって車に着いたのは午後6時。往復で13時間の山行となった。国民宿舎かじか荘に寄り温泉で汗を流して帰宅した。
 最近は群馬県側から2時間程度で登れるルートが主になっているらしいが皆にあの厳しさを味わってもらいたいと思う。
高妻山 2,353m 長野県戸隠村(長野市)
1994年7月27日登山

 盆休みに計画している南アルプス縦走に対する体調調整と坂城町にいる公団時代の同僚の家の訪問も兼ねて長野県北部連続登山の計画を立てた。
 前日の夜に食料等の買い出しを済ませて出発。深夜のうちに戸隠キャンプ場に到着して車中泊。
 夜明けと同時に登山開始し、五地蔵山[1998m]を越えて山頂に到着。日差しはあるのだがガスが多く展望は効かない。おまけに暑い。下山は登りと同じコースであるが途中から雲が厚くなり雨が降り始める。戸隠一不動避難小屋に逃げ込むと土砂降りになり雷が鳴る。2時間近く閉じこめられた後、急に晴れ間が広がり雨も止んだ。
 水だらけの下山路を降り、戸隠の蕎麦を食べて上田に向かい、上信越道の工事現場などを懐かしく眺めた後、元同僚の家で懇親を深めた。
草津白根山 2,150m 群馬県草津町
1994年7月28日登山

 同僚の家で朝食をお世話になり、ゆっくりと帰宅の途に着いた。上田から144号線で鳥居峠を越えると比較的良い天気なので、あまり時間はないが遠回りをして山に立ち寄ることにした。
 草津ロープウェイ山頂駅まで走り、そこに車を停めて白根山遊歩道を巡る。山頂は立入禁止になっているので遊歩道最高地点をもって登山したものと見なす。ただ、それだけでは味気が少ないので湯釜にも立ち寄り観光客に混じってハイキングをする。
 さらに草津の共同浴場に立ち寄って強酸性の湯で汗を流して帰宅した。
No14.1994/4-1994/7    ←No13No15→
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