針ノ木岳 2,821m 長野県大町市
2004年7月18日登山:単独

 北アルプスの稜線のうち、烏帽子小屋から種池小屋までの間を歩いていないことが気になっていたので恒例の夏のアルプスにはこの区間を選択した。アルプスの稜線に上がる方法としては、ブナ立て尾根を登るより扇沢から種池に行く方が遙かに楽だからコースは北から南に抜けることにした。
 17日の朝の特急あずさ3号で大町に向かう。この特急は千葉発なので木更津に住む私にとってはとても便利な存在である。ただ登山開始が午後になってしまうことが難点ではある。
 扇沢でバスを降りると小雨。登る事に雨が強くなり種池小屋に到着する。こんな天気だが混雑している。翌日縦走路を北上して鹿島槍を目指す人ばかりで南下する人は僅かである。ガスの中の静かな縦走路を進むと時々黒部湖が足下に見える。針ノ木に到着すると全く視界は無い。針ノ木小屋に到着し休んでいると晴れてくる。
 翌朝起きると予想を裏切る雨。縦走をあきらめ針ノ木雪渓を下山する事になった。 
英彦山 1,200m 福岡県添田町
2004年8月27日登山:単独

 加波山石狩岳と同様、水戸全国大会の会合が28日に福岡で開催されるので「ついでに登山」をする。さらについでに自転車の旅の薩摩編で行けなかった平尾台の観光も行う事にした。その為に北九州空港に降りレンタカーでドライブである。
 カルスト台地を見てから登山口に到着したのは午後1時である。真夏の低山ハイクなので本来は早朝登山としたかったのだが大型で猛烈な台風16号が九州を目指して進んでいるので晴れている今日中に登らねばならいと判断して登山を始める。
 登山道は英彦山神社の表参道を選ぶ。流石に信仰の山だけ有って歴史と風格を感じさせる整備された登山道を汗かきながら登る。山頂に到着すると神社は既に台風対策でしっかりと封鎖されている。この独立峰の頂に吹きつける台風の風は凄かろうと想像する。
 南側にある最高地点の展望台で乾杯ビールを飲むがすっかり暖まってしまって美味くない。既に午後3時を回っており山頂には誰もいない。この日は下山して英彦山温泉しゃくなげ荘に泊まる。
 翌日はさっさと福岡に出て「華氏911」を映画館で見てから会合に出席。日曜早朝の飛行機で帰り何とか台風から逃げ通すことが出来た。
白砂山 2,140m 群馬県六合村
2004年9月18日登山:単独

 F島から10月に秋山郷に泊まって鳥甲山に登ろうという話が来た。彼の足手まといにならないように足慣らしを行う登山に出かけた。場所としては鳥甲山に近い白砂山を野反湖から登る事を選んだ。
 午前3時に自宅を出て野反湖に到着したのが午前7時である。寝不足感を感じながら歩き始める。登山口に皇太子が登られたことを記念する碑があるので道の整備状況には安心する。整備も良く登山口からの標高差も少ないが、ひたすら距離の長いルートを秋の到来を感じながら黙々と歩き山頂に到着する。
 山頂には立派な標識でもあると思っていたが意外に質素である。その先の縦走路には藪が深いので行かないようにという案内も有る。ガスで展望は無い。上信越国境の山深さを実感しながら長い登山を戻り、野反湖の秋の雰囲気を楽しみ応徳温泉に浸かって帰路に付いた。
鳥甲山 2,038m 長野県栄村
2004年10月10日:F島と2人

 9日は土曜日であるが現場の立会が有り、夕方6時に出発し夜中にF島家に到着し仮眠を取り10日早朝に出発する。関越道を塩沢ICで降り、屋敷の登山口に到着したのは9時近い時間であった。天候は前回の白砂山の運を回したような快晴。紅葉も絶頂である。
 道端に車を停めて登山開始。少し歩くと壁に取り付くような急登が始まえい、あっという間に汗が噴き出す。前日に雨でも降ったのか、足元が滑り思うように進まない。稜線に辿り着いた段階で久しぶりに足がつりそうになっている。しかしそんな苦痛を補って余るような絶景が広がる。苗場山や佐武流山も良く見え、秋山郷の俯角も大きく高度感と山の深さを覚えたまま山頂をのんびりと目指す。
 疲れた身体にはけっこう長く感じる稜線歩きを行い山頂に到着する。最高地点での展望がないのが残念ではある。当初は和山側に降りて車道を歩いて車に帰るつもりだったが私の「もうだめ」宣言で来た道を帰る。下りでも足が滑り何度か転倒しかける。へろへろになって下山し赤井川温泉に入浴する。濃いお湯が疲れた身体を癒してくれる。鳥甲山を見るとガスが出ている。店の親父さんが秋山郷がこれほど晴れるのは珍しいという。やはり運は良かったようだ。
 和山温泉に泊まり、翌日は切明温泉の野天風呂と辰口温泉に浸かり、十日町でへぎ蕎麦を食べて帰った。なお、この地域を中越地震が襲うのはこの僅か12日後の事である。
No41 .2004/7-2004/10    ←No40No42→
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