鹿岳 1,015m 群馬県南牧村
2018年04月30日登山:単独
 
 大型連休の初日となる28日に千葉県鴨川市で妻の友人達とBBQを楽しみ、そのまま友人の車で里帰りした妻子を迎えに行かねば成らない。ついでに群馬で登山をする計画を立て、残雪のない西上州の山々から岩峰の鹿岳(かなだけ)を選んだ。
 午前3時に自宅を出発し、高速道路を渋滞知らずで快適に通行し上里SAて朝食を食べ、下仁田で降りてコンビニで食料を調達し、大久保集落を抜けた先の駐車場に着くと温度計は12度であった。涼しいのでフリースを羽織って5:59から歩き始めた。朝の散歩をしていた住民と話をすると「楽だよ」という。俄には信じられない。
 
 大久保集落の家には鹿の頭蓋骨が飾ってあり、登山口には妙な像が置かれている。登山道を抜けると段々畑であった広い場所に出て脇に気持ちよい水場がある。振り返ると鹿岳の絶壁が見え、あれに登るのかと気が引き締まる。畑の中の分岐点を天狗峠側に進み、坦々と標高を稼ぎ天狗の像のある四ツ又山[900m]の頂には7:15に到着した。
 水を飲んだだけで山頂を出発し、小ピークを越えながら近づいてくる鹿岳へ何処の場所からよじ登るのか気になって仕方ない。手袋を装備してロープを頼りに急勾配を下り続け、マメガタ峠に降りたところで小休止を入れる。連休中なのに誰とも合わないことが不思議である。
 峠から登り始めると一ノ岳が頭上に近づいてくる気配を感じ気合いが入るが、以外と難易度が低いまま鹿岳のコルまで付いてしまった。流れる汗を拭いながら娘とテレビ電話を楽しんでいると登山者が登ってきた。既に一ノ岳に登ってきたと言うが私のようにあせまみれに成っていないところがスマートである。後を辿るように二ノ岳に向かい、梯子と鎖を越えていく。振り返れば四ツ又山も遠く低くなり、一ノ岳の直立振りが凄い。ツツジが咲き誇る山頂には9:07に到着して、暫く展望を楽しむ。浅間山は既に雪が溶けて黒い山頂に成っていたが八ヶ岳は遠くに白い頂を並べていた。春霞で妙義山も霞み気味であるが風のない山頂は快適である。
 もう一人の登山者が四ツ又山に向かって行ったので私も9:33に下山を開始する。一ノ岳の分岐で登るべきか悩んだが、先の登山者が展望は二ノ岳に比べるとそれほど良くないと言っていたので、危険を避けてパスする事にした。下山道は岩場も無く、想像以上に快適である。途中で擦れ違った登山者と西上州の山談議をしていたので少し時間は係ったが道路に出て車には10:45に帰り着いた。確かに事前の想像より簡単だったので、早い下山であった。
 
 南牧村の道の駅で妻の実家への手土産に野菜類を購入し、今までは時間が合わずに入浴できなかった下仁田温泉清流荘の日帰り入浴を楽しみ、高速の渋滞を想定して一般道で新座まで走り、妻子を乗せてから首都高に入った所、あっけないほど渋滞もなく一気にアクアラインを渡って木更津まで戻ってきた。東京方面へは大渋滞している車両を横目で見ながら午後6時に自宅へ到着できた。
木曽駒ヶ岳(2回目) 2,956m 長野県宮田村
2018年05月02日登山:T岡と2人
 
 富士登山の成功で山男を目指し始めた近所の後輩が「連休中の北アルプスは大丈夫ですか?」と相談してきた。「お前の経験では死ぬから止めろ」とアドバイスしながらも身体で初夏のアルプスとはどんなところか覚えさせないと危険かなと思い、ロープウエイで行ける千畳敷から木曽駒ヶ岳の往復ツアーを提案した所、一緒に行くことになった。実は残雪期に自分も行きたかったエリアである。
 互いの日程を調整すると平日である2日しか空いていないことが解った。その上、予定が近づくと当日の降水確率が高く暴風の恐れもあると知る。延期も考えたが2日前に時間毎の天気予報を調べると午前中なら行動しても大丈夫そうだと判断し、鹿岳から下山した頃に登山の実行を決定した。
 ロープウェイに接続するバスの始発は菅の台バスセンター7:15なので自宅を3時に出れば間に合うと想定しだが、リスク回避と寝不足解消のため、深夜到着も問題ないと言われた駒ヶ根温泉ホテルを素泊まり4,800円で予約し、鹿岳から下山した翌日となる1日の20時過ぎに出発し、ホテルには日付が変わる頃に到着した。温泉に入ってコンビニで購入した缶ビールを飲んで寝たのは1時過ぎだったが、深く寝られたので快適だった。。
 
 2日は6時に起床し、荷物を整理して出発。ホテルから歩いてバスセンターに向かうと稜線が良く見えており視界不良では無さそうだと安堵する。登山相談員や山岳ボーダー等と共に始発のバスから始発のロープウェイに乗り継ぎ、標高2.612mの千畳敷駅に到着すると快適な洋式トイレを使用して、建物の玄関でアイゼンを装着し、8:27より歩行を開始した。南アルプスや富士山も見える中、少し下って一面雪の千畳敷カールを進み、乗越浄土に向かう急坂に取りかかる。多くのステップが刻まれているので安心だが、これが新雪の斜面だと厳しい急坂である。後輩はトライアスロンに挑戦する体力を持っているので安心しているが、不慣れなアイゼンに苦労しているようだ。時折日も射し、私もゴーグルを装着するが汗で曇ってしまう。乗鞍岳のようにジャージで登れば良かったかもと反省する。
 乗越に到着すると風は強くなるが、北アルプスや浅間山も良く見える透明度に満足する。天候との勝負には勝ったようだ。少し歩き中岳からは中央アルプスの稜線も綺麗に見え、後輩に頂の名前を一つ一つ教える。そして少し登れば10:21に中央アルプス最高峰に到着する。私にとっては23年ぶりとなる山頂である。ここで暖かい珈琲を入れると最高なのだが、近づく低気圧から逃げるように直ぐに帰路に着く。後輩はアイゼンで下山するが私は山頂で担ぎ上げたショートスキーを装着し、快適なダウンヒルを楽しむ。しかし中岳の登り返しでの履き直しや脱着・装着の手間などで、アイゼンで歩いている後輩より行動が遅くなっている事に気が付いてしまう。急な下りで私が板を履く前に少し滑り落ち、後輩はピッケルを購入しようと決めたようだが、私は滑落の経験も多いのでそんな細かいことは気にせず、カールを滑り降りれた事で満足し、千畳敷の駅には12:08に戻り着いた。
 千畳敷ホテルで昼食と生ビール(私だけ)を楽しみ、13時のロープウエィで下山する。車を停めていた駒ヶ岳温泉ホテルで入浴して着替え、外に出ると雨が降り始めていた。駒ヶ根の街中で土産に日本酒を購入し、後輩の運転する車の助手席で缶酎ハイを飲みながら快適な登山だったなと満喫して自宅に帰るのであった。 
御前山 1,405m 東京都檜原村
2018年06月08日登山:S井と2人
 
 日曜日である10日に信州の山に行こうとS井と計画を建てていたが、直前の天気予報では雨となった。予報が良くて私が昼間を休めるのは8日の金曜日だけで、S井の仕事の都合が付いたのは前日の夕方に成ってからと成った。朝には私の用事が有るので出発も9時近い頃になってしまい、その時間から往復できる山として奥多摩を選択した。気温も高くなりそうなので登山口の標高が高い所から縦走できるこの山を直前に選んで出かけることにした。
 午前8時半に私の自宅に集合し、中央高速の八王子で降りて一般道を走り、都民の森でトイレによって水の補給をし、月夜見第二駐車場で装備を調え、強い日射しを避けるように日焼け止めクリームを塗って歩き始めたのは11:29となっていた。
 
 地図でのコースタイムは山頂まで2時間となっていたが、従走路の整備が良く、小さな瘤には全て巻道が付けられ、日射しも木立に遮られて快適に進む。しかし残念なことは足下に広がる奥多摩湖を見渡せる場所もなく、暑さで水蒸気が増えて富士山も見えなくなっていた事である。山頂には12:56に到着したが、立派な山頂碑が有ること以外は取り立てて何もない所で、S井が「記録に残るが記憶に残らない山だな」と言う。全く同感である。
 地元のコンビニで購入してきたおにぎりを食べ、他の登山者から東京の山頂にはこの派手な山頂碑が出来ていると教えられ、山の話を色々と楽しんでから13:52に下山を開始する。巻道の力は偉大で得に苦労することもなく、展望がなかった分だけ僅かな花の写真を撮りながら下山を続け、ただ暑さに参りながら15:10に駐車場に帰り着き、今回の登山は終了した。往復の歩行時間は地図のコースタイムを大きく下回る2:45であった。
 
 あまりに山中での展望がなかったので、車で月夜見第一駐車場に移動して奥多摩湖を見下ろし、払沢の滝に立ち寄ってから秋川渓谷瀬音の湯で汗を流す。良く考えると東京都では何も消費していない事に気がつき、贅沢な食事を頼み、運転するS井の好意で麦酒を飲んで土産も購入した。帰路は不気味なほど空いている高速道路を使って自宅へは温泉から1時間半もかからずに到着する事ができて、S井と解散した。
篭ノ登山 2,228m 長野県東御市
2018年06月29日登山:W辺と2人
 
 大学時代の仲間が昨年9月に脳内出血となった。発症後は病院へも行ったが、やはりリハビリ登山をするのが良かろうと思って日程調整を進めた所、金曜日に代休を充てられる事が解り、梅雨が中休みに成ると賭けて計画した。歩行時間が短く曇りでも高山植物が楽しめる山域として選択して、日程を調整する中で木曜日の夜に前泊が可能となり、今月上旬に開通した外環道高谷JCT〜三郷を走るため新習志野駅での待ち合わせにする事を決める。宿泊は群馬県や埼玉県北部で安価な宿を探していると深谷の国済寺温泉がヒットし、さらに周辺を調べると深谷市が「深谷市の酒で乾杯を推進する条例」を制定していると解ったので市役所に地酒が飲める店を聞くと屋台村の大八を教えて貰う。友人も少しは飲めるから問題なかろうと考え日程に加える。さらにロシアWカップで決勝戦への進出を賭けたポーランド戦が行われる事やストロベリームーンもこの夜に重なり、登山の前夜に多くの楽しみが輻輳する中で計画は進められた。
 
 深夜の日本酒と、日本代表のスッキリしない試合が胸を苦しくする中で起床して深谷を出発する。佐久から視ると稜線は雲の中だが気にせず標高を稼ぎ、登山口の池ノ平湿原駐車場で500円の駐車料金を払い、9:42より歩き始める。気温は16度で涼しいが登山ズボンを忘れたというW辺に私のズボンを貸して、寝間着の短パンで登山を開始した。登山口には多くの子どもたちが溢れ、校外学習が多い山だと感じながら、先ずは山頂を目指して歩き、一息で10:14に到着する。
 天気が良ければ他のピークにも行くつもりだったが、風が強く展望もない上に地元の小学生の団体が登ってきたので直ぐに下山し池ノ平湿原への散策に出かける。雲の中の湿原でアヤメやツツジなどを楽しんでから三方ヶ峰に到着すると雲が晴れて佐久や上田を見下ろせる環境となっており、コマクサも鑑賞できた。W辺が珈琲を入れ始めると多くの子どもたちが興味深く見守るし、ニホンカモシカの出現を大騒ぎで伝えるなど、この日は4校の校外学習と一緒にさせて貰う登山であり、12:24に車に戻って行動を終了した。
 その後は、高峰温泉に浸かって小諸の草笛本店で蕎麦の中盛りを食べ、佐久の清水屋で日本酒を購入して高速に乗り、圏央道の牛久阿見で一般道に降りた。竜ヶ崎コロッケを自宅への土産に購入し、W辺を印西で降ろして帰宅したのは21時過ぎだった。
No84 .2018/4-2018/6    ←No83No85→
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