堅破山 658m 茨城県日立市
2018年10月02日登山:単独
 
 猛暑と悪天候で7月から9月まで登山を休んでいた。10月に入り台風24号が過ぎ次の25号までの間で秋晴れの日が訪れた。快晴の月曜日の内に仕事を概ね処理して火曜日を空けた。しかし娘を保育園に連れて行かねばならないので遠くの山には行けず、更に行動時間は3時間程度しか確保できないと言う制約の中で検討を重ね、関東百名山でもあり、飲んでいない酒蔵の多い茨城県の難読山に決めたのは前日の夜のことだった。因みに山名は「たちわれさん」である。
 午前8時に布団を干して娘を保育園に連れて行き、8:48にアクアラインに乗り、首都高で渋滞に巻き込まれ日立南太田ICには11:04に到着した。けんちん蕎麦を食べ、ネットで調べた酒屋で地酒を購入しようとすると取扱が少なく、近くの蔵本まで足を伸ばして購入し、日立鉱山の煙突を見てから標高480mの登山口駐車場に到着したのは午後1時を回った頃だった。車は他に1台だけ停まっていた。
 
 便所に行き、着替えをして13:18より登山を始める。登山道には不動石、烏帽子石、手形石、畳石等の奇岩が続き、展望のない杉林の中でも楽しんで歩ける。弁天池を過ぎると鳥居と仁王門が現れ神仏混合の領域に入ったことが解る。甲石と舟石の有る広場に建つ仏教建築の釈迦堂に参拝し、階段を登ったところに有る神道建築の黒前神社にも参拝してから山頂に立つ展望台に登る。14:00に到着した展望台に張られた案内看板では日光連山や筑波山も見えるはずなのだが周囲の松が伸びており僅かに高鈴山と太平洋側だけが開けていた。
 下山は奈々久良の滝コースを進む。この山の最大の名勝である太刀割石に感心し、神楽岩を見てから滝に着いたところで老夫婦の登山者と出会う。今回も誰にも会わないままかと思っていたので少し嬉しい。奥様の方が「小さな滝ですね」というが確かに少しガッカリする。滝から駐車場までは1300mという看板で、難所もなく歩いて14:58に車に戻り着き、100分間だけの登山が終了した。想定より30分も早かった。
 
 下山して里見温泉に行くつもりで電話を入れると改装中で年内は閉館であると知る。無駄足を踏まずに済んで、何処に行こうかと考えて車を走らせていると大菅鉱泉の看板が目に入る。駄目元で行ってみたら500円で日帰り入浴可能で、アルカリ性の良い湯で雰囲気も良く満足する。温泉を出たら、後は飲んだことのない酒蔵が5軒有る常陸太田市と4軒の石岡市で日本酒を購入するだけだが、ネットで調べたアジマと志筑屋は品揃えが良く、この日の茨城県の新規日本酒は11銘柄と成った。因みに総額は10,003円であった。帰路は石岡千代田ICより高速道路に乗り19:38にアクアラインから降りて自宅に帰り着いた。日本酒を冷蔵庫にしまってから、取り入れて貰った布団を2階に上げて娘と遊び、往復約11時間で高速道路料金9,060円の日本酒買い集め&日帰り登山は終了した。
後列左から御慶事(純米吟醸)青木酒造、渡舟(純米吟醸)府中誉、蔵酒(純米吟醸)月の井酒造店、玉の雫(純米酒)嶋崎酒造[以上4合瓶]。前列左から里美(純米酒)井坂酒造店、剛烈(本醸造生)剛烈富永酒造店、筑波(純米生酒)石岡酒造、流氷(生酒)藤田酒造店、白菊(本醸造)廣瀬商店、光圀(純米吟醸)檜山酒造、松盛(本醸造)岡部(名)[以上300ml瓶]
岩茸石山(高水三山) 793m 東京都青梅市
2018年10月08日登山:S井と2人
 
 台風25号が通り過ぎ連休の天気は安定している予報が出された。S井と日程調整したら体育の日である8日なら山に行ける事が解った。連休最終日で道路の渋滞が予想されることと休日はJRのお得な「おでかけパス」が利用できる事もあり、JRで行く川苔山を計画した。
 前日の天気予報で最高気温24度、降水確率20%なので楽しい山旅が出来そうだと思って起きると空には一面の雲。それでも多摩は晴れているだろうと5::53に巌根駅を出る内房線に乗る。千葉駅でS井と合流して西に進むと益々雲は厚くなり、青梅に着く頃には雨になっていた。川苔山から高水三山に変更して軍畑で電車を降りると、同じように多くのハイカーが駅の庇で雨に戸惑っていた。
 
 多くの人が歩き出したので我々も仕方なくザックカバーをつけてカッパを着て9:30より歩き始める。登山道に入る前に雨も弱くなって来たのでカッパを脱いでTシャツで歩き始める。10月の山なのにTシャツで大丈夫な所が異常気象である。黙々と登って多くの人を抜いて常福院には10:48に到着する。少し雨が強くなってきたので本堂で雨宿りしながら相談し、取り敢えず最高峰の岩茸石山まで行こうと決めて11:10より歩き始め、高水山[759m]の頂を超えて従走路を進み、キノコの写真などを撮りつつ進み、山頂には11:41に到着した。木立が伐採され、多分展望がよいのだろうが雲の中で何も見えない。昼食を食べ麦酒を飲むが何も改善されそうな気配がないので12:08より下山を始める。三山の最後の惣岳山を超えるルートは急坂で滑りそうだから往路を着実に戻ることにして坦々と歩き、13:35に軍畑駅に帰り着いた。お寺くらいしか記憶に残らないだろうが、245分間の山歩きに敬意を表して、駅前の売店で麦酒を購入して最初の打ち上げを行った。
 
 あとは13:57の電車に乗って河辺駅で途中下車し、駅に直結したビルの6階に有る河辺温泉で汗を流し、湯上がりに食堂に腰を据えて生ビールと焼き鳥等を楽しみ、S井と今回の打ち上げをした。これが出来るのが電車旅の醍醐味である。S井が夕方に息子と待ち合わせをしているというので、駅に戻り16:15の快速に乗る。携帯で調べてみると私も東京駅で京葉線快速と接続が良く、乗り換え1回で巌根駅まで帰れることが解り、車内で読書をしながら帰路に着き、S井とは新宿駅で解散した。
大持山 1,294m 埼玉県横瀬町
2019年01月05日登山:単独
 
 年末から晴天と穏やかな風という登山日和が続いているが、部屋の片付けに追われる妻に娘の子守を頼まれ山に行けないまま年を越してしまった。それでも年始に妻の実家に挨拶に行く日程の一日を山に充てることで話が着き、いつものように秩父の山に向かった。
 
 午前6時前に妻の実家の駐車場を出発し西を目指す。夜が明ける頃にコンビニで食料を買い込み、車載の温度計が-3度を示す一の鳥居駐車場に到着する。既に多くの車が停まり武甲山を目指してのぼり初めて居有るが、私は荷物を整え7:42に逆方向へ歩き始める。
 凍結している登山道を登り詰め、5年前の武川岳の下山で通過した妻坂峠には8:22に到着する。稜線に出ても風が全くなく、無音の従走路に自分の足音だけが聞こえる中で歩き続け、関東平野の先に東京湾や筑波山を望みながら標高を稼ぎ、9:30に大持山の頂上に到着する。その少し先にある雨乞岩の展望がよいと事前に調べてあったので記念写真だけ撮って先に進み、先行者が珈琲を飲んでいた岩の隣で休憩を摂り、特色のない奥多摩の山々を教えてもらい、西上州や浅間山の展望を楽しむ。残念ながら八ヶ岳は雲の中だった。
 15分ほどの休憩を終え、従走路を北に進むと岩山の道となる。日光連山の手前に見える武甲山への登り返しは比較的穏やかに感じられる。小持山も予定より早い10:18に超えてしまい、下山路の分岐点がある標高1088mのシラジクボには10:49に到着した。3ヶ月ぶりの登山になるのだが足の疲れもそれほどではない。16年前に武甲山には登っているのであるが、この日の夜も妻の実家に泊まるので急ぐこともないからもう一頑張りする事にして、従走路をさらに北に進んだ。
武甲山(2回目) 1,295m 埼玉県横瀬町
2019年01月05日登山:単独
 
 シラジクボの看板では山頂まで45分となっていたが、197mを登り返した御岳神社には峠から30分ほどで到着してしまった。神社の周辺はこれまでの従走路とは比較にならないほど多くの若者の団体で賑わっていた。大学生のイベントかと思うが聞き取りはしなかった。順路に従い、第一展望所を経由して山頂の標識の設置されている第二展望所には11:24に到着する。前回は暑さの余り上半身裸で汗を拭った山頂は冬の装いで、遠く上新国境の白い頂が見えていた。少し展望を楽しんでいたが風も出てきたので神社まで下山し日溜まりのベンチでコンビニで購入した昼食タイムを設ける。
 11:50に食事を終え、五十一丁目の碑より表参道で下山を開始する。暖かくなると霜柱が解けて滑るのではと心配していたが、その様なこともなく、整備された道を順調に下山していく。途中の不動滝は氷結していることを期待したが、隣に発達した氷柱は有ったものの滝の氷はそれほどでもなかった。途中で林道に飛び出て特に苦労することなく登山口の駐車場には12:53に帰り着いた。入山から約5時間の歩行を終え、車の温度計は6度まで上昇していた。
 
 帰りに芦ヶ久保の道の駅でお土産を購入しようかと思うが、駐車場待ちをする長い列に嫌になり立ち寄るのをあきらめる。多分、氷柱のニュースでも流れたのだろう。仕方がないので飯能市にある宮沢湖温泉まで戻って汗を逃し、スマートホンで良い酒を扱っていそうな酒屋を探して狭山に見つけ、川越の小江戸鏡山酒造の純米酒などを購入して妻の実家には午後5時に帰り着いた。とても穏やかな土曜日だったから娘も妻と一緒に公園で遊んでいたかと思ったが、ずっと部屋でまったりとしていたようだ。父だけ気持ちの良い汗を流し、土産も購入せずに自分の酒だけ購入してきたことが申し訳なく思えてしまった。
大野山 723m 神奈川県山北町
2019年02月02日登山:S井と2人
 
 昨年中は展望に恵まれなかったS井との登山であるが、今回は予定していた土曜日の前日朝まで神奈川西部では雪が降り、山に行く日は快晴の予報というように天候には恵まれている。問題は前日に私は飲み会があることと、4年前の今倉山と同様に、この日は私の妻の誕生日だという事である。
 
 まだ暗い内に木更津までS井が迎えに来る。飲んで帰ってきた深夜に準備しておいた登山道具を積み込み、酒臭い息のまま助手席に座りアクアラインから東名を経て箱根の大観山を目指す。箱根新道を登り詰める頃に夜明けを迎え、朝日に輝く富士山をカメラに収めた。予定では駒ヶ岳登山をするつもりだったがハイキングコース閉鎖の情報を得て中止し、車で芦ノ湖スカイラインへ回って富士山の展望を楽しむ。意外なことだが芦ノ湖スカイラインは私には初経験だった。
 次いで、遅めの朝食を早川漁港に食べに行き、それから目標の大野山へ車を回した。雪の影響で通行止めが生じているかと思ったが道路上の雪は殆ど溶けており、牧場のまきば館の所にある駐車場に車を停めて歩き始める。なお、山頂直下まで車を入れられたがあまりに歩かないからと言う理由で標高差80m程度を歩くことにしたのである。
 
 相模湾は綺麗に見えるが丹沢と富士山が見えない中で車道を登り到着した山頂からは想像以上に近く大きい富士山が広がる。ハイカーも沢山居て御殿場線から登ってきたようである。こちらはカメラと携帯だけを持ち歩いているだけだから登山という感じではないが、それでも関東百名山の77番目の頂に立ったので満足である。山頂周辺で撮影に長い時間を費やして車に戻った。殆ど汗を流していなかったので恒例の温泉タイムを省略し、真っ直ぐに木更津に帰って午後2時過ぎに交通費の精算を行って解散した。
 
 なお、4年前の誕生日はお祝いも充分にしなかったので、この日は木更津の丘の上に有るホテルで花火を見ながらディナーを楽しんだ。ホテルのスタッフに気を使っていただき、山に行った後ろめたさを拭うには充分な対応になったことと信じたい。
No85 .2018/10-2019/2    ←No84No86→
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