白馬岳(2回目) 2,932m 長野県白馬村
2005年8月14日登山:単独

 北アルプスの稜線のうち、唐松岳から白馬槍の間に有る不帰キレット部分を歩いていなかったので、そこを踏破し、併せて栂海新道を歩き抜いて日本海まで行こうと企画した。
 12日の朝の特急あさま号で白馬に入りバスと八方ゴンドラ、リフトを乗り継いで八方山荘に到着する。この辺りから北アルプスが良く見えると言われているが霧雨のため展望はない。八方尾根を坦々と登り唐松岳頂上小屋に宿泊する。

 13日も朝から霧雨である。濡れた岩場の通過は気に入らないが不帰キレットの北上を開始する。視界が無いのは高度感も無く、手元のことに集中できるので特に恐怖を味わうこともなく通過し天狗ノ頭に到着する。そこを降りて村営天狗山荘に到着する。晴れていればスイカでも食べたいところだが寒さでそれどころではない。小屋の中でのんびりラーメンを作らせてもらい昼食を取る。槍でも前回のような展望は無く杓子の下りを降りきったところで雲が少し切れて大崩落の起きた白馬雪渓の一部が見える。この事故による通行止めのお陰でこの日の宿である村営頂上小屋はがら空きであった。

 14日も朝から相変わらずの天気。テレビの予報では明日も明後日も天候が悪いので栂海新道を諦めて栂池に降りることを決断する。白馬山頂を越え三国境の分岐になっても全く雲の中である。ところが小蓮華へ登り始めると一転して天気が良くなる。雪倉岳方面には雲がかかっているが前方には白馬大池が良く見える。引き返して雪倉岳に行くべきかと悩むがそのまま下山をすることにした。大池小屋前で休止を取り、栂池への下山に取り掛かる。晴れ渡り日差しが厳しく下山なのに体力がかなり奪われていく。栂池には私の地図にないゴンドラが上部までかかり歩行による下山は想定以下で済んだのが何よりである。
 栂池ではSPACE OF SOUND フェスティバルの翌日で温泉も若者で占拠されていた。栂池の夏だなと思いながらバスで白馬に出て乗車券を購入した。駅で列車を待っていると後輩から「やっさいもっさいの準備中で飲んでいます。合流して下さい」と電話が来て、こんな天気なら地元で酒飲んでいた方が良かったかな、等と思いながら列車に揺られて帰った。なお、翌日以降も北アルプスは雨のニュースを聞いて安心している自分がいた。

1993年7月18日の写真
黄金山 740m 北海道浜益村
2005年9月22日登山:K藤と2人

 7月中にANAの超割を購入して、それから北海道の登山計画を立て始めたのだが台風の後遺症で幌尻岳や夕張岳の登山口が例年よりずっと手前になり林道歩きが長く続くと知る。暑寒別は問題無さそうだと企画を進めるが直前になって雨竜沼湿原側は登れないと判明する。もう無気力になりK藤に企画を任せたところ、この黄金山登山の話が出てきた。12年前に道北編で見た山だと言われ台形の山を思い出す。
 22日の飛行機からバスに乗り継ぎ麻生でK藤に拾って貰いそのまま登山口に向かう。立派に整備された登山口からやたら急な道を登り詰めると高度感のある山頂に到着する。日本海の眺めが良く、周囲の山は一つも名前が解らない。直ぐ横に断崖のある山頂で一休みをして来た道を戻る。その日は浜益温泉に浸かり雄冬岬の駐車場で自炊して車中泊をするのであった。
暑寒別岳 1,491m 北海道増毛町
2005年9月24日:K藤と2人

 23日は朝から雨であったので留萌駅に寄り駅蕎麦を食べて神居岩温泉に入り黄金岬観光をして増毛で寿司を食べて酒を買い込み暑寒荘登山口で泊まった。標高の高い箸別口は水場が無いとか道が荒れているという話なので止めた。明日の長距離歩行を覚悟する。
 24日の朝5時に起床し、朝食を取ったあとで長い登山道に取り掛かる。特に最初の坂を除けば佐上台から5合目まではほぼ平坦な地形だし砂防ダム工事で工事車両が通過したと思われるような道もある。せめて5合目まで舗装道路を通じさせて貰いたいという気持ちと、自然を残すために現況のままで良いという気持ちが私の中でせめぎ合う。まぁ私がどうする訳でも無いのである。
 五合目を過ぎると高度を稼ぎ始め八合目の旋風岩当たりからは低い這松となり視界は良い。最初は遙か遠くに見えた山頂もいよいよ近くなり箸別道が合流する。平坦になった道を南に進み山頂に到着する。眼下に憧れの雨竜沼湿原が見えている。日本海も良く見えるが昨日の黄金山の判別はできない。山頂でのんびりした後で往路を下り午後1時前に車に帰り着いた。
榛名山 1,448m 群馬県榛名町
2005年10月2日登山:S井家の4人と共に

 S井が奥さんと5歳と3歳の息子を連れて山歩きをしたいと言うので標高差が少なくて展望が良い上に温泉が近い山と言うことで榛名山を選んだ。実は私も学生時代に榛名富士には3度登っているが最高峰の掃部ヶ岳は未踏破なので自分の行きたい山にS井の家族を連れていくようなものである。
 市原市のS井邸に午前4時に着き彼の車で関越道を進む。渋川伊香保ICから榛名への登りなど、学生時代が懐かしくなる道を行き国民宿舎脇の公設駐車場に到着する。ここには便所も併設されており子供連れにも安心である。登山を開始して解ったのだが、このような笹藪の道は3歳児の身長ではちょうど視界を覆う形になり機嫌が悪くなってくる。一方上の子は元気良く登っていく。そして難なく山頂についたら安達太良の感動をもう一度という企画のチーズフォンデュを行うが子供達の反応は今一つだった。下山して伊香保の露天に入り、高いだけで美味くない水沢うどんを食べて帰宅した。子供向けの企画にはもう一ひねりが必要そうだ。
 
 
 その月の内に榛名山へ別のメンバーでもう一度出かけた。具体的には2007年10月31日に烏帽子ヶ岳に登山して別の角度から湖畔を覗いたのである。最高峰ではないが、榛名の視点場としてはこちらの方が高度感もあり、お勧めである。なお、登山道がつまらない事は同レベルである。
No45 .2005/8-2005/10    ←No44No46→
日本を走る