高ドッキョウ 1,134m 山梨県南部町
2017年04月05日登山:単独
 
 娘が生まれてからは登山の機会が減り、4月の諏訪山、8月の節刀ヶ岳、11月の吾妻耶山、12月の竜ヶ岳と間隔も開いていた。年度末の慌ただしさも過ぎたので山に行こうと考えていたら3月末には那須で雪崩遭難が起きるほどの大雪も降ってしまった。だから今回の行き先は大雪の影響が少なそうな山梨と静岡の県境の山を選んだ。
 
 午前2時半に目覚め車に荷物を積み込み、横浜町田ICを深夜割引となる3:59に通過して新清水ICまで走る。綺麗な桜と中部横断道の工事現場を脇に見ながら登山口に車を停めて6:25より歩き始め、6:58に標高724mの樽峠に着いた。今回は峠の両側に有る山梨百名山を一度に登るので、富士山の展望が良さそうな貫ヶ岳を順光になる午後に回すこととし、先に標高の高い高ドッキョウへ行く。峠には高ドッキョウまで2時間30分と書いた標識がある。10年前に入手した南部町の地図には100分と記載されており差が大きいなと感じながら乾いた県境尾根を西に向かって進む。標高1000mを越えると雪道になり、山頂への急登に苦労しながら8:25に頂上に立った。峠から87分であった。富士山方向だけ展望が開けているが水蒸気で鮮明な写真が撮れない。少し休んでから8:45分に山頂を出発し、地図で40分と書いてある峠には10:01に帰着した。76分を要したが、地図のタイムでは無理だと感じた。
 
 気分的には下山しても満足なのであるが、往復約4時間となる後半戦の戦いに向かい尾根を東に進む。間もなく階段が現れ一気に標高を稼ぎ、平治の段(南貫ヶ岳[937m])には10:40に到着した。その先に有る十国展望台で富士山が鮮明に見えることを期待しながら休憩を入れるが20分待っても雲が切れない。山頂を踏んできてからの復路で綺麗に見えることを期待しながら山頂を目指す。
 途中で清水側の中沢登山口から入ってきたエスパルスのユニホームの登山者と擦れ違う。今回の山行で逢ったのは彼だけだった。小さな上り下りで標高を下げながら進み山梨百名山である貫ヶ岳[897m]の頂には11:47に到着した。展望のない山頂であるが木立越しには富士山が見えていた。午後には綺麗になるだろうと考え、コンビニで買ってきたおにぎりを食べお茶を飲んで休む。
 山頂を12:10に出発し、晴海展望台に到着したところで富士山を見るが下の方に雲がかかって頭しか出ていない。暫く粘るが雲が増えてきているので諦めて下山し、駐車場手前の沢で顔を洗って14:08に車に戻った。標高は低い山域だが7:43に及ぶ行動時間は久しぶりの身には辛く、翌日は筋肉痛になっていた。
 
 下山後に立ち寄った道の駅で入手した地図では復路の40分が80分に直されていたので苦情があったのだろう。地図を元に本郷の千年桜や原間のイトザクラを見に行くが、これらは少し早かったようだ。なんぶの湯に浸かり、横山酒造店と富士錦酒造で日本酒を購入してから富士宮市内で食事して高速に乗り、20:00に自宅に帰り着いた。
三石山 1,173m 山梨県身延町
2017年04月05日登山:S井と二人
 
 S井がワニ塚の桜を見てから登山しようと連絡をよこした。日本三大桜の神代桜なら7年前に見ているがワニ塚は知らず、調べてみたら韮崎の桜のようだった。その方面で登っていない山梨百名山の中から三石山を選び、さらに桜まつり中の富士吉田市の新倉公園も立ち寄ろうという企画を考えた。
 
 夜明けの富士を見たいというので今回も午前3時に起床し、自宅に迎えに来たS井の車で富士吉田へ急ぐ。中央道の沿線の桜が綺麗なので大きく期待しながら新倉に着くと午前5時なのに既に係員が居ていつもは無料の駐車場で千円をとられる。祭り期間だから仕方ないなと思って展望台まで上がると、桜は一輪も咲いていない。そんなに寒いのかという気持ちでガッカリして車に戻り、料金を取るときに咲いていない事を教えて欲しいと文句を言って会場を後にする。
 甲府盆地へ降りていく途中で桃の花を眺め、韮崎に着くとワニ塚の桜は綺麗に満開である。空気が澄んでなくて八ヶ岳が霞んでいる事が残念だったがそれを上回る満足感で花見の部を終了する。
 移動する途中で榊正宗の横内酒造を訪ねて生酒を購入し、身延町役場で道路情報を確認し、身延駅前のコンビニで焼きそばやおにぎりを買って登山口の大崩集落に向かう。よくここで生活していると感心するような山奥に到着して荷物を整理し、10:25より登山を開始する。
 
 登山道は落ち葉が積もって歩きやすい勾配で、高度を重ねていく内に尾根に到着し、展望台の1101mピークに11:22に到着した。南アルプスが良く見えると聞いていたが霞んでおり、富士山も長者ヶ岳に繋がる稜線に裾野が隠れて頂しか見ることが出来ない。展望が良ければ大休止するところだが魅力が無く給水だけで山頂を目指す。
 若干のアップダウンと小さな鎖場が立ちはだかったものの11:58に大崩集落が管理している山頂の神社に到着し、裏にある三角点を見てから昼御飯にする。名前のように巨石は多いのだがどの3個が名前の由来か解らない。また鳥居とその下の石段は稜線を伝う登山道とは違うので麓から直接登ってくる道もあったのだろうと想像を巡らせる。
 12:30に成った所で下山を開始し、往路を戻って13:39に車に戻る。行動時間は3:14だったから疲れもなく、麓の塩之沢温泉で湯に浸かりながらその後の行程を決めると、田貫湖での富士を見て、富士宮市の行きつけの「伊東」で焼きそばを食べ、日没後に新東名と富士山の夜景が見えるポイントで写真を撮って帰ろうという事になった。
 
 田貫湖は開花前の上に風で波が立って逆さ富士も見えなかったが、富士宮市の「伊東」は相変わらず美味く、S井の「飲んで良いぞ」という言葉に誘われビールを堪能してから、霞んで見えなくなっている富士山を富士宮トンネルの上で撮影した(左の写真はS井撮影)。
 富士宮の街中を通り過ぎて新富士から新東名に乗ったもの朝の起床時間が早すぎた事と日頃の疲れで眠くなり、途中の休憩所で休息を入れながら帰ると、自宅到着は21時を回っていた。さらにその先まで帰るS井にも長い一日が終わった。
笠山 837m 埼玉県小川町
2017年05月06日登山:単独
 
 連休に里帰りさせていた妻子を迎えに行きながら登山しようと考えて西上州の山を検討していたが、この日の夕方には木更津で宴席があるので渋滞は回避したい。登山を午前中に終えて新座には午後2時前に着ける山となると奥武蔵が順当になる。散々悩んだ末、関東百名山でもある笠山を堂平山から往復するだけのお手軽登山を選んだ。
 
 夜も明けた午前5時に起床して出発。アクアラインに乗ったところでザックを積み忘れたことに気がつく。今日の歩行は短いからコンビのビニール袋だけでも大丈夫だろうと割り切る。東松山で関越を降り、コンビニで食料を調達し「星と緑の創造センター」の駐車場に車を停め7:33より歩き始める。キャンプ場の便所を利用させて貰った後で天体観測ドームを回り込むと7:44に堂平山【876m】の山頂に到達する。目的とする笠山はここより39m低いため、登山と言うより下山である。
 
 パラグライダー用に伐採してある広場から奥秩父の山並みを満喫してから従走路に入り、695mの鞍部で林道に出る。奥武蔵は林道が多く登山意欲が削がれるのが欠点である。ここから笠山に向かって登山道を登り山頂には8:21に到着した。少し先にある神社に参拝し、ツツジの花などを観賞しておにぎりを食べてから帰路につき、9:16に短い山旅を終えた。時間があまりに有るので残る比企三山の大霧山も行こうかと一瞬考えたがそれは冬場にとっておき、さっさと下山して都幾川温泉に入浴して妻の実家に向かった。首都高やアクアラインが渋滞する前に自宅まで帰り着けたので宴席には余裕で間に合うことが出来た。
陣馬山 855m 東京都八王子市
2017年07月07日登山:S井と二人
 
 S井と梅雨の中休みに登山する山を考えているうち、長年の課題であって計画する度に流れる難攻不落の陣馬に登ろうと決めた。真夏の低山で暑さは厳しいが山での食事を楽しむ企画である。
 
 七夕の朝、巌根駅を5:32に出る上り列車に乗り千葉駅でS井と集合。錦糸町とお茶の水で乗り換えて高尾駅には8:04に到着する。駅中のベーカリーでモーニングをいただき8:34発の陣馬高原下行きのバスに乗る。この前にも3本のバスがあるのだが千葉県からだと間に合わず、登山開始は気温が高くなってからに成るのが悩ましい。
 多くのハイカーを積んだバスが終点に着き、準備をゆっくりと終えて最後となる9:25から歩き始める。車道から登山道に入ると真夏の急登で汗が噴き出し、途中で小休止を入れるが陣馬山頂には10:36に到着した。晴れているが空気の透明度は低く富士山は見えない。山頂写真を撮った後、清水茶屋で陣馬そば(600円)をいただく。冷たいそばなのに薩摩揚げは暖めてあり想像以上に美味い。隣の茶屋が休みでロープを張って進入禁止にしている無粋さを除けば快適な山頂だった。
 陣馬山を11:12に出発し、巻き道の多い快適な従走路で多くの人達と擦れ違いながら明王峠を越え景信山[727m]に12:40に到着する。関東平野の展望は開けているが遠くは霞んでいる。茶屋は平日休みだが多くのテーブルが一般に解放されている。あまりに暑いので下から持ち上げてきた500ccのオレンジジュースを一気に飲む。因みにこの日の八王子市のアメダスデータでは12:08に最高気温32.7度を記録したので、山頂も30度近かったと考えられる。
 景信山を13:00に出発し、小仏峠からの登り返しで汗を吹き出しながら13:42に辿り着いた城山[670m]では晴美茶屋のかき氷(大400円)を注文する。噂以上の大きさの氷に満足しながらも、頭が痛くなりつつも風が吹き始め、身体を内側と外側から冷やしてやっと一息入れる。
 城山を14:14に出発し、ますます良く整備された道を高尾山[599m]まで歩き、14:58についた山頂で時間調整に休憩を執ってから薬王院の参拝を行う。高尾山頂以降は観光客の姿が急激に多くなり登山をしている感覚が薄れる。ゆっくり写真を撮りながら歩き、標高480mのケーブルカー高尾山頂駅には15:50に到着してしまった。登山開始から6:25で真夏の縦走は終了となった。
 
 当初の計画では高尾山ビアマウント(2時間3,500円)を17:40頃から開始し18:58の日没を過ごして夜景を撮影してから下山するつもりだったが、仕事の忙しいS井が早く食べて早く帰ろうかと言うので私も異存無く16時に成る前に会場に入る。身体が乾いているのか生ビールが吸い込まれるように入り、食事も想像していた以上に味が良くて驚く。午後5時を回る頃にはスーツ姿の客も増え始め、人気の程が伺える。プレミアムビール等を5種類も楽しみ、軽く酔いが回った頃に基本の2時間に成ろうとしていた。寝不足のS井は居眠りを始めていたので延長することなく、日の高いうちに山頂を後にした。
 飲んでいるので下山はケーブルカーを利用する。山頂18:00の便で下山し、京王線高尾山口に併設されている温泉(1,000円)に立ち寄って汗を流す。温泉は広くはないが湯の種類も多く、質感の高さに満足する。とにかく人の多い山域であるが、人が多いだけにサービスの質も高く、全体的に満足の出来る真夏の低山だったと嬉しくなる。
 高尾山口で乗った京王線快速は本八幡行きであったので、S井は本八幡で京成に乗り換えて帰るという。私は新宿で降り21:10発のアクアラインバスを使って木更津金田まで乗り、迎えに来て貰った車で帰宅した。交通費はバスやケーブルカーを含み5,135円、自宅を出てから約17時間を費やした、長い一日が終わった。
志賀山 2,037m 長野県山ノ内町
2017年07月16日登山:F島と二人
 
 連休に妻子を里帰りさせた後にF島と久々の登山をしようと連絡を取る。当初は日光へ行く予定だったが天気予報が悪い。計画をF島に任せると志賀高原を提案する。なるほど展望が無くても池巡りが楽しめ、何より涼しい。都内で用事がある妻を10時半に北区で降ろし、正午には義母に娘と荷物を預けて群馬のF島家には午後3時に到着した。湯田中温泉に素泊まり6千円以下の宿をネットで確保したので直ぐに移動を開始する。北関東自動車道や上信越道の整備で湯田中には午後5時半に到着する事が出来た。夏祭りが行われている街に繰り出し、居酒屋でF島と一年半ぶりの杯を交わした。
 
 午前5時半に起床して温泉を浴びてから宿を出る。降水確率は高いが、空は高曇りで雨は暫く降りそうにない。湯田中駅前のローソンで食料を購入してから志賀高原に入る。車の気温計は19度を示し高原の涼しさが有り難い。7:31に熊ノ湯の駐車場を出発すると前山リフト運行開始前なので登山道を上がり前山湿原に到着する。整備の良い道を進むと直ぐに渋池が出てきてワタスゲを愛でる。少し歩くと分岐となり、山に向かって急坂を登る内に小雨が降り始める。午前中は天気が持つと信じていると直ぐに止む。周囲の山名表示板が置いてある所に8:44に到着し、ここが山頂と思いながら小休止する。
 山頂と思った場所から少し歩くと三角点の真の山頂が現れそこの展望は開けていた。騙されたと思いつつ通り過ぎ裏志賀山[2,040m]の山頂に行くと志賀神社が祭ってあり、さらに少し先の広場からは大沼池も見下ろせる場所があり、志賀高原の名前を名乗る志賀の山頂には裏の方が相応しいと思った。
 裏志賀山から四十八池に降りると高層湿原の美しい景観が開け、前山リフトから上がってきた多くのハイカーで賑わっていた。志賀高原にこんな綺麗な場所があった事を知らなかった事が悔しい気持ちで花や池の風景を堪能して長時間休む。少し青空も見えてきたが鉢山は経由せずに駐車場に向かい、リフトを使わずに下山して車には10:42に帰り着いた。
 
 朝のうちに雲に隠れた笠ヶ岳が駐車場から良く見える。肩の駐車場まで移動すれば1時間程度で往復が出来ることを地図で確認し、午前中に下山が出来れば雨にも遭わないだろうと考え、この日の追加登山を行うこととして登山靴のまま車を移動させた。
笠ヶ岳 2,076m 長野県山ノ内町
2017年07月16日登山:F島と二人
 
 登山口には11:02に到着し直ぐに歩き始める。階段の整備が良く歩きやすいが一度下山して休憩モードに成った身体には堪える急登である。大きな岩のある山頂には11:23に到着した。浅間山も遠望でき思ったより天気が良かった。山頂で少し休憩した後、往路を引き返し11:54に車に戻った。予定通り午前中で登山を終了した。笠ヶ岳には1時間も費やしていないが、日本三百名山を一つ制覇した事は満足であった。
 
 登山靴を脱いでズボンも短パンに履き替えて帰りのドライブを開始する。渋峠を越えて草津に降り西の河原露天風呂で汗を流し、夏の連休で混雑する草津の温泉街を散策した後、太田までF島を送り、新座の妻の実家には20時半に到着した。下界の気温は高く、夕食に生ビールを4杯一気に飲んでも水分が不足しているような気分になった。
No81 .2017/4-2017/7    ←No80No82→
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