妙義山相馬岳 1,104m 群馬県下仁田町
2006年10月15日登山:単独

 前回の妙義周遊で山頂を踏んでいなかったので長いこと課題のように残っていた妙義山を片づけてきた。
 朝4時に起床しアクアラインから首都高に進み高島平で降りて環八を通って練馬から関越に乗り早朝割引が効く富岡まで高速を走り国民宿舎裏妙義に着く。
 車を川沿いの広い場所に停め7:30から登山を開始する。蜘蛛の巣の濃さに今日の最初の登山者だと思いながら急な道を登っていく。道標も整備され道に迷うことは無いが一般コースに指定するには厳しいだろと思っている頃、楽しみにしていた覗き岩に到着する。嵐の時には避難場所にも使えそうな岩室だった。ここから見る白雲山が壮観だ。そこを過ぎると益々難易度は上がり、さすが妙義と感心しているうちに稜線に出て、少し北側に進むと相馬岳の山頂に9:10に到着した。登山口からの標高差は630m程度に過ぎないが精神的に疲れた。
 山頂でパンを食べ麦酒を飲みながら友人にメールを送ったりして時間を過ごすが誰も登ってくる気配がない。水蒸気も多く荒船や浅間が霞んで見える。
 山頂に40分滞在し9:50より下山を開始する。下りの鎖場などでは特に慎重に行動しながら下る。朝は日影だった国民宿舎も下山路の展望台からは良く見下ろせる。正面の丁須岩も荒々しくて素晴らしい。
 車に着いたのは11:15で登りと大した時間差が無いのは難所通過に時間を費やしたせいである。途中で誰にも会わない静かな山旅だった。車の横の河原で手や顔を洗ってから坂本宿の峠の湯温泉に入り、安中でうどんを食べ、埼玉県の児玉で再度湯に浸かり、加須まで下道で走った後で東北道に乗り16:55に自宅に帰り着いた。犬を1時間以上の散歩に連れていく余力がある登山は久しぶりだった。
三本槍岳 1,917m 栃木県那須町
2006年11月18日登山:単独

 今月は週末に様々な行事が入ってしまったため登山の出来ない月かと思っていたが、土曜日に休めて行事が入らない事が解ったので山に行く計画を立てた。天気予報を見ると北関東が良さそうなので、那須連山の最高峰である三本槍を登ることにした。既に雪も降っているようだが晴れれば11月の日差しも暖かな山歩きだろう・・・と甘く考えていた。
 朝4時40分に起床しアクアラインから首都高経由で東北道に入り、途中栃木ICで降りて乗り直し早朝割引と通勤割引を生かして那須ICにつく。那須湯本温泉を越えると山は雪で白く雲が掛かったている。その上、道も白くなり夏タイヤのままなので心配になる。14年前の茶臼岳も冬だったなと思いながらも取りあえず徐行で駐車場に着き7:55から登山を始める。
 30分もかからず稜線に出ると風が冷たい。防風のため雨具を装着し先へ進む。朝日の肩では視界が50m程度となり、帰ろうかとも思うが天気は回復傾向になると信じて先へ進む。清水平に降りると風も弱くなり霧氷を観賞する余裕も出てくる。先行する足跡は3人。その内の1人に清水平を過ぎたところで会う。那須町の菊地さんという方で年に70回は登っているという事に驚く。
 緩やかな起伏を過ぎて10:05に三本槍頂上に着く。視界はほとんど無い。5月の氷ノ山から11峰連続した快晴登山も今回で終了してしまった。山頂には赤面山から登った人と同着になり直ぐに互いで写真を撮り、寒さの余り直ぐさま撤退を開始する。
 帰路で朝日の肩につくと少しだけ視界が聞くので頂きに登り谷越しに茶臼岳を望む。下山する頃に風も弱くなり天気も良くなるいつもの展開で12:05に駐車場に到着する。帰路に黒羽温泉と芳賀温泉に浸かり、284号線で南下をし高速を使わず帰宅したのが20:15であった。
長者ヶ岳 1,336m 静岡県富士宮市
2006年12月10日登山:私とO田さんを含む4人

 富士山三ツ峠山に同行したO田さんが年末恒例の富士が見える山登山に参加することになったので、比較的行動時間の短い長者ヶ岳の計画を立てた。彼の知人の母娘も連れてくると言う話になり、9歳の子供を含んだ4人での登山となった。
 船橋に住む0田さんが4時に起床し、途中で母娘を拾って朝6時に我が家に迎えに来てくれた。到着するなり「山の上でラーメンを食べましょう」と言う。最近はコンビニで買ったおにぎりやパンで済ませる日帰り登山を続けていたので火器の準備が無く、急いでコッヘル等をザックに詰め込んだ。
 木更津からアクアラインと東名、西富士道路を使い、朝8時に田貫湖に到着する。途中では小雨が降っていたが田貫湖に付く頃には青空も見えた。登山口ではバスによる団体も出発し、この山の人気が高いことを知る。我々も登っているうちに富士も見えるだろうと準備を整え、8:30に登山を始める。
 長者ヶ岳への登山道は東海自然歩道でも有るためすこぶる整備が良い。途中の休憩場所に付く頃には念願の富士山も顔を出し始める。これは大展望が期待できると思って先を急ぐ。が、9歳の娘と母は元気なのだが睡眠不足のO 田さんが遅れてくる。それでも先行する団体に先を譲ってもらい10:13に長者ヶ岳の頂上に着く。
 山頂からは南アルプスを遠望できるが、肝心の富士山が見えない。 30分ほど粘るが雲は取れない。まだ時間も早いので天子ケ岳での展望を期待して従走路を南下する。従走路からは急峻に見えた天子ヶ岳も登ってみれば山頂部は平坦で、およそ山頂と思えない場所に山頂の看板があり釈然としない。また長者ヶ岳に有ったテーブルや椅子がこちらの山に無く、その上標高も低いので、何故天子ヶ岳の方が有名なのか解らない。とりあえず展望台と言う小広場で11:10より食事休憩に入る。麦酒を子供以外の3人が飲み、チキンラーメンを作るうちに富士山が顔を出し、安いラーメンが極上の食事に感じられる至福の時を迎える。
 11:50から下山を開始する。下山路でO田さんは元気になるが母親が膝が痛いと言うので休みを入れながら里に下りる。舗装道路を30分ほど歩き、14:18に白糸の滝に着いたところで縦走も終了となる。滝の見える茶屋で乾杯をし、運転しない私は濁り酒などを飲み、良い気分となってから滝入口に有るタクシーの営業所に行き、田貫湖まで4人を送ってもらう。料金は1,810円だった。
 帰路は富士宮の花の湯に入り、沼津港の食堂で生シラスや天丼などを食べる。沼津のイメージ作りの上手さが何故地元でも出来ないのかなどと議論をしながら高速を進み、我が家に帰り着いたのは21:37の事であった。

1991年の伊予ヶ岳

2006年御場山から富山
鋸山 329m 千葉県富津市
2007年1月2日登山:K藤と2人

 私は木更津に住んでいるので房総の山にもよく登っている。最高峰である愛宕山は自衛隊基地内部に山頂が有るため手続の煩雑さで未登頂だが、主要な山である鹿野山・伊予ヶ岳・三石山・高宕山・元清澄山・富山・御殿山・石尊山・烏場山等の頂を踏んでいる。しかしどれも標高400m以下の山なので HPに記録を残すほどでも無いと思ってきた。今回の鋸山は標高こそ県内で 12番目の329mだが、地元の熱意が伝わり、予想以上に素晴らしかったので紹介したいと思って整理した。
 鋸山は三浦半島からフェリーの着く金谷港やJR浜金谷駅に近く、稜線までロープウェイが架かっている上、日本寺の大仏や羅漢の魅力も有るため県内では最も人気の有る山だろう。しかし人気が有るのは山頂駅周辺と日本寺境内のみで三角点の有る山頂は整備されていないと聞いていた。だから私も10回以上登りながら山頂を踏んでいない山だった。

 地元の有志が車力道という切出した石を運搬していた頃の道を整備した、と聞いたのは5年前の事である。「手作りの街づくり」事例として見学の企画をしたが見学会の日に別件の用事が入って言い出した本人が参加できなかった残念な記憶が有る場所でもある。当時はそこから山頂へはつながっていなかったが。縦走路まで延長して、日本寺へ入場料金を払うことなく山頂に行くことが出来るようになったと聞き、里帰りしているK藤を誘って正月休みの軽い運動に登りに行った。
 車力道入口に11:35 に到着。残念な事に駐車場が整備されていないので高速脇の広い所に車を停めて出発する。道標は良く整備され道に迷うことは無い。現在は北海道に住んでいるK藤は南国の植生に感動する。確かに1月なのに青々とした森の中である。車力道は切通しが設けられ、石が敷き詰められるなど、江戸時代の石産業が盛んで有った頃を感じさせる。そして稜線直下で姿を見せる石切り場の豪快さと、崩壊しかけているオーバーハングなど、見るべきものは多い。足下には館山道と浜金谷の街が広がり、狭い水道の向こうには三浦半島を望める展望も楽しい。
 稜線に出ると西側へ少し進み新展望台に上がる。保田以南の海岸線が美しい。空気が澄んでいれば富士山や伊豆の山並みも綺麗に見えるのであろう。隣の日本寺の地獄覗きは沢山の人が居るのに、この展望台は我々だけである。展望をたっぷり楽しんだら東に方向を変え、細かいピークを5回ほど上り下りして三角点の有る山頂に着く。眺望は先ほどの展望台に劣る。山頂麦酒等を持ってきていないので水を少し飲んで休憩し縦走を続ける。
 山頂から東へ1.4kmほど歩き、林道に出たら4.6kmの車道歩きで保田駅を目指す。ダム湖を過ぎると道端に水仙畑が現れ気持ちよい香りに包まれる。あぁ冬の房総の山は素晴らしいなと思いながら保田駅に着き、 180円の乗車券で14:20の列車に乗り、浜金谷駅から登山口まで車を取りに行くのであった。
No50 .2006/10-2007/1    ←No49No51→
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